食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu05690200149
タイトル 欧州食品安全機関(EFSA)、アバメクチンに関する懸念される現行の特定の最大残留基準値(MRL)の焦点を絞った評価に関する理由を付した意見書を公表
資料日付 2021年10月6日
分類1 --未選択--
分類2 --未選択--
概要(記事)  欧州食品安全機関(EFSA)は10月6日、アバメクチン(abamectin)に関する懸念される現行の特定の最大残留基準値(MRL)の焦点を絞った評価に関する理由を付した意見書(2021年9月12日承認、33ページ、doi: 10.2903/j.efsa.2021.6842)を公表した。概要は以下のとおり。
 アバメクチンは、殺虫剤及び殺ダニ剤としての使用に関する欧州理事会指令 91/414/EECの枠組みで、欧州委員会指令 2008/107/ECにより2009年5月に認可された。2017年4月、追加の用途のEFSAによるピアレビューを受けて、アバメクチンの用途は殺線虫剤に拡張された。EFSAは2014年9月、欧州議会及び理事会規則(EC) No 396/2005第12条第1項に即して、有効成分アバメクチンに関する既存のMRLのレビューに関する理由を付した意見書を確定し、MRL案は欧州委員会規則(EU) 2015/2075において施行された。
 EFSAは2020年8月、欧州議会及び理事会規則(EC) No 1107/2009に基づく認可更新の枠組みにおいて、欧州委員会施行規則(EU) No 844/2012第13条の規定に従った有効成分のピアレビューに関する結論を確定した。EFSAはその結論において、当該有効成分に関する既存の許容一日摂取量(ADI)及び急性参照用量(ARfD)を引き下げるよう提案した。新たなARfDの値及び規則(EC) No 396/2005第12条に基づき評価された用途に関連する最大残留レベル並びにその後の理由を付した意見書を考慮し、EFSAはいくつかの食品製品に関する消費者へのリスクを特定したため、規則(EC) No 396/2005の規定に基づき現在設定されているMRLを再検討すべきである。欧州委員会の「植物、動物、食品及び飼料」(PAFF)に関する常任委員会は2020年12月、急性リスクの点で消費者への懸念になる可能性があるMRLの焦点を絞った評価を考慮し、当該有効成分の新たなばく露評価を実施するために、農薬リスク評価のピアレビューに関する結論においてEFSAから提案された新たなADI及びARfDを検討すべきことに合意した。
 焦点を絞った評価のための基準として、EFSAは当該有効成分に関するデータ収集を開始した。第一段階として、欧州連合(EU)加盟国及び英国は、摂取懸念に繋がる可能性がある用途に関連する安全なシナリオに繋がるような代替農業生産工程管理(GAP)を提出するよう要請された。さらに、EFSAの結論に従って、特定されたリスクはEUの用途を温室に限定することによってのみ対処可能であった。したがって、EU加盟国はEUの屋内用途及びインポートトレランスの代替GAPのみを提出し、そのGAPを裏付ける残留量データを提出するよう要請された。EU加盟国及び英国から提出された全データに基づき、当該有効成分の認可更新に関する規則(EC) No 1107/2009の枠組みにおいてEFSAにより導出された結論及び以前のMRL評価からのEFSAのデータを考慮し、EFSAは2021年7月理由を付した意見書を作成した。以下の結論が導出された。
 新たな毒性学的参照値を考慮して潜在的に懸念があるMRLを特定するために、EFSAは欧州委員会規則(EU) 2018/1514において設定された現行のEUのMRLの予備的リスク評価(シナリオ1)を実施した。12作物に関して急性リスクが排除できなかった。このため、EFSAはこれらの作物に関して、代替GAPとそれを裏付けする残留量データを報告するよう要請した。データの収集は屋内用途及びインポートトレランスに限定された。
 利用可能な残留量データ及び代替GAPを裏付けるEU加盟国及び英国から提出されたデータは、りんご、梨及びスベリヒユを除く全ての懸念作物に関して消費者にとって安全な(暫定的な)代替MRLを導出するのに十分であった。したがって、EFSAは、代替MRLを遵守するためにいちご、トマト等に関する国の認可を改正し、一方でりんご、梨及びスベリヒユに関する国の認可を取り消すよう勧告した。
 さらに、暫定的な代替MRLは更なる試験により補強される必要があるため、ピーマンに関するMRLはリスク管理者による更なる検討を要する。リスク管理者は、梨に関して、0.01 mg/kgのデフォルトのMRLは消費者に対して十分に保護的ではない可能性があることを考慮すべきである。しかしながら、0.006 mg/kgの合計定量限界(LOQ)は十分に保護的である。EFSAは代替GAPに従って導出されたいちごに関するMRLは冬期の用途にあてはまらない可能性があると強調した。したがって、いちごに関する代替GAPの国の認可は夏期の用途に限定すべきである。さらに、以前の理由を付した意見書で導出されたが、まだ規則で施行されていない桃、ほうれんそう等に関する現行のMRLはもはや推奨されない。
 この結論は、国際的に合意された方法論に従って実施された計算に基づき、検討中の用途では消費者の摂取量が新たなARfDを超えないことを示している。しかしながら、EFSAは安全マージンが小さいことを指摘する。関連する現行のMRL又は導出された代替MRLで、なす、バナナ、白菜等にアバメクチンの残留物が存在する場合、特定の条件下で特定の消費者の食事性ばく露量がARfDを超える可能性がある(すなわち、製品中の残留物の減少に繋がる洗浄/皮むき/加工を行わずに作物の大部分を摂取する場合)。リスク管理者は、提案された MRL 以上で摂取される個々のユニット/ロットの残留物が存在する可能性があることを考慮して、最も高い残留物に基づくばく露量評価の安全マージンが十分であるかどうかを決定すべきである。
 EFSAによるMRL改正案は以下のとおり(抜粋)
品名      現行MRL mg/kg   MRL改正案 mg/kg
いちご       0.15         0.08
トマト       0.09         0.015
ピーマン      0.07         0.03
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州食品安全機関(EFSA)
情報源(報道) 欧州食品安全機関(EFSA)
URL https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6842

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