食品安全関係情報詳細
資料管理ID | syu05840360294 |
タイトル | 世界保健機関(WHO)、複数国にわたる小児における病因不明の急性肝炎について公表 |
資料日付 | 2022年5月27日 |
分類1 | - |
分類2 | - |
概要(記事) | 世界保健機関(WHO)は5月27日、複数国にわたる小児における病因不明の急性肝炎について公表した。概要は以下のとおり。 1. 集団発生の概況(Outbreak at a glance) 2022年4月5日から5月26日までの間に、小児における病因不明の急性肝炎の可能性例(probable case)650例が、5つのWHO地域の33か国からWHOに報告された。この重症急性肝炎の病因は依然不明であり、調査中である。過去の小児における病因不明の急性肝炎の報告と比較して、当該症例はより臨床的に重症であり、より高い割合で急性肝不全を発症している。検出された症例が、予想されるベースラインレベルを超えているかどうか、またそれはどの地域で起きているのかはまだ確定していない。WHOは、世界レベルでのリスクを中程度(moderate)と評価している。 2. 集団発生の説明: 2022年4月23日の病因不明の急性肝炎に関するWHOの複数国にわたる疾病発生ニュースの公表後も、幼い小児の間で原因不明の急性肝炎の症例の報告が続いている。 2022年5月26日の時点で、WHOの症例定義(※後述)に適合する650例の可能性例が、5つのWHO地域の33か国からWHOに報告されており、さらに99例の分類が未確定の追加症例がある。報告された症例の大部分(n=374、58 %)は、WHO欧州地域(22か国)からであり、英国だけで222例(34 %)が報告されている。また、可能性例及び分類が未確定の症例は、アメリカ地域(n=240、米国の216例を含む)、西太平洋地域(n=34)、東南アジア地域(n=14)及び東地中海地域(n=5)からも報告されている。 ※WHOの暫定症例定義: (1)確定例:現時点では該当なし(N/A)。 (2)可能性例:2021年10月1日以降、血清トランスアミナーゼ(アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)又はアラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT))が500 IU/Lを超える急性肝炎(非A-E肝炎)を呈している16歳以下の者。 (3)疫学的関連例(Epi-linked):2021年10月1日以降、可能性例の濃厚接触者である、急性肝炎(非A-E肝炎)を呈している全ての年齢の者。 650例の可能性例のうち、少なくとも38人(6 %)の小児が移植を必要とし、9人(1 %)の死亡がWHOに報告されている。 欧州サーベイランスシステム(TESSy)を通じて報告された欧州連合/欧州経済領域(EU/EEA)諸国からの症例に関するWHO欧州地域事務所(EURO)及び欧州疾病予防管理センター(ECDC)による最新の合同サーベイランス報告によると、2022年5月20日時点で: ・症例の4分の3(75.4 %)は5歳未満である。 ・入院に関する情報があった156例のうち、22例(14.1 %)が集中治療ユニットに入院した。情報が得られた117例のうち、14例(12 %)が肝移植を受けた。 ・全体として、181例がいずれかの種類の検体でアデノウイルスについて検査を受け、そのうち110例(60.8 %)が陽性であった。陽性率は全血検体で最も高かった(69.5 %)。 ・SARS-CoV-2についてPCR検査を受けた188例のうち、23例(12.2 %)が陽性であった。SARS-CoV-2の血清学的結果が得られたのは26例で、そのうち19例(73.1 %)が陽性であった。 ・COVID-19ワクチン接種に関するデータのある63例のうち、53例(84.1 %)がワクチン未接種であった。 報告された症例のほとんどは無関係であるように見られ、共通するばく露、リスク要因、又は症例間の関連を特定するために広範な疫学調査が進行中である。スコットランドでは疫学的関連例2組が報告されており、オランダでも関連例が報告されている。 3. WHOのリスク評価 WHOは、以下を考慮して、世界レベルでのリスクを中程度と評価している。 (1)この重症急性肝炎の病因は不明であり、調査中である。過去の小児における病因不明の急性肝炎の報告と比較して、当該症例は臨床的により重症であり、より高い割合で急性肝不全を発症している。 (2)現在WHOが入手可能な疫学、検査、組織病理学的及び臨床情報は限定的である。 (3)一部の環境では、実際の症例数が過小に見積もられている可能性がある。その理由の一つは、実施されているサーベイランス能力が限られていることである。 (4)可能性のある病因物質の伝播源及び伝播様式はいまだ明らかになっていないため、更なる疾病の拡大の可能性を十分に評価することはできない。 (5)医療関連感染の入手可能な報告はないが、疫学的関連例の報告が数件あるため、ヒトからヒトへの伝播を排除することはできない。 |
地域 | その他 |
国・地方 | その他 |
情報源(公的機関) | 世界保健機関(WHO) |
情報源(報道) | 世界保健機関(WHO) |
URL | https://www.who.int/emergencies/disease-outbreak-news/item/DON-389 |
(※注)食品安全関係情報データベースに関する注意事項
本データベースには、食品安全委員会が収集した食品安全に関する国際機関、国内外の政府機関等の情報を掲載しています。
掲載情報は、国際機関、国内外の政府機関等のホームページ上に公表された情報から収集したものですが、関係する全ての機関の情報を確認しているものではありません。また、情報内容について食品安全委員会が確認若しくは推薦しているものではありません。
掲載情報のタイトル及び概要(記事)は、食品安全委員会が和訳・要約したものであり、その和訳・要約内容について情報公開機関に対する確認は行っておりませんので、その文責は食品安全委員会にあります。
情報公表機関からの公表文書については、個別項目の欄に記載されているURLからご確認下さい。ただし、記載されているURLは情報収集時のものであり、その後変更されている可能性がありますので、ご了承下さい。
本データベースには、食品安全委員会が収集した食品安全に関する国際機関、国内外の政府機関等の情報を掲載しています。
掲載情報は、国際機関、国内外の政府機関等のホームページ上に公表された情報から収集したものですが、関係する全ての機関の情報を確認しているものではありません。また、情報内容について食品安全委員会が確認若しくは推薦しているものではありません。
掲載情報のタイトル及び概要(記事)は、食品安全委員会が和訳・要約したものであり、その和訳・要約内容について情報公開機関に対する確認は行っておりませんので、その文責は食品安全委員会にあります。
情報公表機関からの公表文書については、個別項目の欄に記載されているURLからご確認下さい。ただし、記載されているURLは情報収集時のものであり、その後変更されている可能性がありますので、ご了承下さい。