食品安全関係情報詳細
資料管理ID | syu05700500161 |
タイトル | 英国毒性委員会(COT)、かび毒への複合ばく露の潜在的なリスクに関する声明を公表 |
資料日付 | 2021年10月8日 |
分類1 | --未選択-- |
分類2 | --未選択-- |
概要(記事) | 英国毒性委員会(COT)は10月8日、かび毒への複合ばく露の潜在的なリスクに関する声明を公表した。概要は以下のとおり。 レイサマリー(No. 2021/04、2021年10月)から抜粋。 COTは、乳幼児の食事におけるかび毒のレビューを行う中で、考えられる懸念として、かび毒への複合ばく露に由来する潜在的なリスクを特定した。 ヒトの健康にとって最大の懸念となるのは、複数の糸状真菌属(Aspergillus、Fusarium及びPenicillium属)によって産生されるものである。 かび毒は、安定した低分子量の化学物質であり、食品加工(加熱調理など)の影響を受けないことが多い。 解析手法の発達により、食品及び飼料の両方において、複数のかび毒を同時に検出し定量化することが可能となり、食事経由での複数のかび毒へのばく露が示されている。 気候変動はかび毒の産生に多大な影響を与える可能性がある。気候変動は、降雨量、湿度、気温などに影響を与えると予想され、それらの変化が、病原体の種及び/又は株ごとに異なるかび毒産生の条件に影響を及す。 現時点での政府及び産業界の規制は、多くの場合、個々のかび毒ごとのリスク評価に基づいており、最大でも、グループ代謝物と親化合物質の評価に留まっている。しかし、かび毒の共起グループ間の様々なダイナミクス及び潜在的な相互反応は考慮されていない。 この点に鑑み、かび毒への食事性ばく露に由来するリスクの可能性に関して評価を行う際は、要因(かび毒/宿主植物及び地理的分布)の新しい組み合わせを考慮する必要があると考えられる。 入手可能な情報からは、COTは以下に示す複数の理由で、かび毒への複合ばく露由来の潜在的なリスクに関する評価を完了することはできなかった。 ・アプローチ/方法論、及び毒性学調査に関するデータ解析/モデリングの調和性(harmonisation)が欠如している。 ・異なる組み合わせにおける個々のかび毒間の相互作用の基本的な機序は、まだ完全には理解されていない。 ・腸内微生物叢のかび毒混合物の潜在的な毒性作用に関する情報がほとんどない。 乳幼児に関しては、母乳及び離乳食由来の考えられる共ばく露も考慮する必要がある。 食品における共発生に関するデータは少なく、食品検体中の複数のかび毒を検出するために利用可能な手法は、規制領域において使用するにはまだ調和がとれていない。加えて、堅固なばく露評価を行うためには、以下を更に考慮する必要がある。 ・実測値が検出限界値より小さく正確に判定できないデータをどう管理するか。 ・生物学的検体(尿検体など)における複数のかび毒へのばく露を推定するためのマルチバイオマーカー試験に関する確率モデル及び方法論を、一貫性及び明確な定義を伴って使用する。 COTは、英国特有のデータ、特にバイオモニタリングにおけるデータの欠如を指摘した。しかし、現在多くの調査研究が行われており、今後は入手可能な追加情報が期待される。英国公衆衛生庁(PHE)の事務局はCOTメンバーに対し、英国は、欧州連合(EU)主導のヒトを対象とする長期的なモニタリング(European Human Biomonitoring Initiative (HBM4EU))の枠組みの下では、かび毒に関する新たなデータ収集は行わないものの、将来的には、健康保護に関する調査研究ユニットを通じて更なるデータ収集が行われる可能性があると通知した。これらの研究で得られる結果は、かび毒への共ばく露リスク評価において価値を持つと考えらえる。 COTメンバーは、実践的な第一歩として、食品中に頻繁に共発生し、たん白質合成に共通の影響(DNA或いはRNA合成など)をもたらすと考えられるかび毒に関するレビューを、用量の相加性を前提に実施することを推奨する。これらを通してばく露推定の実施が可能となり、推定されたばく露量を健康影響に基づく指標値と比較することで、ばく露マージン或いはハザード指数が算出される。算出された値は、英国の消費者においてこれらのかび毒への共ばく露に由来する何らかの懸念の可能性があるかを判断するために利用される。 このようなスクリーニングリスク評価の結果によっては、リボソームにおけるたん白質の合成に影響するかび毒に関する調査研究が必要になると考えられる。当該調査研究は、そのようなかび毒が作用する際に実際に用量相加が示されるのかの確認や、かび毒の累積リスク評価を行うための信頼できる基盤作りの一助となる。 声明全文(64ページ)は以下のURLから入手可能。 https://cot.food.gov.uk/sites/default/files/2021-10/COT%20statement%20combined%20exposure%20to%20mycotoxins%20technical_final_0.pdf |
地域 | 欧州 |
国・地方 | 英国 |
情報源(公的機関) | その他 |
情報源(報道) | 英国毒性委員会(COT) |
URL | https://cot.food.gov.uk/sites/default/files/2021-10/COT%20statement%20combined%20exposure%20to%20mycotoxins%20lay%20summary_final%20v.02_1.pdf |
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本データベースには、食品安全委員会が収集した食品安全に関する国際機関、国内外の政府機関等の情報を掲載しています。
掲載情報は、国際機関、国内外の政府機関等のホームページ上に公表された情報から収集したものですが、関係する全ての機関の情報を確認しているものではありません。また、情報内容について食品安全委員会が確認若しくは推薦しているものではありません。
掲載情報のタイトル及び概要(記事)は、食品安全委員会が和訳・要約したものであり、その和訳・要約内容について情報公開機関に対する確認は行っておりませんので、その文責は食品安全委員会にあります。
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