食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu06080140149
タイトル 欧州食品安全機関(EFSA)、有効成分フルトラニルの農薬リスク評価に関するピアレビューの結論を公表
資料日付 2023年6月7日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  欧州食品安全機関(EFSA)は6月7日、有効成分フルトラニル(flutolanil)の農薬リスク評価に関するピアレビューの結論(2023年3月31日承認、29ページ、doi: 10.2903/j.efsa.2023.7997)を公表した。概要は以下のとおり。
 欧州連合(EU)レベルにおいて提案された馬鈴薯、チューリップ、アヤメ(圃場用途)への殺真菌剤としての代表的な用途に準拠したフルトラニルは、標的とするリゾクトニア・ソラニ菌(紋枯病菌)( Rhizoctonia solani)に対して十分な殺真菌剤としての有効性を有する。
 データパッケージの評価では、確定できなかった問題や素性(identity)、物理的・化学的特性及び分析法に関連して重要な懸念領域とされるべき問題はなかった。
 哺乳類毒性に関する評価において、以下の確定しない問題が特定された。
・ラットを用いた2年間試験において使用された試験材料が技術的規格を代表するものとして結論できなかった。
・フルトラニルの免疫毒性の可能性が完全には排除できなかった。
 残留フルトラニルに関し利用可能なデータは、規制に用いる評価対象物質(residue definition)と最大残留基準値(MRL)を導出するのに十分である。しかしながら、(代謝物M-101、M-102及びM-02に関する)(遺伝)毒性プロファイルに関する結論がなかったこと、輪作作物中に代謝物のトリフルオロ酢酸(trifluoroacetic acid: TFA)が存在する可能性及び家きん中のフルトラニルの代謝に関する情報が欠落していたため、代謝物M-101、M-102、M-02及びTFAに関する消費者リスク評価が確定できなかった。この結果、いずれの代表的な用途に関しても消費者リスク評価が確定できなかった。
 上記に加え、MRLの申請に関するデータギャップが特定された。輪作作物中の残留物の存在及び加工作物中の残留物の性質に関する情報が欠落していた。したがって、MRLの申請に関する消費者リスク評価が確定できなかった。
 環境中の代謝及び動態に関して利用可能なデータは、要件であるEUレベルでの環境ばく露評価を実施するのに十分であった。チューリップ及びアヤメへの用途に関し、FOCUS(Forum for the Coordination of Pesticide Fate Models and their Use)(※訳注)の6つのシナリオのうち、3つのシナリオに代表される気候状況において、パラメトリック法による飲用水基準値0.1 μg/Lを超過するフルトラニルによる地下水ばく露の可能性がある。飲用水の生産用に地表水が取水される場合、地表水中に存在する可能性がある残留フルトラニル及びその代謝物M-11の性質に水処理工程が及ぼす影響に関する情報にデータギャップが特定された。このギャップのため、全ての代表的な用途に関し飲用水の摂取に由来する消費者リスク評価が確定できなかった。
 生態毒性に関し、野生哺乳類、水生生物、ハチ類及びミミズに対する高いリスクがチューリップとアヤメへの代表的な用途に関し結論された。
 欧州議会及び理事会規則(EC) No 1107/2009(委員会規則(EU) 2018/605により改正)附属書II 3.6.5項及び3.8.2項に従い、利用可能な情報に基づき、フルトラニルはヒト及び標的外の生物に関する内分泌かく乱物質ではないと結論することが可能である。
https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/7997
(※訳注) FOCUSについては以下のURLから参照可能。
https://esdac.jrc.ec.europa.eu/projects/focus-dg-sante
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州食品安全機関(EFSA)
情報源(報道) 欧州食品安全機関(EFSA)
URL https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/7997
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