食品安全関係情報詳細
| 資料管理ID | syu05860150110 |
| タイトル | カナダ保健省(Health Canada)、食品添加物としての二酸化チタンの評価結果を公表 |
| 資料日付 | 2022年6月21日 |
| 分類1 | - |
| 分類2 | - |
| 概要(記事) | カナダ保健省(Health Canada)は6月21日、食品添加物としての二酸化チタンの評価結果を公表した。概要は以下のとおり。 Health Canada食品総局はこのほど、食品添加物としての二酸化チタン(TiO2)に関する「最先端の科学(state of the science)的」報告書を完成させた。食品用(food-grade) TiO2は、小さな粒子からなる白い粉末で、食品を白くするためや、色を明るくするための食品添加物として、カナダ及び国際的にも長年にわたり許可されてきた。食品用TiO2は、食事として摂取する場合、カナダや他の国々で長い間安全であると考えられてきた。 最近の食品用TiO2の検体分析により、粒子の大部分がナノスケールである可能性があることが判明した。これらの粒子(ナノ粒子とも呼ばれる)の大きさは1~100 nmで、1 nmは10億分の1 mに相当する(一般的なヒトの髪の毛の幅は8万~10万 nm)。 ナノ粒子はその小さなサイズゆえに、特有の物理的・化学的特性をもつ可能性がある。これらの特性により、同じ化学組成のより大きな物質(バルク物質とも呼ばれる)とは異なる形で生体系と相互作用する可能性がある。 欧州連合(EU)の食品安全専門家は最近、食品添加物としてのTiO2の安全性評価を更新した。欧州では食品添加物に関する欧州の表示要件に従い、TiO2はE171と呼ばれている。EU専門家パネルは、これまで食品添加物としてのTiO2の安全性評価と関連性がないと考えられていたTiO2ナノ粒子の毒性研究を考慮した。 EU専門家パネルは、食品添加物として使用された場合のTiO2に関連する直接的な健康懸念を特定しなかった。しかし、主にTiO2ナノ粒子の安全性に関する不確実性のために、パネルは食品添加物としてのTiO2 (E171)はもはや安全とは見なされないと結論づけた。 EUの専門家が特定した最も重大な不確実性は、TiO2粒子が遺伝毒性作用をもつ可能性があるという懸念であった。遺伝毒性とは、化学物質が細胞内の遺伝物質(DNA)に直接損傷を与える能力を指し、特定の状況下において発がんにつながる可能性がある。専門家は、E171に含まれるTiO2粒子に遺伝毒性があるとは結論付けていないが、その可能性があるとの懸念を排除することはできなかった。 本報告書ではEU専門家パネルの結論が考慮される一方で、Health Canada食品総局は利用可能な科学に基づき、独自の包括的レビューを実施した。このレビューではEU専門家パネルが特定したいくつかの不確実性に着目し、EU専門家パネルのレビュー時には利用できなかった新しい科学的データの評価を含んでいる。 TiO2には様々な形態がある。しかしこれらの形態のうち、食品用(食品への添加が許容される)とされるものはごくわずかである。遺伝毒性に関する懸念を含め、TiO2の安全性について懸念を示した多くの研究では、食品への使用が許容されない、食品用TiO2とは異なる特性をもつ形態のTiO2が使用されていた。他の研究では食品用TiO2を使用しているが、通常食品に含まれるものよりも、より小さな粒子に分散するステップをとっていた。 また、TiO2粒子は食餌として摂取されると、毒性が低減される可能性があることもエビデンスは示唆している。これはヒトの食事に含まれるたん白質やその他の分子が、TiO2粒子に結合することができるためである。この結合により、粒子の物理的・化学的特性が変化し、細胞、組織、臓器との相互作用の仕方に影響を与える。 食品用TiO2を与えた実験動物の胃腸管に悪影響があることを報告する非食餌性の研究がわずかにある。しかし、同じ量又はそれ以上の量の食品用TiO2を動物の食餌に混入投与した場合、これらと同じ影響は見られなかった。食餌性の研究は、ヒトが食品からどのようにTiO2にばく露されるかを最もよく反映している。したがって、食品総局は「最新の科学的報告書」において、これら食餌性の研究結果を最も重視した。 総括として、食品総局の食品添加物としてのTiO2に関する利用可能な科学の包括的レビューでは、以下のことが示された。 ・高濃度の食品用TiO2にばく露されたマウス及びラットにおいて、発がん又はその他の有害影響のエビデンスはない(長期又はライフタイム研究)。 ・様々な動物実験において、DNAに変化はない ・ラットが妊娠前から成体期までばく露された場合、生殖、発達、免疫、胃腸、神経系又は一般的な健康に有害影響はない。 要約すると、食品添加物であるTiO2がヒトの健康にとって懸念すべきものであると結論づける科学的エビデンスはない、というのが食品総局の立場である。これは、TiO2の食品使用に関連する利用可能な科学データのレビューに基づいている。しかし、我々は食品添加物としてのTiO2の安全性に関する新たな科学を監視し続け、新しい科学的情報が利用可能となった場合には、我々の立場を見直す可能性がある。 (訳注:当該科学報告書電子版を希望の場合は、パブリケーションオフィス(publications-publications@hc-sc.gc.ca)まで問い合わせること) |
| 地域 | 北米 |
| 国・地方 | カナダ |
| 情報源(公的機関) | カナダ保健省(Health Canada) |
| 情報源(報道) | カナダ保健省(Health Canada) |
| URL | https://www.canada.ca/en/health-canada/services/food-nutrition/reports-publications/titanium-dioxide-food-additive-science-report.html |
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