食品安全関係情報詳細
| 資料管理ID | syu06090460475 |
| タイトル | フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)、バスク地方沿岸地帯におけるOstreopsis属渦鞭毛藻のブルームに関連したヒトの健康リスクに関する意見書／パリトキシンの毒性学的参照値設定に関する意見書・報告書を公表 |
| 資料日付 | 2023年6月20日 |
| 分類１ | - |
| 分類２ | - |
| 概要（記事） | フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)は6月20日、バスク地方沿岸地帯におけるOstreopsis属渦鞭毛藻のブルームに関連したヒトの健康リスクに関する意見書／パリトキシンの毒性学的参照値設定に関する意見書・報告書を公表した。概要は以下のとおり。 微細藻類であるOstreopsis属渦鞭毛藻のブルームにより、2021年以降、バスク地方(※訳注: スペイン、フランス両国にまたがるピレネー山脈西部地帯)の海岸で約900件の中毒が発生した。ANSESは、最もばく露される人々、特に浜辺やその近くで働く専門労働者を守るために一連の措置を勧告する。 Ostreopsis属藻は、20年ほど前に地中海に到来した熱帯原産の微細藻類である。フランスでは、本微細藻類の分布域が拡大しており、数年前からバスク地方の沿岸に存在している。Ostreopsis属藻のブルームは、特に夏、海水温が20℃を超えた時に起こる。Ostreopsis属藻は毒素を産生するため、中毒の原因となり、インフルエンザ様の症状、皮膚の炎症、胃の不調を引き起こす。症状は、本微細藻類やその毒素との接触の数時間後に現れ、数日で消失する。主なばく露経路は、波しぶきの吸入である。海から数メートル離れていても中毒を起こす。 ライフガードやレストラン経営者等、浜辺やその近くで働く専門労働者は特に被害を受ける。Ostreopsis属藻にばく露され続けると、症状が長引くことがある。これらの専門労働者は、産業医学機関にこれらの症状を報告することが推奨される。一般に、Ostreopsis属藻のブルーム発生時に浜辺にいる時間を制限するために、労働時間の調整が検討される可能性がある。また、ANSESは、海水の検体採取の担当者に対して、保護具(特にマスクと手袋)の着用も勧告する。 専門労働者の健康だけでなく、海水浴場に頻繁に通う人々の健康を守るために、ANSESは、地方自治体の管轄当局、特に地域圏保健庁等に向けてディシジョンツリー(decision tree: 決定木分析)を提案した。これは、海水中の微細藻類の濃度や確認された中毒事件数に従って、講じるべき措置を推奨するものである。これらの措置は、一般の人々、特にリスクのある人々や専門労働者への情報提供から、ウォータースポーツの禁止や海水浴場の閉鎖に及ぶ。「呼吸器系の問題のある人々は、症状を呈するリスクが最も高い。これらの人々は、Ostreopsis属藻のブルームが発生している時には、沿岸地帯に近づかないようにする必要があるだろう」と本評価を統括したCarole Catastini氏は説明する。 また、ANSESは、本微細藻類の濃度に応じて、海水の検体採取の頻度を適合させるよう勧告する。海水浴場の水域の衛生検査は、通常15日ごとに行われる。Ostreopsis属藻が検出された場合、数日の間に変化し得る状況を注意深く監視するために、この頻度は週に一回、さらには毎日となる可能性もある。この微細藻類は、海面に漂う前に大型藻類の上で繁殖するため、ANSESは海水中と海底の両方で検体を採取することも推奨する。 ・魚介類の摂取について 食品を介した中毒事例がまれに欧州域外で報告されているが、Ostreopsis属藻との関連性は、依然としてはっきりしない。万一に備えて、専門家は、Ostreopsis属藻のブルームが発生している場合には、貝類も他の海産物も採取しないよう推奨している。「毒素が消化管に蓄積するため、魚は食べる前に内臓を取り除く必要がある」と本評価を統括したNathalie Arnich氏は説明する。 消費者の健康を守るために、ANSESは、貝類に対する指針値、すなわち、これらの産物において超えてはならない、Ostreopsis属藻が産生する毒素の濃度を決定した。 当該意見書「バスク地方沿岸地帯におけるOstreopsis spp.のブルームに関連したヒトの健康リスクに関する意見書」(40ページ、フランス語)は、以下のURLから閲覧可能。 https://www.anses.fr/fr/system/files/EAUX2021SA0212.pdf 当該意見書・報告書「パリトキシンの毒性学的参照値(toxicological reference value: TRV)の設定に関するANSESの意見書・報告書」(92ページ、フランス語)は以下のURLから閲覧可能。 https://www.anses.fr/fr/system/files/VSR2021SA0212Ra-1.pdf |
| 地域 | 欧州 |
| 国・地方 | フランス |
| 情報源（公的機関） | フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES) |
| 情報源（報道） | フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES) |
| URL | https://www.anses.fr/fr/content/prevenir-intoxications-ostreopsis-cote-basque |
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本データベースには、食品安全委員会が収集した食品安全に関する国際機関、国内外の政府機関等の情報を掲載しています。
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掲載情報のタイトル及び概要（記事）は、食品安全委員会が和訳・要約したものであり、その和訳・要約内容について情報公開機関に対する確認は行っておりませんので、その文責は食品安全委員会にあります。
情報公表機関からの公表文書については、個別項目の欄に記載されているURLからご確認下さい。ただし、記載されているURLは情報収集時のものであり、その後変更されている可能性がありますので、ご了承下さい。
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