食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu06060520301
タイトル 論文紹介:「2021年に米国で発生した、水産物へのばく露に関連する複数州にわたるSalmonella Thompson集団感染」
資料日付 2023年5月12日
分類1 --未選択--
分類2 --未選択--
概要(記事)  MMWR(2023, 72(19):513-516、doi: 10.15585/mmwr.mm7219a2)に掲載された論文「2021年に米国で発生した、水産物へのばく露に関連する複数州にわたるSalmonella Thompson集団感染(Multistate Outbreak of Salmonella Thompson Infections Linked to Seafood Exposure - United States, 2021)、著者AQ Shen (Colorado Department of Public Health and Environment, 米国)ら」の概要は以下のとおり。
 2021年7月、コロラド州公衆衛生環境局(CDPHE)の研究所は、全ゲノムMLST(wgMLST)を用いて、Salmonella enterica血清型Thompsonの分離株5株のクラスター(アレルの差異は1以内)を特定した。これらの5つの分離株は、サルモネラ属菌の確認検査のための定常的なプロセスとして当該公衆衛生研究所に提出されたもので、2020年の複数州にわたる調査(寿司用(sushi-grade)のマグロとサーモンについて実施された遡及調査で、単一共通の供給業者は特定されなかった)において特定されたものと非常に近縁であった。
 2021年の本調査は、同年8月5日にコロラド州に住む5人の患者及びミズーリ州、ワシントン州、ウィスコンシン州の各1人の患者を対象に開始された。2021年8月から12月にかけて、米国疾病管理予防センター(CDC)、CDPHE、複数州の公衆衛生及び規制当局、並びに米国食品医薬品庁(FDA)は、このS. Thompsonによる複数州にわたる集団感染について疫学調査、環境調査及び検査を実施した。分離株は遺伝的に互いに近縁であり、また2020年の分離株とも近縁であった(アレルの差異は0~1)。関係する水産物が1か所の水産物販売業者まで追跡され、同所の環境検体検査により集団感染株が特定された。また、調査により不十分な衛生的慣行及び生魚の二次汚染の可能性が確認された。当該販売業者は、汚染の可能性が高い16品目の水産物を自主的に回収し、改善措置を講じた。
 本集団感染では、効果的な洗浄・消毒の手順と管理策を実施する重要性が示された。集団感染調査中に複数の製品がリコールされる場合、公衆衛生機関と関係施設との協力は、飲食店、小売業者、及び消費者に食品安全情報を提供し、すべてのリコール対象製品の廃棄を確実に実施する助けとなり得る。
・要旨
1. 当該トピックについて、すでに知られていることは?
 S. Thompsonは比較的稀な血清型で、多くは水産物に関連しない。過去の集団感染では、牛肉、鶏肉及びつる性・葉物野菜に関連していた。
2. 本報告で追加されたことは?
 2021年5~10月に、S. Thompsonによる115人の患者が15州で発生した。多くの患者は発症前にコロラド州で水産物を喫食したと報告した。当該集団感染株は同州デンバーにある1か所の水産物販売・加工業者で特定され、不十分な衛生的慣行による交差汚染の可能性が確認された。
3. 公衆衛生慣行における意味合いは?
 加工施設における清掃慣行は交差汚染を防ぐものでなければならない。製品リコール時の食品安全情報を提供するための多機関の協力は、全てのリコール対象製品の廃棄を確実に行うためには不可欠である。
地域 その他
国・地方 その他
情報源(公的機関) その他
情報源(報道) MMWR(2023, 72(19):513-516)
URL https://www.cdc.gov/mmwr/volumes/72/wr/mm7219a2.htm
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