食品安全関係情報詳細
資料管理ID | syu06021120298 |
タイトル | 国際がん研究機関(IARC)、「欧州における食品加工とがんのリスク: がんと栄養に関する欧州前向き調査(EPIC)コホート研究の結果」と題する研究論文を公表 |
資料日付 | 2023年3月7日 |
分類1 | - |
分類2 | - |
概要(記事) | 国際がん研究機関(IARC)は3月7日、「欧州における食品加工とがんのリスク: がんと栄養に関する欧州前向き調査(EPIC)コホート研究の結果」と題する研究論文を公表した。概要は以下のとおり。 IARCの研究者とパートナーによる新しい論文は、加工食品・超加工食品及び飲料を、同量の最小限に加工された食品と飲料に置き換えることが、様々な種類のがんのリスクを低減する可能性があることを示唆している。3月7日に「The Lancet Planetary Health」誌に掲載されたこの研究は、王立がん研究基金(Cancer Research UK)及び世界がん研究基金(World Cancer Research Fund International)の資金提供を受けた。また、研究は、がんと栄養に関する欧州前向き調査(European Prospective Investigation into Cancer and Nutrition: EPIC)コホート研究に基づくものである。 研究者によると、加工食品の10%を同量の最小限に加工された食品(※訳注1)で代替することが、全般的ながん(※訳注2)、特に頭頸部がん、食道扁平上皮がん(oesophageal squamous cell carcinoma)、大腸がん、直腸がん、肝細胞がん、閉経後乳がんのリスクの低減と関連していることがわかった。また、超加工食品の10%を最小限に加工された食品の10%で代替することが、頭頸部がん、大腸がん、肝細胞がんのリスクの低減に関連していた。 「これらの結果は、先行研究で明らかにされたように、加工食品・超加工食品の摂取が、より高いがんのリスクに関連している可能性があるという見解をさらに支持するものである。さらに重要なことには、本研究は、加工食品・超加工食品を同量の最小限に加工された食品で置き換えることが、公衆衛生におけるがん予防戦略の重要な目標となり得ることを示す、さらなる根拠を提供していることである。ただし、このような食事の移行を達成する最善の方法をより良く理解するために、追加の研究が必要である」と本論文の筆頭著者であるIARCの研究者Dr Nathalie Kliemannは述べている。 過去数十年で、食事パターンは、新鮮で最小限に加工された食品を多く含む食事から、エネルギー密度が高く、食品添加物や加工汚染物質(トランス脂肪酸等)を含み、栄養価が低いことを特徴とする超加工食品の摂取へと変わった。こうした食事の変化の加速は、食事に関連する非伝染性疾病の世界的発生に関連している。 「食品加工は長い間、がんの発生に関与すると疑われてきたが、大規模な疫学研究データは不足している。これらの結果は、がんの発生における食品加工の潜在的な役割について重要な新しいエビデンスを提供し、公衆衛生上の栄養政策を整備する一助となる」とIARCの栄養代謝部門の研究者であるDr Inge Huybrechtsは述べている。 当該プレスリリースは以下のURLから閲覧可能。 https://www.iarc.who.int/wp-content/uploads/2023/03/pr330_E.pdf 当該論文(https://doi.org/10.1016/S2542-5196(23)00021-9)は以下のURLから閲覧可能。 https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S2542519623000219?via%3Dihub (※訳注1)最小限に加工された食品とは、食品の加工の度合いで分類するNOVA分類の4つのカテゴリーのうち、NOVA1にあたり、含まれる食品の例としては、生鮮、乾燥、冷凍の果物や野菜、穀物、小麦粉、パスタ、生鮮又は冷凍の肉、牛乳、コーヒー、豆類がある。 (※訳注2)本調査では、生活習慣と一貫して関連しているがん種のみを対象とした。頭頸部がん、食道腺がん、食道扁平上皮がん、胃噴門部がん、胃非噴門部がん、大腸がん、直腸がん、肝細胞がん、胆嚢がん、膵臓がん、肺がん。腎細胞がん、膀胱がん、神経膠腫、甲状腺がん、多発性骨髄腫、非ホジキンリンパ腫、白血病、メラノーマ、乳がん(閉経前・閉経後)、子宮頸がん、子宮内膜がん、卵巣がん、前立腺がん。 |
地域 | その他 |
国・地方 | その他 |
情報源(公的機関) | 国際がん研究機関(IARC) |
情報源(報道) | 国際がん研究機関(IARC) |
URL | https://www.iarc.who.int/news-events/food-processing-and-cancer-risk-in-europe-results-from-the-prospective-epic-cohort-study/ |
(※注)食品安全関係情報データベースに関する注意事項
本データベースには、食品安全委員会が収集した食品安全に関する国際機関、国内外の政府機関等の情報を掲載しています。
掲載情報は、国際機関、国内外の政府機関等のホームページ上に公表された情報から収集したものですが、関係する全ての機関の情報を確認しているものではありません。また、情報内容について食品安全委員会が確認若しくは推薦しているものではありません。
掲載情報のタイトル及び概要(記事)は、食品安全委員会が和訳・要約したものであり、その和訳・要約内容について情報公開機関に対する確認は行っておりませんので、その文責は食品安全委員会にあります。
情報公表機関からの公表文書については、個別項目の欄に記載されているURLからご確認下さい。ただし、記載されているURLは情報収集時のものであり、その後変更されている可能性がありますので、ご了承下さい。
本データベースには、食品安全委員会が収集した食品安全に関する国際機関、国内外の政府機関等の情報を掲載しています。
掲載情報は、国際機関、国内外の政府機関等のホームページ上に公表された情報から収集したものですが、関係する全ての機関の情報を確認しているものではありません。また、情報内容について食品安全委員会が確認若しくは推薦しているものではありません。
掲載情報のタイトル及び概要(記事)は、食品安全委員会が和訳・要約したものであり、その和訳・要約内容について情報公開機関に対する確認は行っておりませんので、その文責は食品安全委員会にあります。
情報公表機関からの公表文書については、個別項目の欄に記載されているURLからご確認下さい。ただし、記載されているURLは情報収集時のものであり、その後変更されている可能性がありますので、ご了承下さい。