食品安全関係情報詳細
資料管理ID | syu06080850508 |
タイトル | スペインバスク州食品安全機関(ELIKA)、「2019-2021年公衆衛生・中毒報告書」を公表 |
資料日付 | 2023年5月30日 |
分類1 | - |
分類2 | - |
概要(記事) | スペインバスク州食品安全機関(ELIKA)は5月30日、「2019-2021年公衆衛生・中毒報告書」を公表した。概要は以下のとおり。 「2019-2021年公衆衛生・中毒報告書」は、バスク州政府保健部の公衆衛生・中毒局技術チームが結果及び成果をまとめたものである。 「生物学的リスク」 ・カンピロバクター症 2021年の登録は2,537症例(人口10万人あたり115.6症例の発症率)。56%が男性、23%が10~19歳の年齢集団。2019年から2020年にかけた急激な減少後、症例数は再び増加し、2008年に始まった上昇傾向を維持している。 ・リステリア症 2021年の報告は28症例、うち1症例は新生児。年齢の中央値は76歳で、64.3%が男性。全員が入院し、1人が死亡(致死率:3.6%)。 ・ノロウィルス 2021年の微生物情報システム(IMS、スペイン語略称でSIM)における登録は1,284症例(バスク自治州(EAE、スペイン語略称でCAE)10万人あたり58.5症例の発症率)。53.7%が男性で、57.7%が1~9歳の年齢集団。この微生物には明確な季節性が認められ、10月から11月にかけてピークに達する。 ・サルモネラ症(腸チフス及びパラチフスを除く) 2021年の報告は508症例(人口10万人あたり23.16分離株)。2017年以降、S. Typhimuriumの報告症例の減少が確認されてきている。 ・ロタウィルス 2021年は501分離株が検出(人口10万人あたり22.84の検出率)。84.03%は、10歳未満の小児において登録されている。 ・ジアルジア症 2021年の報告は455症例(人口10万人あたり20.75症例の発症率)。2020年の400症例より若干増加。2019年には、人口10万人あたり30.6症例が報告され、3年間中で最高の発症率であった。 ・Q熱 2016年以降、症例数の減少が確認されている。2019年には、EAEにおける62症例が報告され(人口10万人あたり2.83症例)、うち確定例37、可能性例25。2020年の症例数の減少は、パンデミックによる症例の過小報告によるものと考えられる。2021年のバスク自治州における報告は141症例。うち110症例は集団発生関連、31例は孤立症例。108症例は、2020年12月から2021年10月にかけてのBaltzola洞窟(ビスカヤ県Dima)での滞在に関連するもの。 ・腸管出血性大腸菌感染症 2019年のEAEにおける報告は87症例、2020年は51症例、2021年は146症例(確定例142、可能性例3、疑い例1)。 「化学的リスク」 ・食品化学安全プログラムにおいて、メカジキ及びサメ(イコクエイラクブカ、アオザメ)の多くの検体で、高い水銀含有量が示され、さらに、冷凍及び缶詰のマグロにおける許容量を超えるヒスタミンが検出された。 ・添加物に関しては、魚及び魚由来製品のグループで、塩抜きしたバカラオ(訳注:タラの塩漬けの干物)からは許容量を超えるソルビン酸塩及び安息香酸塩が、甲殻類からは許容量を超える亜硫酸塩が検出された。 ・また、食肉製品のいくつかの検体、具体的にはソーセージ及びハンバーグから、許容量を超える亜硫酸塩が検出された。このグループでは、チョリソで硝酸塩及び亜硝酸塩も許容量を超えて検出された。 ・多環芳香族炭化水素(PAHs)の存在については、非燻製パプリカの検体(最大基準値が存在する)において1件のみの不適合がみられた一方で、燻製パプリカの検体では複数において高濃度のPAHsが確認されたが、燻製パプリカには法的基準値が設定されていないため「不適合」とはみなされない(※訳注)。 ・アクリルアミドについては、主にジャガイモベースのスナック(ポテトチップス)及び離乳食用のシリアル粥から基準レベルを超える量が検出されているが、その他のスナック、ビスケット、食パンからも検出されている。 「食中毒」 EAEにおいて報告された集団感染症例は、2019年45件、2020年12件、2021年32件となった。 各年におけるこれらの集団感染症例に関連する食品については以下のとおり。 ・2019年、集団感染症例の30%については、関連する食品を特定することができなかった。特定できたもののうち、穀類、魚介類(甲殻類、軟体動物、魚類)が多く、9%を占めた。 ・2020年、集団感染症例の27%については、関連する食品を特定することができなかった。特定されたもののうち、卵及び卵製品群が多く、27%を占めた。 ・2021年、集団感染症例の63%については、関連する食品を特定することができなかった。特定されたもののうち、卵及び卵製品群が多く、16%を占めた。 ※訳注:ここでのパプリカ(pimenton)は調味料として使用される粉末パプリカ(pimenton molido)を指す。粉砕パプリカの種類には非燻製の甘口・辛口、燻製の甘口・辛口などがある。 当該報告書は以下URLから閲覧可能。 Salud Publica y Adicciones Informe 2019-2021 https://www.euskadi.eus/contenidos/informacion/informes_salud_publica/es_def/adjuntos/Informe-2019-2021-salud-publica-adicciones.pdf |
地域 | 欧州 |
国・地方 | スペイン |
情報源(公的機関) | スペインバスク州食品安全機関(ELIKA) |
情報源(報道) | スペインバスク州食品安全機関(ELIKA) |
URL | https://seguridadalimentaria.elika.eus/informe-de-salud-publica-y-adicciones-2019-2021/ |
(※注)食品安全関係情報データベースに関する注意事項
本データベースには、食品安全委員会が収集した食品安全に関する国際機関、国内外の政府機関等の情報を掲載しています。
掲載情報は、国際機関、国内外の政府機関等のホームページ上に公表された情報から収集したものですが、関係する全ての機関の情報を確認しているものではありません。また、情報内容について食品安全委員会が確認若しくは推薦しているものではありません。
掲載情報のタイトル及び概要(記事)は、食品安全委員会が和訳・要約したものであり、その和訳・要約内容について情報公開機関に対する確認は行っておりませんので、その文責は食品安全委員会にあります。
情報公表機関からの公表文書については、個別項目の欄に記載されているURLからご確認下さい。ただし、記載されているURLは情報収集時のものであり、その後変更されている可能性がありますので、ご了承下さい。
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