食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu05670350149
タイトル 欧州食品安全機関(EFSA)、「狩猟量(hunting yield)に基づくイノシシの個体数に関するモデルの更新及び欧州規模での野生の反すう動物の出現記録に基づく最初のモデル」と題する外部機関による科学的報告書を公表
資料日付 2021年8月17日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  欧州食品安全機関(EFSA)は8月17日、「狩猟量(hunting yield)に基づくイノシシの個体数に関するモデルの更新及び欧州規模での野生の反すう動物の出現記録に基づく最初のモデル」と題する外部機関による科学的報告書(30ページ、2021年8月9日採択)を公表した。概要は以下のとおり。
 以前のENETWILD (※訳注1)のモデルでは、狩猟量データに基づいたイノシシの個体数の予測パターンは、そのモデルをより高い空間解像度にダウンスケールした場合に許容できる信頼性に到達した。狩猟量の数(hunting yield count)に替えて面積当たりの狩猟量(hunting yield density)をモデル化し、そのモデル及び空間的な自己相関の評価に基づいた当該新規アプローチは、シミュレーションデータ及び最小の空間解像度である狩猟場レベルの2地域由来のデータに適用された。
 当該報告書では、(1)異なる空間解像度の生データが存在する場合(即ち欧州地域)に、本手法が高解像度の予測パターンの過大予測を補正できるかどうかを評価している。この目的のため、面積当たりの狩猟量を応答変数として組み入れ(バイオリージョン毎に1つのモデル)、10×10km及び2×2kmの空間解像度での予測の信頼性が評価された。内部検証及び欧州規模で実施された以前の2段階モデルとの比較に加え、国レベルでの同規模の外部データを用いた評価が行われた。本モデルは、国ごとに報告された総狩猟数(total hunting bag)について、一定の過大予測(以前のモデルよりはるかに小さい)を示したが、観測値と予測値の間の線形性及び数値に関しては、良好な相関関係が得られた。
 次に、(2)便宜的な出現データ(2020年12月9日に地球規模生物多様性情報機構(Global Biodiversity Information Facility)から抽出された過去20年間の野生の有蹄類動物種の出現記録)を用いて、野生動物種の生息環境の適合性及び出現可能性を予測するための一般的モデルフレームワークが提案された。すべての野生の有蹄類動物種(ヘラジカ(Alces alces)、ノロジカ(Capreolus capreolus)、アカシカ(Cervus elaphus)、ダマジカ(Dama dama)、ホエジカ(Muntiacus reevesi)、イノシシ(Sus scrofa))において、当該モデルフレームワークは良好なパフォーマンスを示した。(算出された)曲線下面積(AUC: Area Under the Curve)(※訳注2)が0.7を下回る動物種については、不在の予測精度がより低いことがわかり、根本的な原因がテストデータに関する基本的前提の結果なのか、モデルのパフォーマンス自体が原因なのかを理解するためのさらなる調査が必要である。
(※訳注1) ENETWILDコンソーシアムはEFSAの資金提供による、欧州全土のイノシシ及びその他の有蹄類の地理的分布及び個体数に関する情報の収集、そしてイノシシにおけるアフリカ豚熱(ASF)などの疾病の今後のリスク評価に活用するための地理空間ツールの作成を主目的としたプロジェクトを実施している。
(※訳注2) 様々な閾値の設定の下で、偽陽性率(FPR)に対する真陽性率(TPR)をプロットしたROC(Receiver Operator Curve)の下部の面積を指す。結果として得られる値は、モデルの予測精度を反映しており、0.5はランダムと変わらない予測(即ち、役に立たない)を示し、1は完璧な予測を示す。一般的に、0.8以上の値は良好なパフォーマンスを示していると判断される。
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州食品安全機関(EFSA)
情報源(報道) 欧州食品安全機関(EFSA)
URL https://efsa.onlinelibrary.wiley.com/doi/10.2903/sp.efsa.2021.EN-6825
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