食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu05850100535
タイトル 英国毒性委員会(COT)、母体の健康に鉛が与える影響に関する意見書の初稿を公表(2022年4月29日)
資料日付 2022年6月7日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  英国毒性委員会(COT)は、2022年4月29日、母体の健康に鉛が与える影響に関する意見書の初稿(TOXTOX/2022/32)を公表した。以下は結論からの抜粋。
 当該資料は議論用であり、COTの意見を反映したものではないことから、引用禁止である。
 鉛は環境に遍在し、出産年齢の女性を含む一般住民の食事に存在する重金属の汚染物質である。とは言え、ガソリン、配管、塗料への鉛の使用が禁止されて以来、鉛のレベルは減少している。妊娠中の女性の鉛ばく露は、血圧を上昇させ、妊娠高血圧腎症、早産を引き起こす可能性がある。鉛は体内に蓄積するため、急性毒性を生じない低レベルであっても、長期間に渡る食事性ばく露によって健康への悪影響が引き起こされる可能性がある。神経毒性は低いレベルのばく露でも生じ、発達中の脳は、成長した脳よりも影響を受けやすい。鉛が神経発達に影響を及ぼすばく露レベルの閾値は決定されていない。
 欧州食品安全機関(EFSA)は、神経発達、腎機能、収縮期血圧に対するベンチマーク用量信頼下限値(BMDL)を導き出し、血中濃度μg/kgおよび対応する食事摂取量μg/kg体重/dayの両方で公表した(2010年公表、2013年更新)。COTは、最も重要なエンドポイントは神経発達毒性に対するBMDL01(対照群と比較して症例数が1%増加するBMDL)であると考えた。理由は、母親によって他のエンドポイントは保護されているのに対して、当該数値が最も敏感であるからである。
 鉛含有製品の最高濃度の平均値および97.5パーセンタイル値での食品の消費および土壌と埃からの出産年齢の女性の鉛ばく露は、BMDL01に相当する食事摂取量0.5 μg/kg体重/dayで発育神経毒性対して1を超えるMOEを与える。この結果は、食品中の鉛からの毒性リスクは小さいことを示している。
 英国の空気での出産年齢の女性の鉛ばく露による知能に対する臨床的に重要な影響の明瞭なリスクはない。土壌からのばく露で見積もられたMOEは、計測された鉛レベルの75パーセンタイル値である準都会および都会地域において、人の健康に対するリスクは小さいことを示している。ただし、結果は不確実性が大きい摂取率に依存している。鉛の毒性は、すべてのばく露源からの総ばく露量に依存する。したがって、すべてのばく露源からのばく露を考慮することが重要である。
地域 欧州
国・地方 英国
情報源(公的機関) 英国毒性委員会(COT)
情報源(報道) 英国毒性委員会(COT)
URL https://cot.food.gov.uk/First%20draft%20statement%20on%20the%20effects%20of%20lead%20on%20maternal%20health
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