食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu05800370297
タイトル 国際獣疫事務局(OIE)、野生生物におけるSARS-CoV-2感染症の監視の優先順位付け及び動物保有宿主の確立防止に関する、FAO、OIE及びWHOの共同声明を公表
資料日付 2022年3月7日
分類1 --未選択--
分類2 --未選択--
概要(記事)  国際獣疫事務局(OIE)は3月7日、野生生物におけるSARS-CoV-2感染症の監視の優先順位付け及び動物保有宿主(reservoir)の確立防止に関する、国際連合食糧農業機関(FAO)、OIE及び世界保健機関(WHO)の共同声明を公表した。概要は以下のとおり。
 COVID-19の原因となるウイルス、SARS-CoV-2によるパンデミックは3年目に入り、同ウイルスは人々の間で世界的に非常に強いレベルで広がっている。伝播を進めている要因は多数ある。これらのうちの一つは、伝播性の高さが懸念される変異株の出現であり、直近ではオミクロン株の存在である。当該ウイルスは進化し続け、変異株が将来出現するリスクは高い。
 COVID-19のパンデミックはヒトからヒトへの伝播によって進むが、SARS-CoV-2ウイルスは動物種にも感染することが知られている。最新の知見によると、野生生物はヒトにおけるSARS-CoV-2の拡大において重要な役割を果たさないことが示されているが、動物集団での広がりはこれらの集団の衛生に影響を与え、新しいウイルスの変異株の出現を促進する可能性がある。
 家畜に加えて、大型ネコ科動物、ミンク、フェレット、北米オジロジカ及び類人猿等の、移動範囲に制限のない(free-ranging)、捕獲された又は飼養されている野生動物がSARS-CoV-2に感染することが確認されている。今日までのところ、飼養ミンク及びペットのハムスターが、ヒトをSARS-CoV-2ウイルスに感染させることができ、そしてオジロジカとヒトの間の潜在的な伝播の事例が現在評価中である。
 SARS-CoV-2の野生生物への導入は、動物保有宿主の確立につながる可能性がある。例えば、米国内の野生のオジロジカの約三分の一はSARS-CoV-2に感染しているが、最初は複数のヒトからシカへの伝播事象を介していることが報告されている。オジロジカで検出されたSARS-CoV-2系統はまた、近くにいるヒトの集団でも循環している。オジロジカは、ウイルスを排出し、互いにそれを伝播させていることが示されている。
 FAO、OIE及びWHOは、全ての国々に対し、変異株出現リスクの低減及びヒトと野生生物の両方の保護を目的とした、ヒトと野生生物との間のSARS-CoV-2伝播のリスクを低減するための措置を講じるよう呼びかける。我々は関係部局に対し、関連する規制を採用し、FAO、OIE及びWHOによって以前に発表された勧告(※訳注)(1. 狩猟者及び食肉処理者を含む野生生物と濃厚接触する又はその取り扱いに従事する人々向け、及び2. 一般市民向け)を広めるよう要請する。
 現在のエビデンスによると、ヒトが食肉を喫食することではSARS-CoV-2ウイルスに感染しないことが示唆されている。しかし、狩猟者は病気に見える動物を追跡したり、死んでいる動物を獲ってはならない。適正な衛生慣行を含む適切な食肉処理及び食品調製技術により、SARS-CoV-2を含むコロナウイルス、及び他の人獣共通感染症の病原体の伝播を低減することが可能である。
 FAO、OIE及びWHOは、野生生物との接触について一般市民への教育の必要性を強調する。
 我々はさらに、各国の動物及びヒトの国立衛生部局に対し、以下の措置の採用を奨励する。
1.国立獣医サービスと国立野生生物当局間の協力を奨励する。その協力は動物衛生を促進し、ヒト及び環境の衛生を保護するための鍵となる。
2. 野生生物の監視を促進し、SARS-CoV-2に対する感受性が高い可能性が知られている野生動物の検体採取を促進する。
3. 公的に利用可能なデータベースを通して、動物監視調査からの全ての遺伝子配列データを共有する。
4. 世界動物衛生情報システム(OIE-WAHIS)を通じて、SARS-CoV-2の動物確定症例をOIEに報告する。
5. 不正確な公衆の認識が保全の取り組みに悪影響を及ぼさないように、動物のSARS-CoV-2に関するメッセージを慎重に作成する。SARS-CoV-2に感染していることが判明した動物は、国又は事例固有のリスク評価に基づく正当性を提示することなく、放置、拒否、あるいは殺処分すべきではない。
6. OIE及びWHOは緊急措置として、捕獲された野生哺乳動物生体の食品市場での販売を中断することを勧告する。
(※訳注)これまでに公表されている勧告等は、以下のURLから入手可能。
・WHO 一般市民向け助言:COVID-19
https://www.who.int/emergencies/diseases/novel-coronavirus-2019/advice-for-public
・OIE COVID-19パンデミック時代における移動範囲に制限のない野生のほ乳動物を扱うためのガイドライン
https://www.oie.int/app/uploads/2021/03/a-whsg-and-oie-covid-19-guidelines.pdf
・FAO COVID-19と動物:家畜及び農業従事者向けリスク低減策に関する情報
https://www.fao.org/3/cb2549en/CB2549EN.pdf
・Codex 食肉衛生規範CAC/RCP 58-2005
https://www.fao.org/fao-who-codexalimentarius/sh-proxy/ru/?lnk=1&url=https%253A%252F%252Fworkspace.fao.org%252Fsites%252Fcodex%252FStandards%252FCXC%2B58-2005%252FCXP_058e.pdf
地域 その他
国・地方 その他
情報源(公的機関) 国際獣疫事務局(OIE)
情報源(報道) 国際獣疫事務局(OIE)
URL https://www.oie.int/en/joint-statement-on-the-prioritization-of-monitoring-sars-cov-2-infection-in-wildlife-and-preventing-the-formation-of-animal-reservoirs/
(※注)食品安全関係情報データベースに関する注意事項
本データベースには、食品安全委員会が収集した食品安全に関する国際機関、国内外の政府機関等の情報を掲載しています。
掲載情報は、国際機関、国内外の政府機関等のホームページ上に公表された情報から収集したものですが、関係する全ての機関の情報を確認しているものではありません。また、情報内容について食品安全委員会が確認若しくは推薦しているものではありません。
掲載情報のタイトル及び概要(記事)は、食品安全委員会が和訳・要約したものであり、その和訳・要約内容について情報公開機関に対する確認は行っておりませんので、その文責は食品安全委員会にあります。
情報公表機関からの公表文書については、個別項目の欄に記載されているURLからご確認下さい。ただし、記載されているURLは情報収集時のものであり、その後変更されている可能性がありますので、ご了承下さい。