食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu05780270344
タイトル ベルギー連邦フードチェーン安全庁(AFSCA)、生乳を主成分とする農場生産バター中のリステリア・モノサイトゲネスの増殖可能性に関する意見書を公表
資料日付 2022年1月28日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  ベルギー連邦フードチェーン安全庁(AFSCA)は1月28日、生乳を主成分とする農場生産バター中のリステリア・モノサイトゲネス(Listeria monocytogenes)の増殖可能性に関する意見書を公表した。概要は以下のとおり。
 意見書11-2019(訳注:2019年6月公表)において、科学委員会は、生乳から作られた農場生産バターの製造工程(クリームの熟成段階)を通じて、pH管理をHACCP計画に含めることを提案した。科学委員会は、製造工程の最初の10時間の間にpH値が5.2以下に下がれば、熟成段階中のリステリア・モノサイトゲネスの増殖は少ないと考えた。しかし、完成品におけるより高いpH値(> 5.2)でのリステリア・モノサイトゲネスの増殖を完全に排除することはできなかった。科学委員会は、新しい科学的データに基づいて、酸性化管理の重要管理点(CCP)を再評価するよう要請された。また、規則(EC) No 2073/2005に従って、生乳から作られたpH値が5.2未満のバターの分類を評価することも要請された。
・結果
 科学的研究の結果から、バター製造工程中のクリームの熟成段階でリステリア・モノサイトゲネスが増殖する可能性が明らかにされた。結果はクリームの熟成の開始から終了までの間に、リステリア・モノサイトゲネスの数が1.8~3.1 log cfu/g増加したことを示している。バターの保存中に実施した計数では増加は示されなかったが、保存開始から21日後まで推奨される閾値(100 cfu/g未満)を超えたままであった。
 pH 5.2に達するための酸性化の時間についての結果は、発酵細菌(ferment)(※訳注:乳酸菌)を使用し、また、温度に関してサプライヤーの推奨に従ってクリームの熟成が行われた場合、発酵細菌を使わなかった場合の50時間以上に対して、11時間~14時間で酸性化できることを示した。
・結論
 科学委員会は、入手可能なデータに基づき、生乳中にリステリア・モノサイトゲネスが存在することを排除できないため、生乳から作られるバターの製造工程には当該病原菌の増殖のリスクがあることを確認した。適切なHACCP計画を適用することが重要である。酸性化の管理に関するCCPの修正については、科学委員会は以下に示す条件への適合を提案する:熟成開始後14時間以内に熟成クリーム中のpHを5.2以下にすること。科学委員会は、適正製造規範(GMP)及びHACCP計画の推奨事項(提案されたCCPとともに)に従い、クリームの酸性化を十分に迅速にし、測定することにより、生乳から作られたpH 5.2未満のバターは、場合によっては規則(EC) No 2073/2005のカテゴリー1.3の製品(※訳注:乳幼児及び特定医療目的以外の、リステリアが増殖不可能なRTE食品)として考慮され得ることを提案する。
・勧告(※訳注:抜粋)
 クリームの迅速な酸性化を保証し、リステリア・モノサイトゲネスの潜在的な増殖を抑えるために、生乳から作られるバターの製造工程に、発酵細菌を一貫して使用することを含めること。
 生乳から作られるバターの製造工程に対して以下のCCPを提案する:熟成開始後14時間以内に熟成クリームのpHを5.2未満にすること。温度は20℃以上で適切な発酵細菌を使用すること。また、pHの測定は各ロットに対して厳密に実施する必要があり、測定値は単位の十分の一(0.1)の精度でなければならない。
 生乳から作られるバターについては、市場に出す前に、定期的にリステリア・モノサイトゲネスに関する分析を必ず実施すること。
 消費者とのコミュニケーション及びリスクにさらされている消費者への注意喚起を継続すること。
地域 欧州
国・地方 ベルギー
情報源(公的機関) ベルギー連邦フードチェーン安全庁(AFSCA)
情報源(報道) ベルギー連邦フードチェーン安全庁(AFSCA)
URL https://www.favv-afsca.be/comitescientifique/avis/2022/_documents/Avis03-2022_SciCom2021-16_ListeriaBeurre.pdf
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