食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu05950930149
タイトル 欧州食品安全機関(EFSA)、食品及び飼料として使用する遺伝子組換えトウモロコシMON 87429の評価に関する科学的意見書を公表
資料日付 2022年11月18日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  欧州食品安全機関(EFSA)は11月18日、規則(EC) No 1829/2003に基づく、食品及び飼料として使用する遺伝子組換えトウモロコシMON 87429の評価に関する科学的意見書を公表した(申請EFSA-GMO-NL-2019-161、9月28日採択、PDF版40ページ、DOI:https://doi.org/10.2903/j.efsa.2022.7589)。概要は以下のとおり。
 規則(EC) No 1829/2003に基づき、Bayer Agriculture BVから申請EFSA-GMO-NL-2019-161が提出されたことを受け、EFSAの遺伝子組換え生物に関するパネル(GMOパネル)は、規則(EU) No 503/2013に従い、遺伝子組換え(GM)除草剤耐性トウモロコシMON 87429の安全性について科学的意見を表明するよう要請された。申請EFSA-GMO-NL-2019-161の対象範囲は、トウモロコシMON 87429の欧州連合(EU)域内における輸入・加工・食品及び飼料としての使用であり、EU域内における栽培は含まれない。
 分子特性データから、トウモロコシMON 87429には、4遺伝子(pat、dmo、ft_t、cp4 eps)の発現カセットをそれぞれ1コピーを含む単一のインサートが導入されていることが立証される。配列決定手法及びデータセットの品質は、GMOパネルにより評価され、EFSAのテクニカルノート・2018記載の要件に準拠している。新たに発現するタンパク質をコードする配列、インサート内オープン・リーディング・フレーム(ORF)をコードする配列、インサート - ゲノムDNA間接合領域に渡るORFをコードする配列に関する最新のバイオインフォマティクス解析は、安全性に関する如何なる懸念も提起しない。挿入DNA及び導入形質の安定性は、数世代に渡り確認されている。DMO、PAT、FT_T及びCP4 EPSPSタンパク質の発現量を定量した手法は適切であると判断された。植物及び微生物により産生される、DMO、PAT、FT_T及びCP4 EPSPSタンパク質の生化学的特性、構造的及び機能的特性を比較したタンパク質特性決定評価データから、両生物種にて発現するタンパク質は同等であり、微生物産生タンパク質は安全性試験に使用可能である。
 試験材料の選択、圃場試験場及び関連する管理手法、圃場試験全体の質の指標となる農学的・表現型特性を考慮し、GMOパネルは、圃場試験は比較分析を証拠立てるために適切であると結論する。MON 87429と従来対応栽培品種間で試験された農学的/表現型特性、成分組成的特性において確認された差異は、穀粒中フィチン酸含有量を除き、さらなる評価を必要としない。穀粒中フィチン酸含有量の差異は、評価の結果、栄養学上及び安全性上の懸念を提起しなかった。GMOパネルは、MON 87429にて発現するDMO、PAT、FT_T、CP4 EPSPSタンパク質の毒性及びアレルゲン性に関し、安全性の懸念を特定していない。GMOパネルは、遺伝子組換えが、トウモロコシMON 87429由来食品・飼料の全体的な安全性に影響を与えるというエビデンスを確認していない。本申請の文脈において、トウモロコシMON 87429由来食品・飼料の摂取は、ヒトと動物において、栄養学上の懸念を提起しない。GMOパネルは、トウモロコシMON 87429は、従来対応栽培品種、及び、試験された非遺伝子組換えトウモロコシ参照栽培品種と同等に安全であり、食品/飼料の市販後モニタリングは必要ないと判断する。
 導入形質、農学的・表現型分析の結果、ばく露の経路及びばく露量を考慮すると、トウモロコシMON 87429の発芽可能な穀粒が偶発に環境に放出されても、当該GMトウモロコシは安全性上の懸念を提起しないと考えられる。市販後環境モニタリング(PMEM)計画及びその報告間隔は、トウモロコシMON 87429の意図された用途に則している。GMOパネルは、実施された文献検索の全体的な質は許容範囲にあると判断する。文献検索から、トウモロコシMON 87429を対象とした関連する査読済み、及び、非査読の文献5件を特定している。
 文献検索により特定された関連文献に基づき、GMOパネルは、トウモロコシMON 87429の意図された用途と関連する安全性の問題を特定していない。
 GMOパネルは、本申請書に記載されたとおり、トウモロコシMON 87429は、ヒトの健康・動物衛生・環境に対する潜在的影響に関して、従来対応栽培品種及び試験された非GMトウモロコシ参照栽培品種と同等に安全であると結論する。
(訳注) トウモロコシMON 87429の遺伝的改変(導入遺伝子、遺伝子源、発現タンパク質、扶養される特性の順に記載)。
1. pat、Streptomyces viridochromogenes、phosphinothricin N-acetyltransferase(PAT)、アセチル化によりグルホシネート(ホスフィノスリシン)系除草剤の除草活性を排除する
2. dmo、Stenotrophomonas maltophilia strain DI-6、dicamba mono-oxygenase、ジカンバ基質としする酵素反応により、ジカンバ系除草剤(2-メトキシ-3
,6-ジクロロ安息香酸)に対する耐性を付与する
3. ft_t、Sphingobium herbicidovorans、2
,4-D and FOPs dioxygenase protein(FT_T)、2
,4-D及びFOP(フェノキシプロピオン酸)系除草剤に対する耐性を付与する
4. cp4 epsps (aroA:CP4)、Agrobacterium tumefaciens strain CP4、除草剤耐性型5-enolpyruvulshikimate-3-phosphate synthase(EPSPS)、グリホサート結合親和性の低下により、グリホサート系除草剤耐性を亢進させる
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州食品安全機関(EFSA)
情報源(報道) 欧州食品安全機関(EFSA)
URL https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/7589
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