食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu05990560535
タイトル 英国毒性委員会(COT)、T2及びHT2マイコトキシンに対して設定された既存の健康に基づくガイダンス値に関するディスカッション ペーパーを公表
資料日付 2023年1月26日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  英国毒性委員会(COT)は1月26日、2023年2月7日会合用の協議事項及び文書として、「T2及びHT2マイコトキシンに対して設定された既存の健康に基づくガイダンス値(HBGV)に関するディスカッション ペーパー」を公表した。(TOX/2023/04、PDF版23ページ)。概要は以下のとおり。
1. 背景
 T2及びHT2は、以下のとおり評価されてきた。
・ 2018年・2021年: COT: 乳幼児の食事及びマイコトキシンへの複合ばく露(combined exposure)のレビューにおいて
・ 2002年・2016年・2022年: FAO/WHO合同食品添加物専門家会議(JECFA)
・ 2002年: 食品科学委員会(SCF)
・ 2011年・2017年: 欧州食品安全機関(EFSA)
 現在、T2及びHT2に対し、CODEX委員会にて合意された最大基準値は存在しない。JECFAによる完全な報告書及び毒性学的モノグラフの公表は保留されており、現在、要約及び結論のみが利用可能である。
 さらに2021年COTは、マイコトキシンへの複合ばく露による潜在的リスクに関し、声明を発表している。しかしながら、COTは、英国における発生データ不足が主要因となり、マイコトキシンへの複合ばく露による潜在的なリスクに関し、結論には至らなかった。
 欧州委員会勧告2013/165/EUは、多くの食料品類に対してT2/HT2の指標値(indicative level)を設定している。しかしながら、欧州委員会は、これら現行の指標値をEU域内におけるT2/HT2に対する法的制限値(legislative limit)に置換する提案を公表しており、提案された法的制限値は、既存の指標値よりも相当に低く設定されている。これにより、英国内の産業、特に英国の穀物に関する産業に対し、潜在的な影響が懸念されている。
 現在、T2及び/又はHT2を対象とする保持されたEU法(retained EU law)はない。しかしながら、FSAは産業界と広範囲にわたる話を継続しており、適切な最大値の設定に関するEUのワーキング グループに関与してきた経緯がある。
 EUの食品法は、アイルランド/北アイルランドに関する議定書の現行条項に基づき、北アイルランドにおいて引き続き適用される。したがって、EUによる決定事項は北アイルランドにおいても適用される。
 FSAは、英国における発生データに関するデータ・コールを実施し、T2/HT2への食事性ばく露に由来する英国消費者に対するリスクの程度を評価する意向である。問題定式化ステートメントの焦点は、T2及びHT2である。FSA政策チームは、ネオソラニオール(NEO)及び4
,15-ジアセトキシシルペノール(DAS)に関しては入手可能なデータが限定的である点を理由とし、事務局に当該化合物に関する調査を要請していない。COTとEFSAは、以前、NEO/DASに関する情報は限定的で、ばく露評価の実施には不十分であり、入手可能なデータは確定的ではないと表明している。したがって、NEO及びDASは本ディスカッション ペーパーには含まれないが、本年内に実施が予定されている完全なリスク評価の一環として、FSA事務局は科学文献を精査し、追加情報の公開の有無に関して評価する計画である。本任務の一環として、FSAはCOTに対し、EFSA及びJECFA公表のT2/HT2に対する既存のHBGVを検討し、さらに、進行中であるFSAによるリスク評価に向け、HBGVに関して何らかの同意に至ることを希望している。
2. 結論/議論
 T2及びHT2はA型トリコテセン類に属し、HT2はT2の代謝産物でもある。これらのマイコトキシンは、多様なフザリウム属菌により産生され、フザリウム属菌は、収穫に先立ち、涼しく湿った条件下において作物にて繁殖する。T2及びHT2は、主として、穀物(特にオート麦)及びその製品に含有される。T2の主要な代謝経路では、動物種に関わりなく、4位の炭素にて急速な脱アセチル化が起こり、HT2が形成される。したがって、HT2はフザリウム属菌及び他の真菌種によって生成される、T2の代謝産物である。NEOはT2の加水分解性第I相代謝物であり、真菌類及び哺乳類にて形成される可能性がある。
 経口投与された動物におけるT2及びHT2のin vivo吸収に関する情報は極めて少ない。しかしながら、吸収されたT2は、急速かつ広範囲にわたり加水分解されてHT2及びその他の代謝産物へと変換され、肝臓等の臓器に急速に分布するようになり、最終的には排泄される。
 T2及びHT2に対するHBGVは、JECFA、SCF、及びEFSAにより、以下のとおり設定されている。
・ 2002年: SCF: T2・HT2の総計に対し、一時的TDI(temporary tolerable daily intake (tTDI))・0.06 μg/kg体重
・ 2017年: EFSA: T2・HT2・NEOに対するグループARfD・0.3 μg/kg体重、T2(効力係数1)・HT2 (効力係数1)・NEO(効力係数0.3)に対するグループTDI・0.02 μg/kg体重
・ 2022年: JECFA: 単独あるいは組み合わせにおいて、T2・HT2・DASに対するグループARfD・0.32 μg/kg体重、T2・HT2・DASに対するグループTDI・0.025 μg/kg体重(完全な報告書は未公開)
 COTは2017年に設定されたEFSAのグループARfD・0.3 μg/kg体重に同意しており、いくつかの注意事項と共に、EFSAのT2・HT2・NEOに対するグループTDI・0.02 μg/kg体重に同意している。
 COTは、2022年のJECFAの完全な評価は公表前であるため確認しておらず、それに対する意見も公表していない。しかしながら、JECFAにより設定されたHBGVは、2017年に設定されたEFSAのHBGVと概して一致している。
3. COTの見解が求められる問題
 i)JECFA及びEFSAによる評価、及び、導出されたHBGVに同意するか?
 ii)EFSAのHBGVに関連する不確実性をさらに強調することを望むか(即ち、パラグラフ44に記述された、力係数(potency factors)に関する不確実性を超えて)?
 iii)今後のリスク評価に向けて、EFSAのHBGVを適用を継続することに満足するか?
 iv)他に意見はあるか?
地域 欧州
国・地方 英国
情報源(公的機関) 英国毒性委員会(COT)
情報源(報道) 英国毒性委員会(COT)
URL https://cot.food.gov.uk/Discussion%20paper%20on%20existing%20health-based%20guidance%20values%20(HBGVs)%20for%20T2%20&%20HT2%20mycotoxins

