食品安全関係情報詳細
| 資料管理ID | syu06090420149 |
| タイトル | 英国毒性委員会(COT)、「母体の食事に含有される麦角アルカロイド類に由来する潜在的リスクに関する第1次声明案」を公表 |
| 資料日付 | 2023年6月30日 |
| 分類1 | --未選択-- |
| 分類2 | --未選択-- |
| 概要(記事) | 英国毒性委員会(COT)は6月30日、2023年7月11日会合用の協議事項及び文書として、「母体の食事に含有される麦角アルカロイド類に由来する潜在的リスクに関する第1次声明案」を公表した。(TOX/2023/39、PDF版31ページ)。概要は以下のとおり。 1. 序論 栄養に関する科学諮問委員会(Scientific Advisory Committee on Nutrition(SACN))は前回の会合時、「母体、胎児、小児の栄養がその後の人生における慢性疾患の発症に与える影響(The influence of maternal, fetal and child nutrition on the development of chronic disease in later life、2011)」、及び、「生後1年間の栄養法(Feeding in the first year of life、2018)」に関する報告書において、子孫の健康と関連する母体の食事及び栄養に関して検討している。後者の報告書では、母乳育児が母体の健康に与える影響も考慮されている。2019年、SACNは、妊娠中、出産時、出産後24ヶ月までの母体の転帰に焦点を当て、栄養及び母体の健康に関するリスク評価を実施することに合意しており、これには、食事中に含有される化学汚染物質や過剰な栄養素の影響が含まれる。 本稿では、麦角アルカロイド類(EAs)へのばく露が母体の健康にリスクをもたらすか否かに関し、COTは提言を要請されている。 COTは2021年7月のCOTの会合において、母体の食事に含有されるEAs由来の潜在的リスクに関して議論している(TOX/2022/36)。当該会合においてCOTは、EAsと関連する人魚体奇形(sirenomelia、(訳注)下肢が一体となった奇形)に関する研究1件のみがディスカッション・ペーパーに含まれていることに留意した。そのためCOTは、証拠付けるエビデンスを提供するために、可能であれば動物を用いた研究を追加するよう要請した。また、消化管吸収の程度及びプロラクチン効果についてもさらなる情報を要請した。要請した情報は、第1次声明案の各セクションに組み込まれている。 麦角アルカロイド類に関する第1次声明草案は、附属書Aに記載されている。 2. COTに検討を要請する質問 a) COTは声明草案の構造あるいは内容に何か意見はあるか? b) COTは、本声明草案に提示された追加情報について何か意見はあるか? c) COTは、その他に何か意見はあるか。 3. TOX/2023/39附属書A 「背景」 麦角アルカロイド類(EAs)は、真菌類の麦角菌科(Clavicipitaceae)及びトリココマ科(Trichocomaceae)に属する菌種より産生される二次代謝産物であり、欧州にて最も広く見られる菌種は、麦角菌(Claviceps purpurea)である。麦角菌は、ライ麦、小麦、ライ小麦、大麦、キビ、オート麦等の経済的に重要な穀物も含め、400以上の植物種に影響を与える寄生生物として知られる。 天然に発生するEAsとして、80種類が確認されている。発生状況及び入手可能な毒性学的データに基づき、欧州食品安全機関(EFSA)は2005年のリスク評価において6種のEAs、エルゴタミン、エルゴコルニン、α-エルゴクリプチン、エルゴシン、エルゴクリスチン(ペプチド麦角アルカロイド)、エルゴメトリン(リセルグ酸アミドの一種)を検討した。イニン型(-inine forms)EAsは生物学的に不活性であると考えられているが、多様な条件下にて相互変換が起こるため、EFSAはEAsの両形態(イン型(-ine forms)及びイニン型)を評価対象としている。合成エルゴリン誘導体であるブロモクリプチンは、パーキンソン病や下垂体腫瘍の治療に用いられている。 天然に存在するEAsのほとんどは、4つの縮合環からなる四環式エルゴリン環系であり、N6位にメチル基を有し、C8位-C9位あるいはC9位-C10位のいずれかに二重結合を有する。エルゴメトリンは、リゼルグ酸の単純な誘導体である。当該評価で考慮された他のEAsは、C8位の置換基として環化トリペプチドを持つペプチドアルカロイド類である。 「結論」 2011年トータル・ダイエット・スタディにおけるEAsの発生データ、及び、全国食事・栄養調査(National Diet & Nutrition Survey(NDNS))における妊娠可能年齢にある女性の摂取データを適用すると、全ての推定平均ばく露量及び推定97.5パーセンタイルばく露量は、急性参照用量(ARfD)・1 μg/kg体重、及び、耐容一日摂取量(TDI)・0.6 μg/kg体重を下回っており、よって、毒性学的懸念は提起されない。また、これらのばく露量は、治療上適用される最小有効量や、天然EAsあるいは合成EAs由来の有害作用が報告されている、全ての治療用量も下回る。 しかしながら、本評価は比較的少ないサンプル・サイズ(食品群、試験されたEAs)に基づくものであり、出産可能年齢にある女性の摂取データを適用することが、母体の食生活を代表しない可能性がある点に留意すべきである。 (注) 本文書はディスカッションを目的とする。COTの見解を示すものではなく、引用されるべきではない。 |
| 地域 | 欧州 |
| 国・地方 | 英国 |
| 情報源(公的機関) | 英国毒性委員会(COT) |
| 情報源(報道) | 英国毒性委員会(COT) |
| URL | https://cot.food.gov.uk/First%20draft%20statement%20on%20the%20potential%20risks%20from%20ergot%20alkaloids%20in%20the%20maternal%20diet |
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