食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu05910680149
タイトル 欧州食品安全機関(EFSA)、新食品としてのミルク プロテイン鉄の安全性、及び、指令2002/46/ECの文脈における本供給源からの鉄のバイオアベイラビリティに関する科学的意見書を公表
資料日付 2022年9月16日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  欧州食品安全機関(EFSA)は9月16日、規則(EU) 2015/2283に準拠する新食品としてのミルク プロテイン鉄(iron milk proteinate)の安全性、及び、指令2002/46/ECの文脈における本供給源からの鉄のバイオアベイラビリティに関する科学的意見書を公表した(8月4日採択、PDF版16ページ、DOI:https://doi.org/10.2903/j.efsa.2022.7549)。概要は以下のとおり。
 欧州委員会からの要請を受け、EFSAの栄養・新食品・食物アレルゲンに関するパネル(NDAパネル)は、規則(EU) 2015/2283に準拠する新食品としてのミルク・プロテイン鉄に関して科学的意見を表明し、さらに、指令2002/46/ECの文脈において本供給源に由来する鉄のバイオアベイラビリティについて対処するよう求められた。
1. 安全性及びバイオアベイラビリティに関する結論
 当該新食品は、鉄、カゼイン、リン酸の複合体であり、鉄塩(塩化第2鉄又は硫酸第2鉄)、カゼイン・ナトリウム及びオルトリン酸カリウムから製造される。クリーム色/ベージュ色の無臭の粉末であり、水に対する分散性は高い。当該新食品は、リン酸化セリン残基を介して第2鉄イオン(Fe3+)と複合体を形成するカゼインにより構成されており、リン酸により安定化される。申請者は、当該新食品が鉄-カゼイン-リン酸複合体であることを実証する実験的エビデンスを提供しており、加えて、鉄、カゼイン、無機リンを含有する複合体の形成を報告する文献が3件存在する。カゼインと鉄の結合は、pHを約5まで低下させても影響を受けない。さらに、遠心限外濾過法を適用して溶解度実験を実施した。透過物中に赤色沈殿物及び鉄は存在せず、実験系(pH 6.8)に存在する全ての鉄が、鉄-カゼイン-リン酸複合体の形態にある結合鉄として存在することが示唆されている。
 当該新食品は鉄を2 ? 4%含有し、鉄の供給源として使用することが提案されており、食品サプリメント、体重管理用総合食事代替食、特定医療用食品等、多様な食品カテゴリーにおける原材料成分としての市販が意図されている。
 NDAパネルは、成分組成及び提案された使用条件を検討し、当該新食品の摂取は栄養学的不利益をもたらさないと判断した。
 ADME試験及びバイオアベイラビリティに関する研究から、当該新食品由来の鉄はバイオアベイラビリティを有することが示された。エビデンスを総括すると、当該新食品は摂取後に短鎖ペプチドへと消化され、ヒトの食事に含有される一般的な構成要素である鉄結合カゼイン・ホスホペプチドを生成すること、及び、当該新食品由来の鉄は、栄養素としての鉄の恒常性制御をバイパスしないことが示される。
 NDAパネルは、当該新食品であるミルク・タンパク質鉄は、提案された使用条件下において安全であると結論する。さらに、当該新食品はバイオアベイラビリティを有する鉄の供給源であると結論する。
2. 申請者により独自であると主張されたデータに関する結論
 NDAパネルは、申請者が独自であると主張した分析証明書等の4件のデータ/研究がなければ、提案された使用条件下における当該新食品の安全性に関し、結論に達することは不可能であった。
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州食品安全機関(EFSA)
情報源(報道) 欧州食品安全機関(EFSA)
URL https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/7549
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