食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu05920100108
タイトル 米国環境保護庁(EPA)、グリホサートの暫定決定を撤回すると公表
資料日付 2022年9月23日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  米国環境保護庁(EPA)は9月23日、グリホサート(glyphosate)の暫定決定を撤回すると公表した。概要は以下のとおり。
 EPAは、グリホサートの登録審査(再評価)暫定決定の残りの部分を全て撤回することを発表した。グリホサートを含有する農薬製品は引き続き市場にあり、製品ラベルに従って使用され、当該措置による影響は受けない。
 グリホサートは登録審査を受けており、これは農薬登録の定期的な再評価で、既存の農薬製品がヒトの健康や環境に不当な有害影響を与えることなく意図した機能を果たし続けることを保証するものである。連邦殺虫剤、殺菌剤、殺鼠剤法(FIFRA)の下で、各農薬は15年毎に再評価される必要がある。
 2020年2月3日、EPAはグリホサートの登録審査暫定決定(ID)を発行した。当該IDは、グリホサートへのばく露によるヒトの健康リスクの懸念を特定しなかったが、潜在的な生態学的リスクを特定した。当該IDには、農薬散布による飛散や除草剤耐性を管理するためのラベル表示等、ラベルの変更という形での暫定的なリスク低減策が含まれていた。グリホサートがラベルに従って使用された場合、グリホサートの利点は潜在的な生態学的リスクを上回ると結論した。
 2020年3月20日、米国第9巡回区控訴裁判所において当該グリホサートIDが争われた。請願者は、ヒトの健康と生態学的リスクに関するEPAの分析、グリホサートの利点に対するそのようなリスクの重み付け、及び暫定的なリスク低減措置に異議を唱え、EPAが種の保存法(Endangered Species Act、ESA)に違反していると主張した。2021年5月18日、EPAは当該IDの生態学的部分を無効(vacatur)にすることなく、部分的な自発的差し戻しとすることを要求した。これにより、他にも理由があるが、EPAは、EPAの2020年11月のグリホサートに関する生物学的評価の草案や、他の除草剤に関する最近の裁判所の判決等に照らして、その分析の解釈を再検討することが可能となった。
 2022年6月17日、米国第9巡回区控訴裁判所は、当該グリホサートIDのヒトの健康に関する部分を無効にし、FIFRAに基づくEPAの登録審査の決定は、ESAの義務を引き起こす「行為(action)」であると判断した。当該裁判所はまた、当該IDの生態学的部分の自発的な差戻しを求めるEPAの要求を認めたが、EPAがIDの新たな生態学的部分を発行する期限、2022年10月1日を課した。EPAはこの期限の免除を求めたが、裁判所は2022年8月5日にそれを却下した。
 EPAは、第9巡回区控訴裁判所の2022年6月17日の決定を考慮して、当該グリホサートIDの撤回が適切であると判断した。EPAは裁判所が課した期限までに、当該IDの新たな生態学的部分の手続きを完了することができないためである。
 グリホサートがヒトに対して発がん性がある可能性は低いという所見を含む、グリホサートに関するEPAの基礎となる科学的所見に変更はない。裁判所の決定に従って、EPAは、グリホサートの発がん性の可能性の評価を再検討し、よりよく説明し、ヒトの健康分析の他の側面について検討する意向である。生態学的部分については、EPAは差し戻しを求めた問題に対処する意向である。
 関連文書は以下のURLから、docket番号「EPA-HQ-OPP-2009-0361」を検索して入手可能。
https://www.regulations.gov/
地域 北米
国・地方 米国
情報源(公的機関) 米国/環境保護庁(EPA)
情報源(報道) 米国環境保護庁(EPA)
URL https://www.epa.gov/pesticides/epa-withdraws-glyphosate-interim-decision
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