食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu05900320535
タイトル 英国毒性委員会(COT)、母親の食事に含まれるラズベリーリーフの健康影響の可能性に関するポジションペーパーを公表
資料日付 2022年8月26日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  英国毒性委員会(COT)は8月26日、母親の食事に含まれるラズベリーリーフの健康影響の可能性に関するポジションペーパー(PDF版64ページ)を公表した。概要は以下のとおり。
・背景(一部抜粋)
 欧州医薬品庁(EMA)は、2013年のラズベリーリーフの安全性及び有効性に関するレビューにおいて、妊娠中及び授乳中のラズベリーリーフの有効性及び安全性に関するエビデンスは不足しており、ラズベリーリーフは妊娠中又は授乳中の女性、あるいは18歳未満の子供及び青年に推奨できないと結論した。
・結論(一部抜粋)
 ラズベリーリーフは何世紀にもわたって、様々な薬用目的に推奨されてきた。妊娠中は、陣痛を刺激して促進し、その期間を短縮するために最も一般的に使用され、つわりの緩和や流産の防止等、他の用途にも使用されている。通常、お茶や錠剤として飲用されるが、チンキ剤としても飲用される。
 全体として、妊娠中のラズベリーリーフの摂取の安全性については、in vitro、動物、ヒトの研究からの限られたデータによるところが大きく、不明確な点が多い。ラズベリーリーフが遺伝毒性又は発がん性の影響を持つかどうかを評価する研究は行われていないようで、妊娠中に摂取した場合の安全性を評価したヒトでの研究は3件のみである。いずれのヒトの研究も、妊娠中のラズベリーリーフの摂取が母子への有害影響と関連することを認めていない。
 妊娠中のラズベリーリーフの摂取は、母親の健康への有害影響と関連する可能性があることを示唆する事例報告がある。しかし、これらの研究では、摂取量に関する情報が限られており、記載されている有害影響がラズベリーリーフの摂取と関係しているのか、それとも、いくつかの研究で記載されている他のハーブ製品の使用等、他の要因によるものかは不明である。
 ラズベリーリーフへのばく露に関連する様々な潜在的な有害影響が、投与量、製剤、動物種、投与方法等の要因に依存して、動物試験において確認されている。これらは、体重増加や体脂肪率の減少から、CYP(cytochrome P450)活性の変化、痙攣や死亡等の世代を超えた影響まで、多岐にわたる。
 妊娠中のラズベリーリーフの安全性を取り巻く不確実性は、その生物学的効果及び活性成分に関する理解の欠如によって、さらに悪化している。生物学的効果や活性成分は、栽培地域等の要因によって調製品ごとに濃度が異なる可能性があり、その結果、毒性に差が生じる可能性がある。
 研究が不足していることから、ラズベリーリーフに含有され得る汚染物質がもたらす健康リスクをめぐる不確実性も懸念となる。製品によっては、英国において規定されているハーブ煎じ液に対する現法定基準値を超過する高レベルの農薬や、比較的高いレベルのカドミウム、微量の真菌類由来汚染物質が含有される可能性があり、一部の摂取者に対しては潜在的懸念となる。
地域 欧州
国・地方 英国
情報源(公的機関) 英国毒性委員会(COT)
情報源(報道) 英国毒性委員会(COT)
URL https://cot.food.gov.uk/The%20potential%20health%20effects%20of%20raspberry%20leaf%20in%20the%20maternal%20diet.
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