食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu06080750105
タイトル 米国食品医薬品庁(FDA)、消費者向け情報のサイトに「どれほど甘いか:甘味料に関する全て」と題する情報を公表
資料日付 2023年6月9日
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概要(記事)  米国食品医薬品庁(FDA)は6月9日、消費者向け情報のサイトに「どれほど甘いか:甘味料に関する全て(How Sweet It Is: All About Sweeteners)」と題する情報を公表した。概要は以下のとおり。
 消費カロリーを減らすため、あるいは他の様々な理由で、一部の人々は糖類以外の甘味料を選択する。
 例えば、アスパルテーム、スクラロース、及びステビア由来物質等の甘味料は、「シュガーフリー」又は「ダイエット」として販売されている食品及び飲料中の成分に広く使用されている。一部の製品は、家庭での焼き料理、加熱調理に用いることや、コーヒー、紅茶、その他の飲料を甘くするために利用可能である。これらの甘味料が砂糖代替品と呼ばれていることを聞いたことがあるかもしれない。
 一部の甘味料は砂糖と比べて何倍も甘くなるように作られているので、多く使う必要はない。つまり、砂糖、蜂蜜、又は糖蜜とは異なり、甘味料は、甘味をつけたい食品や飲料に、エネルギーをほとんど又は全く加えないことを意味する。また、甘味料は一般的に血糖値を上昇させない。
1. 甘味料はどのように規制されているか
 甘味料は、米国内の食品に添加された他の成分と同様に、連邦食品医薬品化粧品法(FFDCA)に基づき、消費のために安全でなければならない。
 新規の食品添加物を販売したい、又は既に承認された食品添加物を別の方法で使用したいと考える企業は、まずFDAの承認を得なければならない。FDAは、最新の利用可能な科学に基づき、その成分の意図された用途が安全であるかどうかを判断する。FDAはまた、許容一日摂取量(ADI)を設定する。ADIは、ヒトが一生涯にわたって毎日摂取し続けても安全であると考えられる物質の量である。
 当該法律の下では、適切な資格を有する専門家により、その成分の使用が「一般に安全とみなされる」(Generally Recognized as Safe(GRAS))である場合、市販前にFDAの食品添加物承認手続きを経る必要はない。GRASである成分の使用は、FDAが承認した食品添加物と同等の安全基準を満たす必要がある。ある企業が、ある甘味料の特定の使用はGRASであると結論する場合、FDAのGRAS通知プログラムを通じて、自社が有する情報をFDAに提出することが可能である。
2. 食品添加物として承認された甘味料
 1970年代以降、FDAは食品添加物として6種類の甘味料を承認した。これらの甘味料は、製品の性質(makeup)によって、砂糖より200~20,000倍甘い。
(1)アスパルテーム:使用の初回承認は1974年、ブランド名は、Equal、Nutrasweet、Sugar Twinである。
(2)アセスルファムカリウム(Ace-K):使用の初回承認は1988年、ブランド名は、Sweet One及びSunnettである。
(3)スクラロース:使用の初回承認は1998年、ブランド名は、Splendaである。
(4)ネオテーム:使用の初回承認は2002年、ブランド名は、Newtameである。
(5)アドバンテーム:使用の初回承認は2014年、ブランド名は、Advantameである。
(6)サッカリン:1977年以降、食品添加物として規制されているが、食品添加物承認手続き開始のかなり前である1879年に最初に確認及び使用された。ブランド名は、Sweet and Low、Sweet Twin、Sweet ’N Low、Necta Sweetである。
3. アスパルテームに関する重要事項
 FDAの決定である「承認された使用条件に基づいて使用された場合、アスパルテームは一般集団にとって安全である」は、引き続き科学的エビデンスにより裏付けられている。ただし、フェニルケトン尿症(PKU)と呼ばれる、稀な遺伝性疾患を有する人は、アスパルテームを摂取しない、あるいは制限すべきである。アスパルテームはフェニルアラニンと呼ばれるアミノ酸を含有し、これは、PKU患者の体内では、その処理が困難であるため、体内に蓄積される。新生児は退院前に、かかとの穿刺検査を用いたPKUの所定の検査を受ける。アスパルテームを含む食品には、「当該製品にはフェニルアラニンが含まれる」という、PKU患者に通知するための文言を記載しなければならない。
4. 原料が植物及び果物である甘味料
 食品添加物として承認された6種類の甘味料に加えて、下記の3種類の甘味料の使用はGRASである。それらは植物や果物から作られており、承認された食品添加物と同様に、砂糖と比べて何倍も甘い。
(1)ステビア植物由来の特定のステビオールグリコシド(精製抽出物)。ブランド名は、Truvia(登録商標)、PureVia(登録商標)、Enliten(登録商標)である。
(2)モンクフルーツ(別名スウィングルフルーツ又はラカンカ)由来の抽出物。ブランド名は、Nectresse(登録商標)、Monk Fruit in the Raw(登録商標)、Purelo(登録商標)である。
(3)タウマチン、西アフリカのKatemfeの果実から分離されたタンパク質。ブランド名は、Talin(登録商標)である。
5. 糖アルコール
 糖アルコールは、別の種類の甘味料である。糖アルコールは、砂糖と比べて、甘さは同等あるいは弱く、エネルギーはわずかに低い。糖アルコールは、糖類やアルコールのような炭水化物である(アルコール飲料に存在するアルコールの種類ではない)。糖アルコールは、虫歯になりにくく、血糖値の急上昇を引き起こさない。それらは主に、シュガーフリーの飴、クッキー、及びチューインガムで用いられる。例として、ソルビトール、キシリトール、ラクチトール、マンニトール、エリスリトール、及びマルチトール等がある。
6. 従来の糖類とは異なる方法で代謝される糖類
 食品ラベルに見られるその他の成分として、ショ糖のような従来の糖類とは異なる方法で代謝される糖類がある。これらの糖類は糖の化学的定義を満たしているが、従来の糖類とは異なる方法により身体で利用(代謝)される。D-アルロース(D-プシコースとも呼ばれる)、D-タガトース、及びイソマルツロースは、GRASである。
7. 甘味料について他に知っておくべきこと
 これらの甘味料は意図された用途では安全であると考えられているが、どのような食品成分であっても、一部の人々は特有の感受性あるいは有害反応を呈する可能性がある。もし負の食物反応について不安を抱えている場合は、医療専門家に相談すること。加えて、「FDAの安全情報及び有害事象報告プログラム」であるMedWatchを通じて、あらゆる有害事象を報告するよう、FDAは国民に奨励している。
地域 北米
国・地方 米国
情報源(公的機関) 米国/食品医薬品庁(FDA)
情報源(報道) 米国食品医薬品庁(FDA)
URL https://www.fda.gov/consumers/consumer-updates/how-sweet-it-all-about-sweeteners
(※注)食品安全関係情報データベースに関する注意事項
本データベースには、食品安全委員会が収集した食品安全に関する国際機関、国内外の政府機関等の情報を掲載しています。
掲載情報は、国際機関、国内外の政府機関等のホームページ上に公表された情報から収集したものですが、関係する全ての機関の情報を確認しているものではありません。また、情報内容について食品安全委員会が確認若しくは推薦しているものではありません。
掲載情報のタイトル及び概要(記事)は、食品安全委員会が和訳・要約したものであり、その和訳・要約内容について情報公開機関に対する確認は行っておりませんので、その文責は食品安全委員会にあります。
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