食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu06020510149
タイトル 欧州食品安全機関(EFSA)及び欧州疾病予防管理センター(ECDC)、ヒト、動物及び食品に由来する人獣共通感染症細菌及び指標細菌の薬剤耐性に関する2020/2021年の欧州連合総括報告書を公表
資料日付 2023年3月6日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  欧州食品安全機関(EFSA)及び欧州疾病予防管理センター(ECDC)は3月6日、ヒト、動物及び食品に由来する人獣共通感染症細菌及び指標細菌の薬剤耐性に関する2020/2021年の欧州連合総括報告書(科学的報告書、232ページ、2023年1月31日採択、doi: 10.2903/j.efsa.2023.7867)を公表した。概要は以下のとおり。
 ヒト、動物及び食品に由来する人獣共通感染症細菌及び指標細菌の薬剤耐性(AMR)データは毎年欧州連合(EU)加盟国及び報告国により収集され、EFSA及びECDCが共同で分析し、EU年次総括報告書で報告される。本報告書では、ヒト、食料生産動物(ブロイラー、採卵鶏及び七面鳥、肥育豚及び1歳未満の牛)及び関連するそれらの食肉中のサルモネラ属菌及びカンピロバクター属菌(Campylobacter jejuni及びC. coli)における2020~2021年の調和のとれたAMRモニタリングの主要な結果の概要を提示している。動物及びそれらの食肉については、AMR及び基質特異性拡張型β-ラクタマーゼ(ESBL)-/AmpC β-ラクタマーゼ(AmpC)-/カルバペネマーゼ(CP)-産生と推定される菌株の存在に関する指標大腸菌のデータ、及びメチシリン耐性黄色ブドウ球菌の存在についても分析されている。2021年は、加盟国は初めて国境管理所(border control post)で検体採取された食肉由来の大腸菌分離株のAMRデータを提出した。入手可能な場合、ヒト、食料生産動物及びそれらの食肉のモニタリングデータは、多剤耐性、完全な感受性(complete susceptibility)、対象とする抗菌性物質及び極めて重要な抗菌性物質に対する複合的な耐性パターン、並びにESBL-/AmpC-/カルバペネマーゼ産生表現型を示すサルモネラ属菌及び大腸菌分離株に重点を置いて、EUレベルで統合され、比較された。
 ヒト及び動物から分離されたサルモネラ属菌及びカンピロバクター属菌分離株では、一般的に使用される抗菌性物質に対する耐性が頻繁に検出された。一部の国のいくつかのサルモネラ属菌血清型及びC. coliを除き、極めて重要な抗菌性物質に対する複合的な耐性は概ね低水準であった。2021年では限られた数の加盟国(4か国)から、豚、牛及びそれらの食肉で多くのカルバペネマーゼ産生大腸菌分離株(blaOXA-48、blaOXA-181、及びblaNDM-5遺伝子を有する)の報告があり、徹底したフォローアップが求められる。重要なアウトカム指標の両方(完全な感受性を有する割合及びESBL-/AmpC-産生株の存在割合)の時系列傾向分析では、複数のEU加盟国において過去数年間にわたり食料生産動物のAMRの低減において歓迎すべき進捗が記録されていることが明らかとなった。
(以下、当該報告書の公表を紹介する3月6日付のEFSAのニュース記事から抜粋)
 ECDC及びEFSAが本日公表した報告書によると、ヒト及び動物において、一般的に使用される抗菌性物質に対する耐性を有するサルモネラ属菌及びカンピロバクター属菌がしばしば見られることが示された。しかしながら、複数種類のヒトにとって極めて重要な抗菌性物質に対して同時に耐性を有する株は、いくつかの国の一部の種類のサルモネラ属菌とC. coliを除き、概してその検出レベルは低いものであった。
 ECDC及びEFSAの主任研究員であるMike Catchpole氏及びCarlos Das Neves氏は共同声明において以下のように述べる。
「薬剤耐性は我々が直面している世界規模で最大の脅威の一つであり、ヒト、動物及び環境に影響を及ぼしている。この複雑な問題に対処するには、協力的な取り組みが依然として重要である。」「我々は、ヒト、動物、植物、及びより広い環境の衛生が密接に関連し相互依存していることを認識し、ワンヘルス・アプローチを具体化する。」
 一部の国では、食料生産動物由来の細菌において、検査対象のすべての抗菌性物質に対して感受性を示す割合が増加するという、心強い傾向が見られた。さらに、ESBL及びAmpC産生大腸菌の存在割合も低下している。
 ヒトのサルモネラ属菌におけるアンピシリン及びテトラサイクリンに対する耐性の低下も、2013年から2021年にかけて一部の国で観察された。これは特に、豚及び子牛に一般に関連するサルモネラ属菌であり、多剤耐性であることも多い、Salmonella Typhimuriumで顕著であった。また、ヒト及びブロイラーにおけるC. jejuniのエリスロマイシンに対する耐性が減少傾向にあることもデータで示されている。この抗菌性物質は、カンピロバクター症の治療において非常に重要である。
 しかしながら、当該報告書では、同期間においてヒトにおけるS. Enteritidis及びC. jejuniのシプロフロキサシンに対する耐性が増加傾向にあることも示している。S. Enteritidis及びC. jejuniは、大半のヒトのサルモネラ症及びカンピロバクター症の原因となっている。
 同様の傾向は2009年から2020年にかけてブロイラー由来のC. jejuniでも見られ、いくつかの国でシプロフロキサシンに対する耐性が増加した。カンピロバクター属菌におけるシプロフロキサシン耐性のレベルは現在非常に高く、当該抗菌性物質はもはやヒトにおける重症のカンピロバクター属菌感染症の治療には推奨できない。
 大腸菌のカルバペネムに対する耐性は、食料生産動物及びヒトにおいては依然として稀である。カルバペネム系抗菌性物質は最後の手段(last-resort)となる抗菌性物質系統であるため、人獣共通感染症細菌のこれらに対する耐性を示すどのような観察結果も懸念事項となる。したがって、カルバペネムに対する耐性は常に監視し、調査する必要がある。
 EFSAの当該ニュース記事は以下のURLから閲覧可能。
https://www.efsa.europa.eu/en/news/bacteria-resistant-commonly-used-antimicrobials-still-frequently-found-humans-and-animals
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州食品安全機関(EFSA)
情報源(報道) 欧州食品安全機関(EFSA)
URL https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/7867

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