食品安全関係情報詳細
資料管理ID | syu06020610384 |
タイトル | フランス公衆衛生局、鳥インフルエンザウイルスの循環に関する疫学的状況、及びリスクのあるばく露の場合に従うべき勧告事項を公表 |
資料日付 | 2023年3月1日 |
分類1 | - |
分類2 | - |
概要(記事) | フランス公衆衛生局は3月1日、鳥インフルエンザウイルスの循環に関する疫学的状況、及びリスクのあるばく露の場合に従うべき勧告事項を公表した。概要は以下のとおり。 1. 背景 2021年10月以降、欧州は、これまでに経験したことのない最も甚大な被害をもたらす高病原性鳥インフルエンザによる家畜伝染病に見舞われている。多くの集団感染は、そのほとんどがクレード2.3.4.4bのA(H5N1)ウイルスによるものであり、家きん及び野鳥において確認され、何百万羽もの殺処分と、野生鳥類相における大量死事例を引き起こした。その地理的範囲は前例のないものであり、ほぼ全ての大陸(特に欧州、アジア、アメリカ大陸、より小さい範囲ではアフリカ大陸)に被害が及んでいる。 フランスでは、2022年8月以降、農場での集団感染が300件以上検出され、その4分の3以上が、家きん農場の密集地域にあるペイ・ド・ラ・ロワール地域圏(※訳注:フランス西部に位置し、大西洋に面する地域圏)に集中している。野生鳥類相においても、フランスでは2022年~2023年に症例数が急増し、フランスの領土で何百羽もの感染した鳥の死骸が見つかっており、鳥類相の感染のエンデミック化(endemisation)が留鳥に及んでいる。 2. 哺乳類の感染 これらのウイルスが野鳥の間で継続的に著しく循環しているため、頻繁に家きん及び飼育鳥類群にウイルスが侵入し、また20種あまりの野生・家畜の陸上・海洋哺乳類にも同ウイルスが持ち込まれる結果となった。数百頭の感染した哺乳類が瀕死又は死んだ状態で見つかっており、しばしば神経学的な症状が認められている。哺乳類間の伝播は、米国におけるアザラシの感染、スペインにおけるミンクの感染及びペルーにおけるアシカの感染(南米で初めての高病原性インフルエンザウイルス(H5N1)による海洋哺乳類の大量死)の発生の際に言及されている。 フランスでは2022年12月末、ドゥ=セーヴル県で一匹の病気の猫が検査により高病原性鳥インフルエンザウイルス(H5N1)陽性と判定された。ANSESの調査により、この猫の感染源として隣接する鴨農場が特定された。また、感染した猫にばく露された人々を対象に、感染していないことを確認するための複数の調査が行われた。初期の分析検査では、これらの人々の間で急性感染症は確認されなかった。さらに血清学的分析検査を行い、ばく露された人々が感染していないことを確認中である。 世界保健機関(WHO)は、現在循環している人獣共通感染症の可能性を持つ鳥インフルエンザウイルスのヒトへの伝播リスクは低く、ヒト-ヒト間の伝播は実証されていないと考えている。しかしながら、これらのウイルスが様々な種の哺乳類に伝播する頻度が増加していることから、よりヒトに適応し、ヒト-ヒト間の伝播が可能な新型インフルエンザウイルスが出現するリスクが高まっている。 3. ヒトへの伝播 クレード2.3.4.4bに属するA(H5N1)やH5Nx亜型ウイルスの複数の検出が、2021年末以降、ヒトにおいて確認されている(スペイン、英国、米国、中国、ベトナム、エクアドル)。現在、フランスでは、発症したヒトは確認されていない。これらのウイルスに関連する世界的な動物での流行の激しさを考えると、検出されたヒトの症例数は依然として少ない。 最近、カンボジアでA(H5N1)亜型ウイルスによるヒト感染例が2例検出された。WHOによると、問題のウイルス株はクレード2.3.4.4bではなく、カンボジアで数年前から地域流行している別のクレード(2.3.2.1c)に属している。 4. 野生動物や家畜とのリスクのある接触・ばく露の場合に従うべき勧告事項 現状を考慮し、フランス公衆衛生局は以下を勧告する。 ・死んだ又は傷を負った動物には触れず、県の生物多様性局(Office departemental de la biodiversite)又は狩猟家連盟に通報し、役所に知らせること。 ・死んだ野鳥の収集等、野生鳥類相と接触する場合、或いは感染が疑われる鳥類に職業上ばく露される場合は、一人ひとりが身を守る(手袋、マスク、手洗い)こと。 ・豚インフルエンザウイルスや鳥インフルエンザウイルスにばく露される職業である場合、毎年、季節性インフルエンザの予防接種を受けること。鳥又は豚インフルエンザウイルスと、ヒトインフルエンザウイルスによる同時感染は、ヒトに対して感染力の強い新型インフルエンザウイルスの出現につながる恐れがある。 ・リスクのあるばく露(野鳥や家きんとの接触、病気の又は死んだ野生哺乳類との接触、インフルエンザに感染した豚との接触)の後10日以内に症状(発熱、咳、倦怠感、呼吸困難、神経障害)が出た場合は、直ちにかかりつけ医に診察を受けること。 |
地域 | 欧州 |
国・地方 | フランス |
情報源(公的機関) | フランス公衆衛生局 |
情報源(報道) | フランス公衆衛生局 |
URL | https://www.santepubliquefrance.fr/les-actualites/2023/grippe-aviaire-quelle-est-la-situation-en-france-et-dans-le-monde |
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本データベースには、食品安全委員会が収集した食品安全に関する国際機関、国内外の政府機関等の情報を掲載しています。
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掲載情報のタイトル及び概要(記事)は、食品安全委員会が和訳・要約したものであり、その和訳・要約内容について情報公開機関に対する確認は行っておりませんので、その文責は食品安全委員会にあります。
情報公表機関からの公表文書については、個別項目の欄に記載されているURLからご確認下さい。ただし、記載されているURLは情報収集時のものであり、その後変更されている可能性がありますので、ご了承下さい。
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