食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu05710380307
タイトル スペイン食品安全栄養庁(AESAN)、ヨウ素を含む海藻類の摂取に関する推奨事項を発表
資料日付 2021年10月21日
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概要(記事)  スペイン食品安全栄養庁(AESAN)は10月21日、ヨウ素を含む海藻類の摂取に関する推奨事項を発表した。
 昨今の前向き研究の結果や、欧州食品安全機関(EFSA)およびAESANの科学委員会の科学的見解によると、褐藻類、特に昆布には高濃度のヨードが含まれており、この種の藻類を大量に摂取すると、妊娠中、授乳中の女性、小児、甲状腺疾患のある人等、特定の脆弱な集団に健康上の問題が生じる可能性があるとされている。このため、欧州委員会(EC)がより具体的なリスク管理策を策定するまでの期間を考慮し、AESANは特にこの摂取集団を対象とした摂取推奨を作成した。
 AESANは以下のように海藻類の摂取を推奨する:
・甲状腺機能障害のある人やヨウ素を含む医薬品の服用者は、海藻類、特に昆布(マコンブ(Laminaria japonica、Saccharina japonica))を含む食品の摂取を避けること。
・海藻に含まれるヨウ素による小児におけるリスクを推定する十分なデータがないため、小児、妊娠中または授乳中の女性は海藻を摂取しないことが推奨される。
 ヨウ素は、中枢神経系の発達や成長、基礎代謝の調節など、体の機能を正常に保つ役割を担う甲状腺ホルモンの合成に不可欠な要素である。自然界ではヨウ化物やヨウ素酸塩の形で存在し、海水中に高濃度で存在し、藻類などの生物がそこで生育している。
 2002年欧州連合(EU)食品科学委員会(SCF)は、ヨウ素の耐容上限摂取量を、成人で600 μg/日、1~3歳の小児で200 μg/日と定めている。
 その後、2012年にAESANの科学委員会は、甲状腺機能に悪影響を及ぼし、特に成長・発達段階に影響を及ぼす可能性のある高摂取のリスクを回避するために、ヨウ素含有量の多い藻類を、成人の場合は「適度に(moderado)」、子どもや妊婦の場合は「たまに(ocasional)」、摂取することが望ましいと指摘した。
 最近では、海藻、塩生植物、海藻製品に含まれる金属とヨウ素の管理に関する勧告(EU)2018/464のフォローアップである「海藻の分析とリスク評価に関するEFSA意見書」(2019年)において、ヨウ素の摂取量は、すべての褐藻類においてSCFが設定した耐容上限摂取量を容易に超える可能性があると結論づけられている。これは特に、妊娠中の女性や小児、甲状腺疾患のある人などに影響すると考えられる。
AESANは他の所轄官庁と協力し、これらのデータを考慮した上で、2019年に「海藻中の金属およびヨウ素の測定に関する前向き研究」(EP 10 19 ALG)を実施した。この研究では、スペインで流通している海藻に見られるヨウ素の値、特に昆布(マコンブ(Laminaria japonica、Saccharina japonica))において高いヨウ素の値について詳しく説明している。
 新しい推奨事項をまとめたインフォグラフィックは以下のURLにて閲覧可能。
https://www.aesan.gob.es/AECOSAN/docs/documentos/para_consumidor/recomendaciones_consumo_algas_yodo.pdf
 「海藻中の金属およびヨウ素の測定に関する前向き研究」(EP 10 19 ALG)は以下のURLにて閲覧可能。
https://www.aesan.gob.es/AECOSAN/docs/documentos/seguridad_alimentaria/estudios_prospectivos/2019/EP_metales_pesados_yodo_algas_marinas.pdf
地域 欧州
国・地方 スペイン
情報源(公的機関) スペイン食品安全栄養庁(AESAN)
情報源(報道) スペイン食品安全栄養庁(AESAN)
URL https://www.aesan.gob.es/AECOSAN/web/noticias_y_actualizaciones/noticias/2021/Recomendaciones_consumo_algas.htm
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