食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu06040510538
タイトル ノルウェー自然研究所(NINA)、2022年のCWDモニタリングに関する報告書を公表
資料日付 2023年4月13日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  ノルウェー自然研究所(NINA)は4月、2022年のCWDに関するモニタリングの報告書を公表した。概要は以下のとおり。
 本報告書では、2022年のノルウェーの鹿慢性消耗病(CWD)サーベイランスプログラムの結果、及び2016年から2021年の期間に検査されたシカ科動物の年間頭数及び総数についてまとめている。また、2頭のトナカイの定型CWD(classical CWD)が検出されたHardangervidda(※訳注:ノルウェー中南部の高原地帯)の野生トナカイ群の推定個体数、及び同個体群の雄の数と年齢分布が2020年のCWD発見後の管理判断により、どのように変化したかを報告している。
 2022年は、17,584頭がCWDの検査に供された。この数は当局の検査目標である約19,000頭よりもやや低いものであった。2022年には、非定型(atypical)/孤発性(sporadic)CWDが3例検出された。2例はヘラジカで、Nord-Odalの19歳の雌及びTynsetの20歳の雌であった。Nord-Odalの雌は死体で発見されたもので、2021年に検体が採取されたが、検査機関がその検体を受け取ったのは2022年であったため、2022年の報告となっている。さらに、Bremangerの雌のアカシカで1例が検出された。不幸にも、当該個体の下顎骨や歯は受け取っておらず、そのため正確な年齢は不明である。定型CWDは、Hardangerviddaの8歳の雌のトナカイで検出された。2016年から2022年の期間において、合計で21頭の野生トナカイで定型CWDが検出され、11頭のヘラジカ及び3頭のアカシカで非定型/孤発性CWDが検出された。
 脳及びリンパ節の両方に由来する検体は、検査したシカ科動物の73%で分析された。この割合は、2021年が73%、2020年が72%、2019年が78%、2018年が80%で、ほぼ例年どおりの結果である。
 現在まで、定型CWDは野生のトナカイでのみ検出されており、24か所の野生トナカイの管理区域で狩猟された1歳以上のすべての野生トナカイの検査を目標としている。2022年では、平均で、狩猟された1歳以上の野生トナカイの86%が検査され、そのうち脳及びリンパ節の両方から検体が採取された割合は平均69%であった。
 検体の品質が悪い、一部の検体のみデータが登録されているといった課題が残っている。また、少数の検体については、動物種が明記されておらず、一部はそれが狩猟によるものか、他の理由で死亡し発見された個体のものなのかの情報が欠けている。
 狩猟以外の理由で死亡し発見された野生シカ科動物については、現実的に可能な限り多くの個体からCWD検査が可能な検体を得ることが目標である。2022年の狩猟以外の理由で死亡し検査されたシカ科動物の割合は、2021年とほぼ同程度であった。
 Hardangerviddaの個体数推定モデルから、2022年の狩猟前の野生トナカイの個体数は7,205頭(95% CI(信頼区間): 7,003~7,406頭)と算出された。このうち、1,134頭(95% CI: 1,084~1,187頭)が2歳以上の雄であると推定された。それらのうち、479頭の2歳以上の雄が狩猟されたため、2022年の狩猟後に残った雄は、5,244頭(95% CI: 5,042~5,445頭)の野生トナカイ個体群中に約655頭存在すると考えられる。2022年秋の狩猟シーズン後のHardangerviddaでの個体群構造調査とモデル計算に基づけば、恐らく3歳以上の雄は約373頭残った。これは同個体群の約7%に相当するもので、この割合を0~3%に抑えるという当局の目標値より幾分高い。Hardangerviddaでの狩猟で採取された顎の歯のセメント質の年輪(cementum annuli)を基に算出したトナカイの年齢構成によれば、5歳以上の雄の割合は著しく減少している。
 広範な本モニタリングにより、CWDがノルウェーのシカ科動物の間で高い有病割合で広がってはいないことが、合理的な確信をもって理解できる。2016年に広範なモニタリングが開始された当時、Nordfjellaゾーン1の最初の狩猟シーズン中に、すでに野生のトナカイで新たな症例が発見されおり、CWDの有病割合は雌の成獣で0.6%、雄の成獣で1.8%と算出されていた。それに比べ、推定有病割合が0.1%未満であったHardangerviddaでCWDを検出するためには、数年にわたって非常に多くの検体が必要であった。したがって、管理にまつわる不確実性は、主に集団感染の初期段階におけるCWDの検出と有病割合の算出の困難さに関連している。本報告書では、野生トナカイ個体群でCWDが低い有病割合で存在しない確率を立証するために開発された方法論について説明している。
 当該報告書(64ページ、ノルウェー語(英文サマリー付き))は以下のURLから入手可能。
https://brage.nina.no/nina-xmlui/bitstream/handle/11250/3061093/ninarapport2277.pdf
地域 欧州
国・地方 ノルウェー
情報源(公的機関) ノルウェー自然研究所(NINA)
情報源(報道) ノルウェー自然研究所(NINA)
URL https://brage.nina.no/nina-xmlui/handle/11250/3061093
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