食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu05760080305
タイトル 欧州連合(EU)、食品添加物二酸化チタン(E171)に関する欧州議会及び理事会規則(EC)No 1333/2008附属書II及びIIIの改正を官報で公表
資料日付 2022年1月18日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  欧州連合(EU)は1月18日、食品添加物二酸化チタン(E171)に関する欧州議会及び理事会規則(EC)No 1333/2008附属書II及びIIIの改正を官報で公表した。
 規則(EC)No 1333/2008附属書II(※訳注1)は、食品中の使用が認可された食品添加物のリスト及びそれらの使用条件を規定している。
 規則(EC)No 1333/2008附属書IIIは、食品添加物、食品用酵素、食品用香料、栄養素に使用が認可された食品添加物のリスト及び使用条件を規定している。
 二酸化チタン(E171)(注:以下E171を省略)は、規則(EC) No 1333/2008附属書IIの規定に従った特定の食品における着色料として認可された物質である。
 2021年5月、欧州食品安全機関(EFSA)は食品添加物としての二酸化チタンの安全性評価に関する科学的意見書(※訳注2)を公表した。EFSAは、利用可能な全てのエビデンスに基づき遺伝毒性の懸念が排除できないと述べ、多くの不確実性があるため、食品添加物として使用される場合、二酸化チタンはもはや安全とはみなされないと結論付けた。
 食品への二酸化チタンの使用の認可を取り消すことが適切である。したがって、二酸化チタンは食品に使用してはならない。
 しかしながら、EFSAは食品添加物として使用される二酸化チタンに関連する緊急の健康懸念を特定しなかったことを考慮し、円滑な移行が可能になるように、本規則の施行日前の準拠規則に従って使用された二酸化チタンを含有する食品は、施行日から6か月後まで市場投入できることが適切である。これらの食品は、その後最短の賞味期限又は消費期限まで継続して市場に流通させることができる。
 欧州議会及び理事会指令2009/35/ECは、ヒト用及び動物用医薬品中の着色料の使用を、規則(EC)No 1333/2008の規定に従って認可された着色料に限定している。
 2021年9月、欧州医薬品庁(EMA)は医薬品における二酸化チタンの使用の技術的目的、代替の可能性及び代替品のタイムフレームに関する科学的分析書を提出した。EMAは、二酸化チタンの使用規模及び影響を受ける製品の量を考慮し、広範囲のサプライチェーンを考慮すると、二酸化チタンの代替を要求することはほとんど確実に欧州連合(EU)市場における医薬品の大きな不足を引き起こすと強調した。
 EMAの科学的分析書に基づき、及び公衆衛生に影響を及ぼす可能性がある医薬品不足を回避するため、関連する医薬品の品質、安全性及び有効性を確保する一方で適切な代替品が開発されるまで、二酸化チタンは医薬品中の着色料としての使用が可能となるよう認可済みの添加物のリストに暫定的に留めるべきである。しかしながら、この間、二酸化チタンは消費者に直接販売してはならない着色料のリストに収載すべきである。
 以上の経過から、規則(EC)No 1333/2008附属書II及びIIIを改正すべきである。
第一条 欧州議会及び理事会規則(EC)No 1333/2008附属書II及びIIIを本規則附属書の規定に従って改正する。
第二条 2022年2月7日以前の準拠規則に従って生産された食品は、同年8月7日まで市場投入を継続できるものとする。2022年8月7日以降は、当該食品の最短の賞味期限又は消費期限まで市場に留めることができるものとする。
第三条 欧州委員会は、EMAと協議の上、本規則施行後三年以内に、二酸化チタンを欧州議会及び理事会規則(EC)No 1333/2008附属書II B編の医薬品中の着色料として専ら使用する食品添加物の連合リストに留める、又はリストから削除する必要性をレビューするものとする。
第四条 本規則は官報告示日から二十日後に施行するものとする。
附属書
1. 欧州議会及び理事会規則(EC)No 1333/2008附属書IIを以下のとおり改める。
(a) A編第二項五を以下のとおり改める。
(訳注)「消費者に直接販売してはならない着色料及びそれらの混合物」に二酸化チタンを追加。
(b) B編第一項「着色料」を以下のとおり改める。
(訳注)欄外の注記に二酸化チタンの以下の注記を追加。
「二酸化チタンは、D編(訳注:食品カテゴリー)及びE編(訳注:認可済み食品添加物及び食品カテゴリーにおける使用条件)にリスト化された食品カテゴリー中に認可されない。二酸化チタンは欧州議会及び理事会指令2009/35/EC の規定に従った医薬品に使用されるため、B1リスト(訳注:着色料)のリストに記載する。」
(c) C編二「グループII「適量」で認可された食品着色料」から二酸化チタンを削除する。
(d) E編を以下のとおり改める。
(1)カテゴリー04.2.4.1(コンポートを除く果実及び野菜の調製品)から食品添加物二酸化チタンの記載を削除する。
(2)カテゴリー09.2(軟体動物及び甲殻類を含む加工魚及び魚製品)から二酸化チタンに関する三つの記載を削除する。
2. 附属書III A編 食品添加物ケイ酸アルミニウムカリウム(E555)の記載を以下のとおり改める。
(訳注)「担体が添加される可能性がある食品添加物の欄」から二酸化チタンを削除する。
(※訳注1)欧州議会及び理事会規則(EC)No 1333/2008
https://eur-lex.europa.eu/legal-content/EN/TXT/PDF/?uri=CELEX:02008R1333-20210808&qid=1642641701245&from=EN
(※訳注2) EFSAの二酸化チタンの安全性評価に関する科学的意見書
https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6585
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州連合(EU)
情報源(報道) 欧州連合(EU)
URL https://eur-lex.europa.eu/legal-content/EN/TXT/PDF/?uri=CELEX:32022R0063&from=EN
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