食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu05860330160
タイトル 英国食品基準庁(FSA)、クルバニ(Qurbani)用の肉及び内臓の直接供給におけるコールドチェーンの途絶による消費者のリスクを評価した報告書を公表
資料日付 2022年6月17日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  英国食品基準庁(FSA)は6月17日、クルバニ(Qurbani)用の肉及び内臓の直接供給におけるコールドチェーンの途絶による消費者のリスクを評価した報告書を公表した。概要は以下のとおり。
・エグゼクティブサマリー
 クルバニ(Qurbani)は、イード・アル=アドハ(Eid al-Adha)の期間に行われる動物のと畜を伴う宗教的慣習(※訳注)である。英国においてクルバニを行う消費者は、と畜後、可能な限り早く肉及び赤もつ(red offal)(訳注:肝臓、心臓、肺及び腎臓)を入手することを望んでいるが、これらは必ずしも維持されている規則(EC)853/2004に定められた冷却要件に適合していない。7℃以上の肉及び3℃以上の内臓を供給することは、病原菌の増殖を許し、疾病のリスクを高める可能性がある。当該評価の対象として選ばれた病原菌は、非チフス性サルモネラ菌(non-typhoidal Salmonella enterica)、志賀毒素産生性大腸菌、及びウエルシュ菌である。牛肉、羊肉、山羊肉及び内臓におけるこれらの菌の増殖特性及び汚染率について考察している。
 当該リスク評価では、2021年夏に実施された食品事業者、公的獣医師及び消費者を対象とした3件の調査についても考慮している。これらの調査では、クルバニ用の動物の原産地、と畜場での品質保証、と畜後の冷却、消費者へのルート(肉屋又は卸売業者を経由するか、消費者がクルバニ用の肉を直接入手するか)、消費者による保管及び調理行動に関する情報を収集した。
 評価では、クルバニ用の肉及び内臓の供給による消費者のリスクに影響を与える多くの要因を考慮し、2つの重要なシナリオで異なる結果を伴うと結論づけた。収集されたデータに基づく最も可能性の高い結果である典型的シナリオでは、(訳注:規則の冷却要件を満たしている場合と比べて)消費者の健康に対するリスクに有意な差はなく、リスクレベルは「非常に低い(非常に稀であるが、除外できない)」と設定された。合理的に予測可能なワーストケースシナリオにおいては、サルモネラ属菌及び STEC のレベルが 1~2 log10 CFU/g増加する可能性があり、消費者に対するリスクが増加する。このリスクレベルは「低い(稀ではあるが発生する)」と設定された。
 消費者に届く際のと体及び内臓の温度、症例とクルバニ用の肉及び内臓の消費を関連付ける疫学的データ、及び肉(特に山羊)並びに内臓におけるこれら3種類の病原菌の汚染率及び細菌数レベルなど、重大な不確実性が残っている。当該評価の全体的な不確実性のレベルは「高い」である。
 当該報告書は以下のURLから閲覧可能(39ページ、DOI: 10.46756/sci.fsa.nuc910)。
https://www.food.gov.uk/print/pdf/node/9876
(※訳注)犠牲祭(Festival of the Sacrifice)とも呼ばれるEid al-Adhaは、イスラム教の宗教的な祝日であり、その際に行われるQurbaniでは神への捧げものとして、通常、家畜のめん羊、牛又は山羊が屠られる。その肉は慈善行為として困窮者へ寄付され、また一部を家庭で保管したり親戚や友人に送ったりする。当該評価では困窮者等への分配後の過程については考慮していない。
地域 欧州
国・地方 英国
情報源(公的機関) 英国食品基準庁(FSA)
情報源(報道) 英国食品基準庁(FSA)
URL https://www.food.gov.uk/research/research-projects/assessment-of-the-risk-to-consumers-as-a-result-of-disruption-to-the-cold-chain-during-direct-supply-of-qurbani-meat-and-offal-full-report
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