食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu05800630149
タイトル 欧州食品安全機関(EFSA)、循環型経済における食品及び飼料安全性の脆弱性に関する外部委託機関による科学的報告書を公表
資料日付 2022年3月18日
分類1 --未選択--
分類2 --未選択--
概要(記事)  欧州食品安全機関(EFSA)3月18日、循環型経済における食品及び飼料安全性の脆弱性に関する外部委託機関(Harper Adams University、英国)による科学的報告書を公表した(3月2日採択、PDF版112ページ、DOI: https://doi.org/10.2903/sp.efsa.2022.EN-7226)。概要は以下のとおり。
 循環型経済(CE)とは、経済活動を限りある資源の消費から切り離し、廃棄物を設計段階において排除し、「採取する-製造する-消費する-無駄する(take-make-consume-waste)」という直線的な経済モデルと対極をなし、その直線的経済モデルを共有・リース・再利用・修復・刷新・リサイクルに基づく、(ほぼ)閉ループにおいて完結可能な経済モデルに置換するアプローチである。
 2020年3月、欧州委員会(EC)は新しいCE行動計画を採択した。欧州連合(EU)におけるCEへの移行は、天然資源への圧力を低減し、持続可能な成長及び雇用を創出することを目的とする。また、EUが掲げる2050年までの気候ニュートラル目標の達成、及び、生物多様性における損失の阻止のために必須であり、かつ、2030年までに小売店及び消費者レベルにおいて一人当たりの食品廃棄物を半減させ、食品生産・供給チェーンにおける食品ロスを削減するという、世界の持続可能な開発目標(SDG)目標12.3を達成するためのEUのコミットメントにおいて前提条件となる。ECは、Farm to Fork戦略で求められているとおり、2023年までに、食品廃棄物削減を目的とする法的拘束力を伴う目標を提案する予定である。
 EFSAは、「循環型経済における食品及び飼料安全性の脆弱性」に関する2カ年プロジェクト(2021-2022年)を遂行中である。本プロジェクトの一環としてEFSAは、食品及び飼料の安全性・植物・動物・ヒトの健康・環境に対するCEアプローチに存在する脆弱性のエビデンスを収集し評価するため、広範にわたる文献調査を依頼した。
 以下の具体的な目的が要請された。
目的1: 欧州域内の食品及び飼料生産チェーンの全段階における、現在実施されているCEプラクティス及び今後想定されるCEプラクティスを特定し、分類する
目的2: 広範にわたる科学文献の検索、及び、進行中の研究プロジェクトのモニタリングから、新たなハザードやばく露量の増加をもたらす新たなばく露経路から生じる、CEと関連する植物・動物・ヒトの健康・環境に対する新興リスクを特定する
目的3: EFSAの優先順位及びリスク評価活動と関連させ、新興リスクの定義を正当化する入手可能な情報を提供し、特定された新興リスクの特性決定を行う
 欧州域内においてCEプラクティスの実践が今後想定される、あるいは、現在実践されている、以下の広範囲に及ぶマクロ領域が特定された。
1. 食品及び飼料の一次生産
2. 産業/製造/加工廃棄物の削減
3. 卸売、食品小売、ケータリング、一般家庭における食品及び飼料廃棄物の削減
4. 食品及び飼料の包装廃棄物の削減
各マクロ領域では、植物・動物・ヒトの健康・環境に対する新興リスクに関し、多岐にわたる興味深いプラクティスが実践されている。
 「CEの枠組みにおける新食品及び飼料」に由来する植物・動物・ヒトの健康・環境に対する新興リスクの特定を目的とする標的を定めた文献検索から、動物・ヒト・植物の健康・環境に対する新食品/飼料の新興リスクに関する研究よりも、動物生産性パラメータを念頭に置いた新奇飼料の適合性を調査する研究に偏向している現状が示された。リスクを調査した研究は、ほぼ全て、食品や飼料としての昆虫、及び、昆虫飼育用途の物質に由来する生物学的・化学的ハザード、健康リスク、環境影響を標的とする研究であった。
 新興リスクの特性を決定し、今後の研究へ以下を提言する。
・CEにおける新食品及び飼料を扱う一次研究は、今後、昆虫養殖以外の分野を標的とする
・異なる規制/法令が適用された可能性のある家畜/商品のEU域内への輸入に伴う潜在リスクに対し、調査を継続・拡張する。
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州食品安全機関(EFSA)
情報源(報道) 欧州食品安全機関(EFSA)
URL https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-7226
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