食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu05990680149
タイトル 欧州食品安全機関(EFSA)、食品及び飼料として使用する遺伝子組換えトウモロコシGA21×T25の評価に関する科学的意見書を公表
資料日付 2023年1月27日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  欧州食品安全機関(EFSA)は1月27日、規則(EC)No 1829/2003に基づき、食品及び飼料として使用する遺伝子組換えトウモロコシGA21×T25の評価に関する科学的意見書を公表した(EFSA-GMO-DE-2016-137、2022年11月30日採択、PDF版30ページ、DOI:https://doi.org/10.2903/j.efsa.2023.7729)。概要は以下のとおり。
 規則(EC) No 1829/ 2003に基づき、Syngenta Crop Protection NV/SAから申請EFSA-GMO-DE-2016-137が提出されたことを受け、EFSAの遺伝子組換え生物に関するパネル(GMOパネル)は、規則(EU) No 503/2013に基づき、遺伝子組換え(GM除草剤耐性トウモロコシ(Zea mays L.))GA21×T25の安全性に関し、科学的意見を表明するよう要請された。申請EFSA-GMO-DE-2016-137の対象範囲は、欧州連合(EU)域内におけるトウモロコシGA21×T25の輸入・加工・食品及び飼料としての利用であり、EU域内における栽培は含まれない。
 トウモロコシGA21×T25は、以下の単一イベント2系統を統合するために交配育種により作出された。
・ GA21: グリホサート含有除草剤耐性を付与するmEPSPS(modified 5-enolpyruvylshikimate-3-phosphat synthase)を発現する
・ T25: グルホシネート-アンモニウム含有除草剤耐性を付与するPAT(phosphinothricin-acetyl-transferase)を発現する
GMOパネルは、GM植物のリスク評価及び市販後環境モニタリング(PMEM)に対して適用されるEFSAのガイドライン記載の対象範囲及び適切な原則を参照し、トウモロコシGA21×T25を評価した。申請EFSA-GMO-DE-2016-137にて提出された以下の情報を考慮している。
・ リスク評価中に申請者により提供された追加情報
・ 加盟国提出の科学的コメント
・ 関連科学文献
申請EFSA-GMO-DE-2016-137に関しては、単一イベント2系統(GA21及びT25)に対する以前の評価を、トウモロコシGA21×T25に対する評価の基礎とした。以前の評価において、GMOパネルは安全性上の懸念を特定していない。単一のトウモロコシ・イベント2系統に関する安全性の問題は、最新のバイオインフォマティクス分析からは特定されず、かつ、前回のGMOパネルの科学的意見書発表以降に申請者から報告されてもいない。以上より、GMOパネルは、単一トウモロコシ・イベントの安全性に関する以前の結論は、引き続き有効であると判断する。
 トウモロコシGA21×T25のリスク評価には、挿入DNAの分子的特性評価及びタンパク質発現分析が含まれる。農学的特性・表現型特性・成分組成特性の比較分析が評価され、新たに発現するタンパク質、及び、食品・飼料として利用されるトウモロコシ穀粒全体の安全性が、潜在的な毒性・アレルゲン性・栄養学的特性に関して評価された。また、環境への影響及び市販後環境モニタリング計画も評価された。分子特性データから、トウモロコシGA21×T25において統合されたGA21イベント及びT25イベントは、その完全性を保持していることが立証された。タンパク質の発現分析からは、新たに発現するタンパク質の含有量は、トウモロコシGA21×T25及び単一イベント2系統において、同等であることが示された。
 試験材料の選択、野外試験場の選定、それらに関連する管理手法、及び、野外試験全体の質の指標となる農学-表現型特性決定を検討し、GMOパネルは、野外試験は比較分析を証拠立てる試験として適切であると結論する。農学的・表現型特性、及び、穀物・飼料の成分組成の比較分析から、トウモロコシGA21×T25とその対応する従来栽培品種型間には、初期スタンド・カウント(訳注: 作付面積当たりに計測される個体数)の変化を除き、さら評価を必要とする差異はないことが確認された。初期スタンド・カウントの変化については、環境への影響をさらに評価したところ、懸念は提起されなかった。分子特性決定、比較分析、毒性学的・アレルゲン性・栄養学的評価の結果から、単一のトウモロコシ・イベントの組み合わせ、及び、トウモロコシGA21×T25にて新たに発現するタンパク質の組み合わせは、食品・飼料の安全性に関する懸念、及び、栄養学上の懸念を提起しないことが示された。GMOパネルは、トウモロコシGA21×T25は、対応する従来栽培品種や選抜された商用非GMトウモロコシ参照栽培品種(非GM参照栽培品種)と同等に安全であると結論する。統合されたイベント及びその潜在的相互作用、比較分析の結果、ばく露経路及びばく露量を考慮し、GMOパネルは、発芽可能なGMトウモロコシ穀粒が偶発的に環境中に放出されても、トウモロコシGA21×T25は安全性上の懸念を提起しないと結論する。
 トウモロコシGA21×T25に由来する食品及び飼料の安全性に関する懸念がないことから、GMOパネルは、当該製品の市販後モニタリング(PMM)は必要ないと判断している。市販後環境モニタリング計画及びその報告間隔は、トウモロコシGA21×T25の意図された用途に則している。
 文献検索の結果から、GMOパネルは、トウモロコシGA21×T25の意図された用途に関して、安全性上の問題を特定していない。GMOパネルは、本申請記載のとおり、トウモロコシGA21×T25は、ヒトの健康・動物衛生・環境への潜在的影響に関し、対応する従来栽培品種及び試験された非GM参照栽培品種と同等に安全であると結論する。
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州食品安全機関(EFSA)
情報源(報道) 欧州食品安全機関(EFSA)
URL https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/7729
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