食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu05870540475
タイトル フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)、ウコンを含む食品サプリメントの摂取に関連したリスク評価に関する意見書を公表
資料日付 2022年6月27日
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分類2 -
概要(記事)  フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)は6月27日、ウコン(curcuma)を含む食品サプリメントの摂取に関連したリスク評価に関する意見書を公表した。概要は以下のとおり。
 イタリアでは最近、ウコンを含む食品サプリメントが関与した肝炎の約20症例が報告されている。フランスでは、ANSESのニュートリビジランスシステムに、ウコン又はクルクミンを含む食品サプリメントの摂取に関連している可能性のある副作用の報告が100件以上登録され、そのうち肝炎は15例であった。これを受け、ANSESは、ウコンを含む食品サプリメントの摂取に関連した潜在的なリスクを特定するために内部リクエストを発行し(L’Anses s’est donc autosaisie)、評価を実施した。
 健康リスクのないクルクミンの摂取について、欧州食品安全機関(EFSA)は、許容一日摂取量(ADI)を体重60 kgの成人について一日当たり180 mgと設定している。この用量に照らし合わせてみると、フランス国民の食品を介したばく露量は、ウコンを主成分とする食品の高摂取者では27 mgと依然として低い。食品サプリメントを含む全ての食品性摂取量がこのADIを超えないようにするために、ANSESは、食品サプリメントによる供給量を、60 kgの成人について一日当たり153 mg未満とする必要があると決定した。
 ANSESは一方で、この値は従来型形態のクルクミンを含む食品サプリメントの製剤についてのみ有効であることを強調する。同庁はその評価で、ピペリン等の他の成分と組み合わせることにより、バイオアベイラビリティを高め、それにより食品サプリメントにおけるクルクミンの効果を高める製剤の利用増加を確認した。
 「クルクミンは、バイオアベイラビリティが非常に低い。(中略)このバイオアベイラビリティを向上させ、クルクミンの効果を高めるために、メーカーは様々な製剤を開発してきた」とANSESの評価コーディネーターのFanny Huret氏は説明する。
 これらの新製剤は、見かけはADIを超えていなくても、生体内でのクルクミンのバイオアベイラビリティを高めることにより、健康に対して副作用のリスクを誘発する可能性がある。現在、食品サプリメントの表示が、従来型製剤か新製剤かを明示することはめったにない。そのため、消費者は知らないうちに、潜在的に毒性のある製品を摂取する可能性がある。
 中毒を防ぐために、ANSESは、これらの新製剤特有の一日当たりの最大摂取量を明確にするため、製品のバイオアベイラビリティの詳細データを提供するよう製造販売業者に勧告する。
 また、ANSESは以下の特定の人々に対し、ウコンを含む食品サプリメントを摂取しないよう勧める。
・ウコンは、胆汁分泌促進特性を有する。胆道疾患のある人は、胆汁分泌促進特性を有する他の全ての物質及び製剤と同様、ウコンを主成分とする食品サプリメントを摂取しないこと。
・クルクミンと一部の医薬品(血液凝固阻止薬、抗がん剤、免疫抑制剤等)との相互作用に関連したリスクが存在する。医薬品の効果や安全性が損なわれる可能性があるため、これらの薬で治療を受けている人は、医師の助言なくウコンを含む食品サプリメントを摂取しないこと。
 当該意見書(フランス語、178ページ)は以下のURLから入手可能。
https://www.anses.fr/fr/system/files/NUT2019SA0111.pdf
地域 欧州
国・地方 フランス
情報源(公的機関) フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)
情報源(報道) フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)
URL https://www.anses.fr/fr/content/des-effets-ind%C3%A9sirables-li%C3%A9s-%C3%A0-la-consommation-de-compl%C3%A9ments-alimentaires-contenant-du
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