食品安全関係情報詳細
資料管理ID | syu06020690149 |
タイトル | 欧州食品安全機関(EFSA)、ある種のハチミツに含有されるグラヤノトキシンと関連するヒトの健康に対するリスクに関して科学的意見書を公表 |
資料日付 | 2023年3月3日 |
分類1 | - |
分類2 | - |
概要(記事) | 欧州食品安全機関(EFSA)は3月3日、ある種のハチミツに含有されるグラヤノトキシン類と関連するヒトの健康に対するリスクに関して科学的意見書を公表した(1月20日採択、PDF版120ページ、DOI:https://doi.org/10.2903/j.efsa.2023.7866) 欧州委員会からの要請を受け、EFSAのフードチェーンにおける汚染物質に関するパネル(CONTAMパネル)は、本意見書においては「ある種のハチミツ」として報告する、ツツジ科植物由来のハチミツに含有されるグラヤノトキシン類(GTXs)と関連するヒトの健康に対するリスクを評価した。本リスク評価の対象は、「ある種のハチミツ」、さらに、利用可能であれば他の食品群に含有される、GTXsと共に発生し構造的に関連するグラヤナン類(grayananes)全般に拡張されている。 グラヤナン類は、ツツジ科に属する一部の種、なかでも、Agarista属、Craibiodendron属、Kalmia属、Leucothoe属、Lyonia属、Pieris属、Rhododendron属において産生されるポリヒドロキシル化ジテルペン類である。現在、天然に発生する約180種のグラヤナン類が特定されている。グラヤナン類は顕花植物の花蜜に含有される可能性があり、ミツバチにより採取されると、ハチミツに蓄積する可能性もある。数種のグラヤナン産生植物種が市販されるハチミツ生産に使用されているが、本意見書にて最も重要となるのは、Rhododendron属であるR. ponticum、R. luteum、R. ferrugineumである。最初の2種は、特にトルコにて豊富であり、3種目はアルプス及びピレネーに自生する。ハチミツにて特定されている、あるいは、ハチミツと関連付けられているグラヤナン類は約20種存在する。「ある種のハチミツ」における含有及びその毒性学的効果に関し、最も研究されているグラヤナン類は、グラヤノトキシンI(GTX I)及びグラヤノトキシンIII(GTX III)であるが、rhodojaponin III等の他の類似体も観察される効果に寄与する可能がある。ヒトの急性中毒症状と関連しているのは、経口ばく露である。急性症状は、筋肉、神経系、心血管系に影響を及ぼす。これらの症状は、完全房室ブロック、痙攣、精神錯乱、激越、卒倒、呼吸抑制を引き起こす可能性がある。 入手可能なデータからは、GTX III対するリファレンス・ポイント(reference point)のみが算出可能であった。同様の毒性を有すると推測されるGTX Iに対しても、同一値が適用される。CONTAMパネルは、急性症状に関し、ラットにおける心拍数低下に対するBMDL10に基づき、GTX I及びIIIの総計に対して15.3 μg/kg体重のリファレンス・ポインを導出した。 慢性毒性試験が得られていないため、長期的な影響に対するリファレンス・ポイントは導出不可能であった。 GTX III、あるいは、GTX I及びIII含有のハチミツにばく露されたマウスにおいて、遺伝毒性を示すエビデンスが存在し、染色体損傷レベルの上昇が実証されている。遺伝毒性のメカニズムは不明である。 GTX I及びIIIの総計の関して代表的となり得る発生データ、及び、ツツジ科由来ハチミツの摂取データが得られていないため、GTX I及びIIIに対して選択された複数の濃度に基づき、急性食事性ばく露値が推定された。当該濃度は、「ある種の」ハチミツにて測定されたGTX I及びIIIの濃度を反映している。ばく露マージン(MOE)アプローチを適用すると,推定されたMOE(100未満)から急性毒性に対する健康上の懸念が提起された。 CONTAMパネルは、「ある種のハチミツ」の摂取後に急性影響が現れないと予想される、GTX I及びIIIの最高濃度を算定し、GTX I及びIIIの総計値としてハチミツ1 kg当たり0.05 mgと算出した。CONTAMパネルは、当該最高濃度は、急性中毒に関しては全齢層に対し保護的であるいう判断に関し、75%以上の確信がある。当該最高値は、「ある種のハチミツ」に含有される他のグラヤナン類は考慮しておらず、さらに、特定された遺伝毒性を対象とするものではない。 |
地域 | 欧州 |
国・地方 | EU |
情報源(公的機関) | 欧州食品安全機関(EFSA) |
情報源(報道) | 欧州食品安全機関(EFSA) |
URL | https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/7866 |
(※注)食品安全関係情報データベースに関する注意事項
本データベースには、食品安全委員会が収集した食品安全に関する国際機関、国内外の政府機関等の情報を掲載しています。
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掲載情報のタイトル及び概要(記事)は、食品安全委員会が和訳・要約したものであり、その和訳・要約内容について情報公開機関に対する確認は行っておりませんので、その文責は食品安全委員会にあります。
情報公表機関からの公表文書については、個別項目の欄に記載されているURLからご確認下さい。ただし、記載されているURLは情報収集時のものであり、その後変更されている可能性がありますので、ご了承下さい。
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