食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu06040420294
タイトル 世界保健機関(WHO)、チリにおけるヒトの鳥インフルエンザA(H5)ウイルス感染に関する情報を公表
資料日付 2023年4月6日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  世界保健機関(WHO)は4月6日、チリにおけるヒトの鳥インフルエンザA(H5)ウイルス感染に関する情報を公表した。概要は以下のとおり。
1. 概況
 2023年3月29日、チリ保健省は、Antofagasta地方における鳥インフルエンザA(H5)ウイルスによるヒト検査確定症例1例をWHOに報告した。これは、チリで報告された最初の鳥インフルエンザA(H5)ウイルスによるヒトの感染であり、これまでにアメリカ大陸地域で報告された3番目の事案である。本件の感染者は一人のみであり、これまでのところ追加の症例は確認されていない。当該症例のウイルスへのばく露の特定を含め、アウトブレイクの調査が進行中である。2023年の直近数か月に、動物において高病原性鳥インフルエンザ(HPAI)A(H5N1)ウイルスによる前例のない集団感染がチリから報告されている。鳥インフルエンザA(H5N1)ウイルスは、裏庭家きん、農場の家きん、野鳥、及び海洋哺乳動物から検出されている。
 ヒトでの鳥インフルエンザ感染は重篤な疾患を引き起こす可能性があり、国際保健規則(IHR)(2005)に基づく届出義務がある。
2. 当該症例の説明
 2023年3月29日、チリ保健省は、鳥インフルエンザA(H5)ウイルスによるヒトの感染が検出されたことをWHOに通知した。当該ウイルスは、ナショナルインフルエンザセンター(NIC)であるチリ公衆衛生研究所(ISP)によって確認された。当該患者は、チリ北部のAntofagasta地方の53歳の男性である。当該患者には、併存症の病歴や直近の旅行歴はなかった。
 2023年3月13日、当該患者は、咳、喉の痛み、声がれ等の症状を呈した。3月21日、症状悪化のため、当該患者は地元の病院で治療を受けた。2023年3月22日、当該患者は、呼吸困難を発症し、Antofagastaの地方病院に入院した。所定の重症急性呼吸器感染症(SARI)サーベイランスの一環として鼻咽頭スワブの検体が採取され、逆転写ポリメラーゼ連鎖反応(RT-PCR)の検査によってCOVID-19陰性であることが確認された。3月23日、当該患者は集中治療室に入院した。3月24日、抗ウイルス剤(オセルタミビル)及び抗生物質による治療が開始された。当該患者は、肺炎のため人工呼吸器を使用し、集学的管理下で気道感染隔離が継続されている。
 3月27日、気管支肺胞の検体が採取され、RT-PCRによって亜型未分類のA型インフルエンザウイルスに陽性であることが確認された。当該検体はISPに送付され、3月29日に検査により鳥インフルエンザA(H5)陽性と判定された。ノイラミニダーゼの型は未確認で、当該ヒト症例で検出された鳥インフルエンザA(H5)ウイルスのクレード情報はまだ不明である。更なる特性評価を行うため、NICは患者の検体をWHO協力センターに転送した。
 当該症例の濃厚接触者3人は無症状で、インフルエンザ検査では陰性であり、監視期間は終了した。更に、医療従事者の間で合計9人の接触者が特定され、4月4日に全員が監視を終了したが、4月5日にそのうちの1人が呼吸器症状を発症したため、更なる検査が進行中である。当該症例のこの接触者の監視期間は更に7日間延長された。
 アメリカ大陸での鳥類における鳥インフルエンザA(H5N1)は、2014年12月に初めて検出された。2022年12月から2023年2月にかけて、患者が居住していたAntofagasta地方の野生の水鳥(ペリカン及びペンギン)と海洋哺乳動物(アシカ)で高病原性鳥インフルエンザ(HPAI)が検出された。当該ヒト症例の疫学調査の予備的調査結果によると、最も妥当な伝播経路は、病気又は死んだ海洋哺乳動物又は野鳥が発見された、当該症例の居住地に近い地域での環境ばく露によるものであった。
3. 疾病の疫学(省略)
4. 公衆衛生対応(省略)
5. WHOリスク評価(抜粋)
 医療従事者や検査確定症例のその他の接触者の監視を含む、ヒトと動物の両方の保健機関による公衆衛生対策が実施されている。当該ヒト症例由来のウイルスの更なる特性評価の結果はまだ出ていないが、現在入手可能な疫学的及びウイルス学的エビデンスにより、A(H5)ウイルスがヒト間で持続的に伝播する能力を獲得していないことが示唆されており、したがって、ヒトからヒトへの拡大の可能性は低い。入手可能な情報に基づいて、WHOは、当該ウイルスが一般集団にもたらすリスクは低い(low)と評価している。
6. WHOの勧告(抜粋)
 野鳥や一部の野生哺乳動物で観察された鳥インフルエンザ症例の範囲及び頻度を考えると、一般の人々は、原因不明の病気の動物又は死亡した動物との接触を避け、それらについて当局に報告する必要がある。
地域 その他
国・地方 その他
情報源(公的機関) 世界保健機関(WHO)
情報源(報道) 世界保健機関(WHO)
URL https://www.who.int/emergencies/disease-outbreak-news/item/2023-DON453
(※注)食品安全関係情報データベースに関する注意事項
本データベースには、食品安全委員会が収集した食品安全に関する国際機関、国内外の政府機関等の情報を掲載しています。
掲載情報は、国際機関、国内外の政府機関等のホームページ上に公表された情報から収集したものですが、関係する全ての機関の情報を確認しているものではありません。また、情報内容について食品安全委員会が確認若しくは推薦しているものではありません。
掲載情報のタイトル及び概要(記事)は、食品安全委員会が和訳・要約したものであり、その和訳・要約内容について情報公開機関に対する確認は行っておりませんので、その文責は食品安全委員会にあります。
情報公表機関からの公表文書については、個別項目の欄に記載されているURLからご確認下さい。ただし、記載されているURLは情報収集時のものであり、その後変更されている可能性がありますので、ご了承下さい。