食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu05660250149
タイトル 欧州食品安全機関(EFSA)、過酸化水素の基本物質としての認可申請に関する協議の結果をテクニカルレポートで公表
資料日付 2021年7月30日
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概要(記事)  欧州食品安全機関(EFSA)は植物保護において馬鈴薯、トマト、キュウリ、たまねぎ及びぶどうの木における殺菌剤及び植物免疫誘導剤として使用される(銀で安定化した)過酸化水素(hydrogen peroxide(silver-stabilized))の基本物質としての認可申請に関する欧州連合(EU)加盟国とEFSAとの協議の結果をテクニカルレポート(2021年7月15日承認、134ページ、doi:10.2903/sp.efsa.2021.EN6806)で公表した。概要は以下のとおり。
 (銀で安定化した)過酸化水素は欧州委員会がPLC Consulting社から基本物質としての認可申請を受理した有効成分である。
 2013年3月、欧州委員会はEFSAに対して申請の評価に関する科学的支援を行うよう要請した。2021年5月、さらにEFSAは欧州委員会から、当該有効成分の基本物質としての認可申請に関する協議を行い、受理した意見に関して申請者と協議し、提起された特定の項目に関する科学的意見を提出するよう要請された。
 今回の基本物質としての申請は、(銀で安定化された)過酸化水素に関するものである。EFSAは、(銀で安定化された)過酸化水素の成分は現在認可されている過酸化水素(銀を含有しない)とは異なるため、既に認可されている過酸化水素の拡張としてではなく、基本物質の認可基準(欧州議会及び理事会規則(EC) No 1107/2009第23条)を考慮し評価されるべきであると提案した。銀は安定剤としてではなく第2の有効成分として考えられる可能性があり、その場合、基本物質の名称は誤解を招くため変更されるべきであると留意された。提供された情報は規格を勧告するには十分に明確ではない。(銀で安定化された)過酸化水素は主に水、表面及び部屋の消毒薬として使用される。
 使用される調製品は、過酸化水素を20%、銀を310ppm含有する可溶性濃縮物「PLC PH310 Ag」である。「PLC PH310 Ag」は水で0.1~0.2%まで希釈され、べと病(downy mildew)Plamospora vitocolaに対する露地のぶどうの木の作物に噴霧する殺菌剤及び植物免疫誘導剤等として施用される。
 ヒトの健康及び動物の衛生に関して、過酸化水素の有害影響は主に最初の接触部において局所的である。当該物質が内分泌かく乱及び免疫毒性影響を引き起こす遺伝的能力に関する具体的な情報は本申請には含まれていない。しかしながら、他の規制の枠組みに基づき報告された情報を考慮すると、これらの毒性学的標的への過酸化水素の影響は考えにくい。調和のとれた分類と表示によれば、過酸化水素は重度の皮膚のやけどと眼の損傷の原因となり、嚥下すると有害であり、吸入すると有害である。
 銀化合物へのばく露に関連する最も一般的な健康影響は皮膚と目の不可逆的な色素沈着であり、各々argyria及びargyrosisと呼ばれ疾患である。銀の内分泌かく乱作用、神経毒性、免疫毒性に関する具体的な情報は本申請では報告されていない。動物における神経毒性及び免疫毒性の研究結果は公開文献において説明されている(EFSA 2016及びHardupとLam 2016)。EFSAは、銀が(適量で)食品添加物として承認されていること、及び飲用水中の0.1 mg/L以下の銀のレベルは健康へのリスクなく許容できると認めた(世界保健機構(WHO)、2003)。
 代表的な用途に関して、定量可能な残留物が食品製品中に見つかる可能性は排除できない。過酸化水素及び銀各々に関して、消費者の摂食リスク評価を実施する必要性に関して結論付けるために、報告されたデータ及びピアレビュー済みの科学的文献はない。
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州食品安全機関(EFSA)
情報源(報道) 欧州食品安全機関(EFSA)
URL https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-6806
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