食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu05890620470
タイトル 欧州疾病管理予防センター(ECDC)、Langya henipavirus (LayV)に関する情報を提供
資料日付 2022年8月12日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  欧州疾病管理予防センター(ECDC)は8月12日、Langya henipavirus (LayV)に関する情報提供を行った。
 疫学的情報収集活動の一環として、ECDCはヘニパウイルス属のウイルスを含む新興のヒト病原体による感染症の発生を監視している。
 中国の科学者グループによると、過去に知られていない、系統的に他とは異なるヘニパウイルス(Langya henipavirus (LayV)と命名)が中国で報告された(訳注:New England Journal of Medicine (2022
, 387(5):470-472)にて公表)。現在入手可能な限られた情報に基づくと、当該ウイルスが報告された中国山東省及び河南省に訪問又は居住している欧州連合(EU)市民のリスクは非常に低いと考えられる。同様に欧州のEU市民の感染リスクも非常に低いと考えられる。
 当該ウイルスは、中国東部における最近の動物へのばく露歴を有する熱病患者の定点観測サーベイランスを通して特定された。2018年4月から2021年8月の期間で、急性のLayV感染症による35名の患者が山東省及び河南省で検出された。以下の症状/徴候が報告された:発熱、疲労、咳、食欲不振、筋肉痛、吐き気、頭痛、及び嘔吐。
 職業に関する情報が得られている症例の大半(85%)は農家であった。
 飼育動物の血清調査では、山羊及び犬で血清抗体陽性が検出された(それぞれ、検査血清の2%及び5%)。野生のげっ歯類及びトガリネズミの検体についてLayV感染の検査が行われた。げっ歯類の3種及びトガリネズミの2種、多くはトガリネズミ科のCrocidura lasiuraでウイルスRNAが検出された。
 当該調査における症例の間での疫学的関連は特定されなかった。これは孤発的な人獣共通感染の仮説を支持するものである。この仮説は主に症例の大部分が農家であり、従って一般住民よりも動物と接触する可能性が高いことを理由とする。
 ヒトからヒトへの伝播は実証されていないが、その可能性は否定できない。LayVの伝播様式を理解するための更なる研究が必要である。
 症例の死亡は報告されておらず、疾病の重症度は比較的低いことが示唆される。報告された症状及び徴候は特異的なものでないため、2018年以前のヒト症例の発生や当該ウイルスのより広範な地域での分布について排除することはできない。
 へニパウイルス類は広い宿主範囲を有するが、(当該論文の)著者らはトガリネズミが自然の保菌動物であると推測している。宿主及び保菌動物種について理解するための更なる調査が必要である。
 へニパウイルス属の当該ウイルスの検出は過去に記述のなかったもので、従って(新しい)病原体の出現の継続的なリスクを強調するものである。これらの結果は比較的少数の症例に基づくものであり、当該ウイルス及びその疾病の疫学的及び微生物学的特性をより深く理解するためには更なる調査及び研究が必要である。病原体の出現に関するサーベイランスは依然として、潜在的なパンデミック病原体に早期に対応するための不可欠なツールである。
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州疾病予防管理センター(ECDC)
情報源(報道) 欧州疾病予防管理センター(ECDC)
URL https://www.ecdc.europa.eu/en/news-events/langya-henipavirus-under-ecdc-monitoring
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