食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu05850660160
タイトル 英国食品基準庁(FSA)、予防的アレルゲン表示報告書及び非グルテン含有原材料表示報告書を公表
資料日付 2022年6月6日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  英国食品基準庁(FSA)は6月6日、予防的アレルゲン表示報告書及び非グルテン含有原材料表示報告書を公表した(調査期間:2021年8月~2022年3月、DOI:https://doi.org/10.46756/sci.fsa.dxq232)。概要は以下のとおり。
・目的
 予防的アレルゲン表示(PAL)及び予防的アレルゲン情報は、英国で規制されている 14 種類のアレルゲンの一つ以上が食品中に意図せずに存在する可能性があるかどうかを、例えば「含まれている可能性がある」あるいは 「そのような工場で製造された」という記述によって伝えることを目的としている。
 本調査では、今後の適用方法を理解し改善するために、企業及び食物過敏症(FHS)の消費者のPALについての経験、解釈、見解を探った。さらにFSAは、非グルテン含有原材料(NCGI
, ※訳注)表示に関する経験、解釈、見解について、セリアック病の消費者を対象に定性調査を行った。この調査は、PAL通知に関する幅広い調査と並行して行われたが、PAL及びNCGIそれぞれから提供される情報が異なるため、別々に報告されている。
・方法
 本調査では、62 の中小企業及び 30人のFHSの消費者(自身がFHSである者あるいはFHSの子供を世話した者のいずれか)に対して、PALの使用とPALへの姿勢を探る定性的インタビューを実施した。 また、PALの経験を向上させるためのコンセプトを消費者と共同で作成し、テストを行った。
 さらに、15人のセリアック病の消費者を対象に、NCGI表示の経験と理解を探るための定性調査を実施した。参加者は全員、自身がセリアック病の診断を受けている者あるいはセリアック病と診断された子供を世話した者のいずれかであった。
・PALについての主な調査結果
 消費者にとって、PALは一般的に誤って解釈されているか、解釈が難しすぎると考えられている。特に「含まれている可能性がある」というPALは情報に基づいた意思決定を支援するには曖昧すぎると考えられている。消費者はPALが義務化されているものと考えているがそれは問題である。なぜなら、PALがないものを買おうとし、製品には交差汚染のリスクはないと考えるためである。
 中小企業の参加者は、PAL及びアレルゲン表示について、より広範な食品衛生管理の一環として考える傾向がある。これらの一般的な衛生管理プロセスは、アレルゲンの交差汚染リスクを管理するのに適切であると考えられている。現在、正式なリスク分析は、中小企業では一般的に行われていない。PALの主要な問題は、PALがいつ使用されるべきかという共通基準指導の欠如と、評価を裏付ける簡易かつ安価な閾値測定手段の欠如に関連している。
・NGCI表示についての主な調査結果
 セリアック病の消費者は、NCGI表示は非常に混乱するものであると考えている。「非グルテン含有原材料(non-gluten containing ingredients)」という表現は、知識の豊富な参加者を含め、対象者全体から不明瞭であると認識された。
 セリアック病の消費者の中にはNCGI表示及びメニューが、潜在的な交差汚染リスクを示していると理解する者もいたが、「グルテンフリー」を意味していると誤解した者もいた。このことは、NCGI表示を食品が安全であるという「青信号」と解釈する可能性があるセリアック病の消費者が、交差汚染ばく露のリスクを考慮せず、被害を受けるリスクを高めることになった。
 当該報告書は以下URLから閲覧可能。
・PAL報告書
https://www.food.gov.uk/sites/default/files/media/document/Precautionary%20Allergen%20Labelling%20FBO%20research.pdf
・NGCI表示報告書
https://www.food.gov.uk/sites/default/files/media/document/Non-Gluten%20Containing%20Ingredients%20Labelling%20Report.pdf
(※訳注)NCGIはNGCIの誤記と推察される。
地域 欧州
国・地方 英国
情報源(公的機関) 英国食品基準庁(FSA)
情報源(報道) 英国食品基準庁(FSA)
URL https://www.food.gov.uk/research/food-allergy-and-intolerance-research/precautionary-allergen-labelling-report-and-non-gluten-containing-ingredients-labelling-report
(※注)食品安全関係情報データベースに関する注意事項
本データベースには、食品安全委員会が収集した食品安全に関する国際機関、国内外の政府機関等の情報を掲載しています。
掲載情報は、国際機関、国内外の政府機関等のホームページ上に公表された情報から収集したものですが、関係する全ての機関の情報を確認しているものではありません。また、情報内容について食品安全委員会が確認若しくは推薦しているものではありません。
掲載情報のタイトル及び概要(記事)は、食品安全委員会が和訳・要約したものであり、その和訳・要約内容について情報公開機関に対する確認は行っておりませんので、その文責は食品安全委員会にあります。
情報公表機関からの公表文書については、個別項目の欄に記載されているURLからご確認下さい。ただし、記載されているURLは情報収集時のものであり、その後変更されている可能性がありますので、ご了承下さい。