利用上の注意事項

本データベースに掲載された情報の利用の際は、以下1、2をご理解ください。ご利用に当たって、以下3に同意したものとみなします。

1 情報の収集・要約・翻訳について

 (1) 掲載情報は、食品安全に関係する国際機関や国内外の政府機関等の公式ウェブサイト等から収集しています。ただし、すべての国や関係機関を網羅し、また各機関が公表しているすべての情報を収集しているわけではありません。
 (2) 掲載情報は、発信元の機関から提供されている情報の趣旨を出来る限り改変しないよう翻訳・要約しています。
 (3) 掲載情報の翻訳には、細心の注意を払っているが、誤訳や間違いを含む可能性があります。掲載情報と情報発信元の文章に相違がある場合は、情報発信元の文章が常に優先されます。
 (4) 掲載情報は、情報収集時点のものであり、その後の新たな知見等により更新されている可能性があります。情報元のURLや記事内のリンクについては、リンク切れとなっている場合があります。
 (5) 食品安全委員会が行った翻訳及び要約内容について、情報発信元の機関に確認は行っておりません。

2 掲載情報と食品安全委員会の立場について

 (1) 食品安全委員会は、国際機関、海外の政府機関や研究機関の情報をありのままにわかりやすく提供することがリスクコミュニケーションに資するものと位置付け、発足以来、本データベースを運用しています。
 (2) 本データベースは、海外の評価機関、研究機関の公表情報を翻訳・要約・集約したものであり、食品安全委員会としては、掲載情報の内容を検証しておらず、具体的には、その正誤及び真偽を一切確認していません。また、科学的な観点からの正確性を保証するものではありません。
 (3) 本来は、収集された情報に対し食品安全委員会としての見解を付与しデータベースに掲載することが最善ではありますが、日々収集される情報1つ1つの内容を確認・検証し、食品安全委員会としての見解をまとめることは不可能であることから、やむを得ず情報発信元の情報をそのまま掲載しております。
 (4) このため、掲載されている情報に記載されている意見・見解・主張は、情報発信機関又はその情報内で取り上げられている機関等によるものであり、食品安全委員会の考え方と異なる場合があります。

3 利用者の責務

 (1) 情報の利用に当たっては、必ず利用者自らが情報発信元の公式サイト等で最新の情報を確認し、利用者自身の責任で行うこと。専門的又は法的な判断が必要な場合には専門家に相談するなどにより最新の正確な情報を入手すること。
 (2) 2(2)~(4)のとおり、掲載されている情報は、
  ① 食品安全委員会として内容の正誤及び真偽を一切確認しておらず、
  ② 食品安全委員会の考え方とは異なる場合があることから、これを食品安全委員会の発信する情報として引用・転用することはせず、情報発信元の情報を直接、当該情報発信者のルールに基づき引用・転用すること。
 (3) 情報発信元の情報に誤り等があることや、掲載情報の利用によって生じたいかなる損害や不利益についても、食品安全委員会は一切の責任を負わないこと。