食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu05940380303
タイトル 米国農務省動植物検疫局(USDA-APHIS)、Infinite Enzymes社のトウモロコシ及びJ.R. Simplot社のジャガイモに対し、規制ステータス評価(RSR)の回答書を発出したことを公表
資料日付 2022年10月21日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  米国農務省動植物検疫局(USDA-APHIS)は10月21日、Infinite Enzymes社のトウモロコシ及びJ.R. Simplot社のジャガイモに対し、規制ステータス評価(Regulatory Status Review、RSR)の回答書を発出したことを公表した。概要は以下のとおり。
 USDA-APHISは、遺伝子工学を使用して改変されたトウモロコシ及びジャガイモの植物を調査し、改変されていない植物と比較して植物ペスト(植物病害生物等)リスクが高まっているかどうかを判断し、連邦規則集第7巻340条(7 CFR Part 340)の下で要求されるRSR回答書をAPHISのウェブサイトに掲載した。
 Infinite Enzymes社のトウモロコシは、トウモロコシの種子で酵素・マンガンペルオキシダーゼを産生するように改変された。また、除草剤グルホシネートに耐性を持つように改変されている。J.R. Simplot社のジャガイモは、ジャガイモ葉枯病(late blight)及びジャガイモウイルスYに耐性を持つように改変された。また、ジャガイモ塊茎の糖プロファイル及び品質を変えるために改変された。
 いずれの場合も、APHISは、これらの植物が他の栽培トウモロコシやジャガイモに比べて植物ペストリスクを高める可能性が低いことを確認した。その結果、これらの植物は連邦規則集第7巻340条に基づく規制の対象ではない。植物ペストリスクの観点から、これらの植物は米国において、安全に栽培され、育種に使用される可能性がある。
 連邦規則集第7巻340条の下で、開発者は、改変された植物が規制の対象ではないと考える場合、RSRの要求を提出することができる。APHISは、改変された植物を評価し、非規制植物と比較して、植物ペストリスクを高める可能性があるかどうかを検討する。APHISの評価で、当該植物が対照植物と比較して植物ペストリスクを高める可能性が低いことが判明した場合、APHISは当該植物が規制の対象ではないことを示す回答書を発出する。
 10月20日付けで回答書発出に至った2件の概要情報は、以下のとおり。
(1)RSR番号:21-257-01rsr
要求者:Infinite Enzymes社(米国)
植物名(学名):トウモロコシ(Zea mays)
特性:ペルオキシダーゼ改変及び除草剤耐性
表現型:マンガンペルオキシダーゼ産生及びグルホシネート耐性
作用機序(MOA):マンガンペルオキシダーゼ及びPAT(ホスフィノトリシン N-アセチルトランスフェラーゼ)を胚優先的に発現させ、L-ホスフィノトリシン(L-PPT)の植物毒性のない形態(N-アセチルホスフィノトリシン)への変換を触媒することにより、グルホシネート耐性を付与する。
Infinite Enzymes社のRSR要求書(2021年11月22日、PDF8ページ)
https://www.aphis.usda.gov/brs/pdf/rsr/21-257-01rsr-review-submission.pdf
APHISの回答書(2022年10月20日、PDF2ページ)
https://www.aphis.usda.gov/brs/pdf/rsr/21-257-01rsr-review-response.pdf
(2)RSR番号:21-270-01rsr
要求者:J. R. Simplot社(米国)
植物名(学名):ジャガイモ(Solanum tuberosum)
特性:塊茎の品質改変、塊茎の糖プロファイル改変、除草剤耐性、真菌耐性、及びウイルス耐性、ジャガイモ葉枯病(late blight)耐性
表現型:黒斑の低減、塊茎中のグルコース及びフルクトース含有量の低減、アセト乳酸合成酵素(ALS)/アセトヒドロキシ酸合成酵素(AHAS)阻害除草剤耐性、ジャガイモ葉枯病耐性及びジャガイモウイルスY(PVY)耐性
作用機序(MOA):
1. 塊茎特異的なRNA干渉(RNAi)によるPpo5(ポリフェノールオキシダーゼ-5)遺伝子のサイレンシング。
2. 塊茎特異的なRNAiによるVInv(液胞インベルターゼ)遺伝子のサイレンシングにより、VInvタンパク質の発現量が減少し、ショ糖からグルコース及びフルクトースへの加水分解が低減する。
3. 特定のALS/AHAS阻害型除草剤に対する結合親和性を低下させた、ALS/AHASの非感受性型。
4. ジャガイモ疫病菌(Phytophthora infestans)に対する3種類のレジスタンス(R)遺伝子(Rpi)の発現:Rpi-vnt1、Rpi-amr3、Rpi-blb2にコードされるRタンパク質は、ジャガイモ疫病菌によって分泌されるエフェクター・タンパク質を認識し、プログラム細胞死によって感染組織を破壊する過敏反応シグナルを伝達し、植物体の感染部位以外での病原体の増殖及び拡散を抑制する。
5. RNAiによるPVYコートタンパク質遺伝子のサイレンシング。
J. R. Simplot社のRSR要求書(2021年9月24日、PDF28ページ)
https://www.aphis.usda.gov/brs/pdf/rsr/21-270-01rsr-review-submission.pdf
APHISの回答書(2022年10月20日、PDF2ページ)
https://www.aphis.usda.gov/brs/pdf/rsr/21-270-01rsr-review-response.pdf
地域 北米
国・地方 米国
情報源(公的機関) 米国農務省動植物検疫局(APHIS)
情報源(報道) 米国農務省動植物検疫局(APHIS)
URL https://www.aphis.usda.gov/aphis/newsroom/stakeholder-info/sa_by_date/sa-2022/rsr-corn-potato
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