食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu06070340301
タイトル 論文紹介:「ドイツにおける薬剤耐性の臨床疫学及び症例致死率:システマティックレビュー及びメタアナリシス(2010年1月1日~2021年12月31日)」
資料日付 2023年5月18日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  Eurosurveillance (2023, 28(20):pii=2200672、doi: 10.2807/1560-7917.ES.2023.28.20.2200672)に掲載された論文「ドイツにおける薬剤耐性の臨床疫学及び症例致死率:システマティックレビュー及びメタアナリシス(2010年1月1日~2021年12月31日)(Clinical epidemiology and case fatality due to antimicrobial resistance in Germany: a systematic review and meta-analysis, 1 January 2010 to 31 December 2021)、著者M Rodenbeck、R Markwart(Institute of General Practice and Family Medicine, Jena University Hospital, Friedrich Schiller University Jena, ドイツ)ら」の概要は以下のとおり。
・背景
 薬剤耐性(AMR)は、世界的に公衆衛生上の懸念事項となっている。
・目的
 臨床医と微生物学者に向けた、ドイツのAMRの状況の要約を目的とした。
・方法
 公表論文60報とドイツの抗生物質耐性サーベイランス(ARS)から得られたデータを基に、システマティックレビュー及びメタアナリシスを行った。主要なアウトカムは、ドイツの感染症患者から分離された細菌株におけるAMRの割合(2016~2021年)及びその症例致死率(2010~2021年)とした。ランダム効果モデル及び固定(共通)効果モデルを用い、全体的な割合(pooled proportions)及び症例致死率のオッズ比を算出した。
・結果
 黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)感染症におけるメチシリン耐性菌(MRSA)の全体的な割合は7.9%で、2014年から2020年にかけて減少傾向にあったが(オッズ比(OR)=0.89(95%信頼区間(CI): 0.886~0.891))、一方で腸球菌(Enterococcus faecium)の血流感染症におけるバンコマイシン耐性菌(VRE)は増加(OR=1.18(95%CI: 1.16~1.21))し、全体的な割合は34.9%であった。MRSA及びVREの症例致死率は、それらの感受性株よりも高かった(それぞれOR=2.29(95%CI: 1.91~2.75)及びOR=1.69(95%CI: 1.22~2.33))。グラム陰性病原体(Klebsiella pneumoniae、Acinetobacter baumannii、Enterobacter spp.、Escherichia coli)におけるカルバペネム耐性は低~中程度(<9%)だったが、第3世代セファロスポリン系及びフルオロキノロン系に対する耐性は中~高度(5~25%)であった。緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)はカルバペネム系(17.0%(95%CI: 11.9~22.8))、第3世代セファロスポリン系(10.1%(95%CI: 6.6~14.2))及びフルオロキノロン系(24.9%(95%CI: 19.3~30.9))に対する耐性の割合が高かった。耐性の割合を報告した研究間での統計的異質性は高かった(I2>70%)。
・結論
 ドイツにおけるAMRの拡大を抑えるためには、AMRサーベイランス、感染予防管理及び抗生物質の管理責任に関する継続的な取り組みが必要である。
地域 その他
国・地方 その他
情報源(公的機関) その他
情報源(報道) Eurosurveillance (2023, 28(20):pii=2200672)
URL https://www.eurosurveillance.org/content/10.2807/1560-7917.ES.2023.28.20.2200672
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