食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu06070130108
タイトル 米国環境保護庁(EPA)、有機リン酸系農薬の追加3種類(ホスメット、トリブホス、?エトプロップ)の早期低減策について合意に達したことを公表
資料日付 2023年5月25日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  米国環境保護庁(EPA)は5月25日、有機リン酸系農薬の追加3種類の早期低減策について合意に達したことを公表した。概要は以下のとおり。
 有機リン酸系農薬の追加3種類(ホスメット(phosmet)、トリブホス(tribufos)、?エトプロップ(ethoprop))の早期低減策について合意に達したことを公表した。EPAは、これら農薬の登録者と協力して、これら化学物質に関するEPAの再評価作業の完了予定の数年前に低減策を作成し、農業者やこれらの農薬を扱うその他の人々の保護を促進している。
 EPAは2023年3月、当該3種類の有機リン系農薬(及びダイアジノン(diazinon)、4種類目の有機リン系農薬であり、先月早期低減策が公表された)の、更新した職業及び居住ばく露(Occupational and Residential Exposure、ORE)評価を公表した。
1. ホスメット
 ホスメットは広く使用されている農業用殺虫剤で、果樹園の果実、ナッツ、及びその他の作物の栽培者に病害虫等管理において便益をもたらしている。最新のORE評価では、ホスメットの取扱者にとって懸念される最大のリスクは、多くの使用場所におけるピストル噴口の蓄圧式噴霧器の使用者、ほとんどの空中散布及び化学溶液かんがい(chemigation)の場所において混合、装填、散布する人々、並びに様々な石果類、ナシ状果及びブドウへの散布後の活動であった。
 当該農薬原体登録者であるGowan社は、以下を含む低減措置に同意した。
・当該登録者は、ホスメットを含有する3製品の登録の自主的な取消を要求している。
・ピストル噴口の蓄圧式噴霧器を最高リスクの用途で使用することを禁止する。
・特定の作物への空中散布及び化学溶液かんがいを禁止する。
・石果類、ナシ状果及びブドウの場合は、散布と散布後の特定の活動の間に、より長い待機期間が必要である。
・農薬の液滴が漂い、近くにいる人々にばく露させる可能性を低減するために、飛沫サイズをより粗くする必要がある。
・散布場所と住宅地の間に緩衝地帯を設ける。
・用途によっては散布量を減らす。
・個人用保護具(PPE)(手袋、呼吸保護マスク等を含む)の使用を強化する必要がある。
2. トリブホス
 トリブホスは、収穫前の綿花を落葉させるために使用される除草剤である。最新のORE評価において、(1)農薬を混合、装填、散布する作業員、(2)特定の散布後の活動を行う作業者、及び(3)散布ドリフトにばく露される可能性のある第三者(bystanders)(農場作業者を含む)に懸念される潜在的なリスクが特定された。
 この除草剤の原体登録者であるAMVAC社及びRedEagle社は、以下を含む低減措置に同意した。
・最大散布量を減らす。
・空中散布で取り扱われる農薬の量を制限する。
・農薬の液滴が漂い、近くにいる人々がばく露される可能性を低減するために、飛沫サイズより粗くする必要がある。
・散布場所と住宅地の間に緩衝地帯を設ける。
・散布後の特定の活動を、散布後、より長期間禁止する(より高い散布率を使用する場合)。
・地上散布には密閉装填システムを義務付けて(空中散布にはすでに義務化されている)、人が農薬を混合して散布器に装填する際のばく露を低減する。
3. エトプロップ
 エトプロップは、様々な農作物に植え付け前又は植え付け時に使用される殺虫剤及び殺線虫剤である。全てのエトプロップ製品は、急性皮膚毒性のため使用制限農薬として分類されている。最新のORE評価では、当該農薬を混合、装填、散布する作業員と、散布ドリフトによってばく露される可能性のある第三者に懸念される潜在的なリスクが特定された。
 当該殺虫剤・殺線虫剤の原体登録者であるAMVAC社は、以下を含む低減措置に同意した。
・すべての液体製品の最大散布量を減らす。例外として、線虫被害(pressure)が大きい、ばれいしょ、かんしょ、及びテッポウユリ(Easter Lily)の作物の処理では、帯状散布(banded application)の使用に限り認められる(これらの作物に効果的な他の殺線虫剤がないため)。
・農薬の液滴が漂い、近くにいる人々がばく露される可能性を減らすために、より粗い飛沫サイズと散布高度制限(maximum release height)を必要とする。
・散布場所と住宅地の間に緩衝地帯を設ける。
 更新が完了したヒト健康リスク評価とともに暫定決定案が意見公募のために公開される、手続きの次のステップで、ステークホルダーはこれら3種類の有機リン系農薬の登録審査についてコメントする機会が得られる。登録審査手続きに従って、これらの決定案に続いて中間決定又は最終決定が行われ、初期の低減策ではカバーされないリスクに対して追加のラベル低減策が実施される。EPAは、トリブホスについては2025年に、エトプロップ、ホスメット、ダイアジノンについては2026年に暫定決定案を発行する予定である。
 最新のORE評価等の関連文書は以下のURLから、docket番号「EPA-HQ-OPP-2009-0316」(ホスメット)、「EPA-HQ-OPP-2008-0883」(トリブホス)、「EPA-HQ-OPP-2008-0560」(エトプロップ)を検索して入手可能。
https://www.regulations.gov/
地域 北米
国・地方 米国
情報源(公的機関) 米国/環境保護庁(EPA)
情報源(報道) 米国環境保護庁(EPA)
URL https://www.epa.gov/pesticides/epa-reaches-agreements-early-mitigation-measures-three-more-organophosphate-pesticides
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