食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu05980010108
タイトル 米国環境保護庁(EPA)、バイオソリッド隔年報告書No.9(2020~2021年)を公表
資料日付 2022年12月23日
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分類2 -
概要(記事)  米国環境保護庁(EPA)は12月23日、バイオソリッド(biosolids)(※訳注)隔年報告書No.9(2020~2021年)を公表した。概要は以下のとおり。
 EPAは、水質浄化法(Clean Water Act)第405条(d)(2)(c)項を満たすための、連邦規則集第40巻503条(40 CFR part 503)の隔年レビューである「バイオソリッド隔年報告書No.9(報告期間2020~2021年)」を公表した。
(当該報告書のエグゼクティブサマリーより)
 2020年から2021年の隔年レビューの過程で、EPAは、バイオソリッド中に確認された以下の汚染物質に関する、公開されている査読済み学術出版物を収集及び検索した;(1)過去3回のEPA全国下水汚泥(sewage sludge)調査と、過去8回の隔年レビューで特定された物質;(2)文献検索期間中(2020年から2021年)に新たに特定された物質。環境中のこれらの汚染物質の存在、運命、及び移動、並びにそれらがヒトの健康及び生態学的レセプターに及ぼす影響に関する情報が収集された。
 バイオソリッド隔年報告書(BR)No.8が2021年に発行されて以降、EPAは、過去3回全国下水汚泥調査と8回の隔年レビュー報告に基づいて、バイオソリッド中で見つかった化学物質の全リストをキュレート(多くの情報を収集、整理、編集、共有等)する取り組みを行った。そのキュレーションを通じて、EPAは、バイオソリッド中で検出されたと以前に報告されていた259種類の化学物質について、以前の隔年レビューのデータ収集段階には含まれていなかったと判断した。また、EPAは、以前の隔年レビューで報告された22種類の化学物質のCAS番号を修正した。EPAは、これらの281種類の化学物質をBR No.9の隔年レビュー過程に含めた。
 EPAは、米国のバイオソリッド中に確認された化学汚染物質に関する関連データを提供する16件の新たな論文を確認した。2件の論文には、化学汚染物質及び微生物汚染物質の両方に関する情報が含まれていた。当該論文では、バイオソリッド中で見つかった13種類の新しい化学物質(9種類の薬剤、3種類のパーフルオロ及びポリフルオロアルキル化合物(PFAS)、及び1種類の単体)が特定された。当該論文では、キュレーションの過程で特定された3種類の化学物質と、バイオソリッド中に以前に特定された30種類の化学物質の新たなデータも特定された。バイオソリッド中の濃度データは、13種類の新たな化学物質、キュレーションの過程で特定された3種類の化学物質、及び以前の隔年レビューで特定された30種類の化学物質について確認された。
 ヒトの健康への毒性値は、キュレーションの過程で特定された70種類の化学物質と、以前に特定された64種類の化学物質について確認された。ECOTOXicologyの記録は、新たに特定された5種類の化学物質、キュレーションの過程で特定された157種類の化学物質、及び以前に特定された116種類の化学物質で確認された。追加の生態学的毒性データは、キュレーションの過程で特定された20種類の化学物質と、以前に特定された32種類の化学物質について特定された。生物濃縮又は生物蓄積因子を含む取り込み及び移動のデータが、13種類の新たな化学物質、キュレーションの過程で特定された276種類の化学物質、及び以前に特定された3種類の化学物質について特定された。
 更に、新たな論文のうちの5件により、バイオソリッド中で見つかった微生物汚染物質に関する関連データが提供された。これらの論文のレビューにより、バイオソリッド中の1種類の新たな微生物汚染物質と、以前に特定された2種類の微生物汚染物質のデータが特定された。
 隔年レビュー及び下水汚泥調査に基づくバイオソリッド中で確認された全化学物質のリストは、EPA CompTox化学物質ダッシュボードで公開されている。当該「バイオソリッド・リスト」により、EPAはダッシュボードの機能とその統合データを利用して、当該リストをすぐに一般に利用できる状態にすると共に、バイオソリッド中に確認された化学物質をリスク評価に必要なデータと関連付けることを可能にすることができる。現在まで(2022年12月21日時点)に、合計739種類の化学物質がバイオソリッド中で確認されている。これらのうち約250種類は、ダイオキシン類、フラン類、及びPCB類である。当該リストは以下のURLから入手可能である。
Https://comptox.epa.gov/dashboard/chemical-lists/BIOSOLIDS2022
※訳注 (ファクトシートより)バイオソリッドとは廃水処理過程の生成物である。廃水処理の間に、液体は固体から分離される。次に、これらの固体は物理的及び化学的に処理されて、バイオソリッドとして知られる半固体産物(semisolid product)が生成する。「バイオソリッド」と「下水汚泥」という用語は、一般に同義で使用されることが多いが、バイオソリッドは通常、CFR40巻503条の要件を満たすように処理され、土壌改良剤又は肥料として土地に適用されることを意図した下水汚泥を意味する。下水汚泥は、焼却又は埋め立てによって処分するか、又は土地に適用することによって有益に再利用することができる。
・当該報告書全文(2022年12月、280ページ)は、以下のURLから入手可能。
Https://www.epa.gov/system/files/documents/2022-12/2020-2021-biennial-report.pdf
・当該報告書に関するファクトシート((2022年12月、2ページ)は、以下のURLから入手可能。
Https://www.epa.gov/system/files/documents/2022-12/2020-2021-biennial-factsheet.pdf
地域 北米
国・地方 米国
情報源(公的機関) 米国/環境保護庁(EPA)
情報源(報道) 米国環境保護庁(EPA)
URL https://www.epa.gov/biosolids/biennial-report-no-9-reporting-period-2020-2021
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