食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu05990380316
タイトル ドイツ連邦消費者保護・食品安全庁(BVL)、年次報告書「食品中の残留農薬に関する国レベルのモニタリング調査」を公表
資料日付 2023年1月20日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  ドイツ連邦消費者保護・食品安全庁(BVL)は1月13日、年次報告書「食品中の残留農薬に関する国レベルのモニタリング調査」(※訳注)を公表した。概要は以下のとおり。
 2021年に連邦州当局による監視が行われ、食品20
,603検体のうち5
,351検体が無作為に抽出され、検査された。当該検査の目的は、消費者のばく露について明確な記述を行えるようにすることである。残りの15
,252検体については、経験上、最大残留基準値(MRL)を超える可能性が高い、あるいは過去にMRL超過で目立っていた食品を中心に検体の選定が行われた。このような検査方法のため、本監視調査においては、残留農薬が検出される検体の割合が過度に高くなり、食品の平均的な残留農薬の汚染が反映されていない。
 ほとんどの場合、法定MRLは健康に有害とされる基準値を大幅に下回っているため、MRLを超えても消費者の健康への直接的なリスクには相当しない。
 (産地別考察)
 2021年の調査では、ドイツをはじめとするEU加盟諸国の食品は、EU加盟諸国以外の産品に比べて残留農薬の汚染が少ないことが確認されている。ドイツをはじめとするEU加盟諸国の商品の法定MRLを超える割合(MRL超過率)は、過去10 年間継続して1~2%であるのに対し、非EU加盟国からの商品では5~10%となっている。2021年には、10.9%(2020年 7.8%)と過去最高を更新した。この増大には、さまざまな原因が考えられる。例えば、原産国の気象条件が農薬の使用を増大させる可能性がある。
 (食品別調査結果)
 他の食品群では、昨年度に比べてMRL超過率が停滞(果物・野菜)、あるいは減少(穀物、動物由来食品、乳幼児用食品)したのに対し、加工食品群では2021年のMRL超過率が8.2%(2020年 3.1%)と大幅に上昇した。この増大は、特に加工食品の定期検査の対象が過去2年間に大幅に拡大され、特に過去に目立っていた食品が多く含まれるようになったことに起因すると考えられる。MRLの上限を超えたのは、今回も加工されたブドウの葉で特に多く見られた。例えば、塩水漬けのブドウの葉の検体の71.8%において、MRLを超える残留物が検出された。
 使用されるブドウの葉は、通常、それ自体が製品として栽培されるものではなく、ブドウ生産の副産物である。農薬は通常ワイン用ブドウや食卓用ブドウの栽培に使用されるため、ブドウの葉にも相応の残留が予想される。MRLの設定申請は、これまでブドウに対してのみであったため、ブドウの葉については、分析限界のレベルで非常に低い一般的なMRLが主に設定されている。ブドウの葉でMRLの超過が判明しても、消費者に悪影響を及ぼすことはないと思われる。しかし、法的拘束力のあるMRLは常に遵守する必要がある。ブドウの葉は目立つ製品の一つとして、施行規則(EC)2019/1793に基づき、輸入時にすでに強化された規制の対象となっている。
 (農薬活性成分)
 2021年に比較的頻繁に超過した活性成分は、ジチオカルバメート、エチレンオキシド、メタラキシル、クロレート、クロルピリホスであった。クロレートとクロルピリホスはEU全域で農薬に使用されなくなる可能性がある。農薬としてのエチレンオキシドの使用は、ドイツでは1981年から、EUでは1991年から禁止されている。2020年と2021年には、インド産のゴマからエチレンオキシドの高い残留が検出され、RASSFFの迅速警告システムで様々な警告が出された。検出されたエチレンオキシドの所見により、ゴマ、オクラまたは香辛料などの特定の植物由来食品だけでなく、添加物や増粘剤なども2020年10月から施行規則(EU)2019/1793の付属書Ⅰ及びⅡに含まれ、輸入規制強化の対象となっている。
 (※訳注)「食品中の残留農薬に関する国レベルのモニタリング調査」の法的根拠は規則(EC)No 396/2005である。
地域 欧州
国・地方 ドイツ
情報源(公的機関) ドイツ連邦消費者保護・食品安全庁(BVL)
情報源(報道) ドイツ連邦消費者保護・食品安全庁(BVL)
URL https://www.bvl.bund.de/SharedDocs/Fokusmeldungen/01_lebensmittel/2023/2023_01_13_HI_PSMR.html
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