食品安全関係情報詳細
| 資料管理ID | syu05870020325 |
| タイトル | 米国国立衛生研究所(NIH)、フタル酸エステル類へのばく露により早産の可能性が高くなるとの研究について公表 |
| 資料日付 | 2022年7月11日 |
| 分類１ | --未選択-- |
| 分類２ | --未選択-- |
| 概要（記事） | 米国国立衛生研究所(NIH)は7月11日、フタル酸エステル類へのばく露により早産の可能性が高くなるとの研究について公表した。概要は以下のとおり。 NIHによる新しい研究によると、妊娠中に複数のフタル酸エステル類にばく露された妊婦は、早産のリスクが増加した。フタル酸エステル類は、化粧品等のパーソナルケア製品中、並びに溶剤、洗剤、及び食品包装中に使用される化学物質である。 米国の6 ,000人以上の妊婦のデータを分析した後、研究者らは、尿中に数種類のフタル酸代謝物が高濃度で含まれている女性は、早産(母親の出産予定日より3週間以上前の出生)の可能性が高いことを確認した。 「早産は乳児と母親の両方にとって危険となり得るため、それを防ぐ可能性のあるリスク因子を特定することが重要である。」と、NIHの一部である米国環境健康科学研究所(NIEHS)の疫学者、Kelly Ferguson博士は述べている。 この話題に関するこれまでで最大の研究である当該研究において、Ferguson氏及び彼女のチームは、全米で実施された16の研究からのデータ(出生前の尿中フタル酸代謝物(フタル酸エステル類へのばく露を表す)及び出産のタイミングに関する個人のデータを含む)を収集した。研究者らは、1983年から2018年の間に出産した合計6 ,045人の妊婦のデータを分析した。研究に参加した女性の9%、つまり539人が早産であった。フタル酸代謝物は、96%以上の尿検体中で検出された。 調査した大部分のフタル酸エステル類代謝物において濃度の高さが早産のオッズのわずかな増大に関係していた。妊娠中の女性に見られたフタル酸エステル類11種類のうちの4種類へのばく露は、早産の確率が14～16%高いことに関連していた。最も一貫した所見は、マニキュア液及び化粧品等のパーソナルケア製品中で一般的に使用されているフタル酸エステル類へのばく露に関するものであった。 研究者らはまた、統計モデルを使用して、フタル酸エステル類へのばく露を低減する介入をシミュレートし、フタル酸エステル類代謝物混合物のレベルを50%まで減らすと、早産を平均で12%低下させることを確認した。フタル酸エステル類を含まないパーソナルケア製品(ラベルに記載されている場合)の選択、製品中のフタル酸エステル類を削減するための企業の自発的な行動、あるいは基準及び規制における変更等を対象とした介入は、ばく露の低減と妊娠の保護に貢献する可能性がある。 「人々が日常生活でこれらの化学物質へのばく露を完全に排除することは困難であるが、我々の結果により、大規模な集団中のわずかな減少であっても、母親とその子供達の両方にプラスの影響を与える可能性があることが示されている。」とNIEHSのBarrett Welch博士は述べた。 新鮮な、家庭で調理した食品を食べること、プラスチックの容器や包装に入った加工食品を避けること、無香料又は「フタル酸エステル類を含まない」と表示された製品を選択することは、ばく露を減らす可能性のある、人々にできることの例である。フタル酸エステル類を含む製品の量と種類を変更することにより、ばく露を減らすことも可能である。 研究者らは、フタル酸エステル類へのばく露が妊娠に影響を与えるメカニズムをよりよく理解し、母親がばく露を低減するための効果的な方法があるかどうかを判断するために、追加の研究を行っている。 JAMA Pediatrics(2022年7月11日電子版、doi:10.1001/jamapediatrics.2022.2252)に掲載された当該研究論文「フタル酸エステル類ばく露の出生前尿中バイオマーカーと早産との関連-16の米国コホートのプール研究(Associations Between Prenatal Urinary Biomarkers of Phthalate Exposure and Preterm Birth -A Pooled Study of 16 US Cohorts)、著者Welch BM(NIEHS , 米国)ら」は、以下のURLから入手可能。 https://jamanetwork.com/journals/jamapediatrics/fullarticle/2794076 |
| 地域 | 北米 |
| 国・地方 | 米国 |
| 情報源（公的機関） | 米国衛生研究所(NIH) |
| 情報源（報道） | 米国衛生研究所(NIH) |
| URL | https://www.nih.gov/news-events/news-releases/preterm-birth-more-likely-exposure-phthalates |
（※注）食品安全関係情報データベースに関する注意事項
本データベースには、食品安全委員会が収集した食品安全に関する国際機関、国内外の政府機関等の情報を掲載しています。
掲載情報は、国際機関、国内外の政府機関等のホームページ上に公表された情報から収集したものですが、関係する全ての機関の情報を確認しているものではありません。また、情報内容について食品安全委員会が確認若しくは推薦しているものではありません。
掲載情報のタイトル及び概要（記事）は、食品安全委員会が和訳・要約したものであり、その和訳・要約内容について情報公開機関に対する確認は行っておりませんので、その文責は食品安全委員会にあります。
情報公表機関からの公表文書については、個別項目の欄に記載されているURLからご確認下さい。ただし、記載されているURLは情報収集時のものであり、その後変更されている可能性がありますので、ご了承下さい。
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