食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu05660030305
タイトル 欧州連合(EU)、カドミウムに関する特定の食品中の基準値(maximum level)の改正を官報で公表
資料日付 2021年8月11日
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概要(記事)  欧州連合(EU)は8月11日、カドミウムに関する特定の食品中の基準値に関する欧州委員会規則(EC) No 1881/2006を改正する欧州委員会規則(EU) 2021/1323を官報(PDF6ページ)で公表した。 
 欧州委員会規則(EC) No 1881/2006はカドミウムに関する様々な食品中の基準値(maximum levels)を定めている。
 欧州食品安全機関(EFSA)は2009年1月、食品中のカドミウムに関する意見書を採択した。EFSAはカドミウムが腎臓、特に時間の経過とともにカドミウムが蓄積し腎機能障害の原因となる可能性がある近位尿細管細胞に主に毒性があると結論付けた。腎臓へのカドミウムの毒性影響の観点から、EFSAは2.5μg/kg 体重のカドミウムの耐容週間摂取量(TWI)を設定した。EFSAは更に、連合内の成人に関する平均ばく露量は耐容週間摂取量に近いか、若干それを上回ると結論付けた。EFSAは更に、菜食主義者、小児、喫煙者及び高汚染地域住民等のサブグループは耐容週間摂取量を約2倍上回る可能性があると結論付けた。したがって、EFSAの「フードチェーンにおける汚染物質に関する科学パネル」(CONTAMパネル)は、集団レベルでの現行のカドミウムへのばく露量は引き下げられる必要があると結論付けた。この意見書を受けて、EFSAは2012年1月、小児及び95パーセンタイルの成人のばく露量が健康影響に基づく指標値(HBGV)を上回る可能性があることを確認する科学的報告書を公表した。
 EFSAのこの意見書と科学的報告書を考慮して、欧州委員会規則(EU) No 488/2014の規定に基づき、ベビーフード及びチョコレート/ココア製品に関する新たな基準値が設定された。
 しかしながら、欧州委員会はその時点で既存の基準値をすぐに引き下げるのは適切ではないと考えた。したがって、欧州委員会は委員会勧告 2014/193/EUを採択し、EU加盟国に対して既に利用可能な低減措置を確実に農家へ周知・推進し、開始又は実施を継続し、食品中のカドミウムレベルに関する存在量データを収集することにより低減措置の進展を定期的に監視し、特に基準値に近い又はそれを上回るカドミウムのレベルに関するデータを2018年2月までに報告するよう要請した。
 低減措置の実施後に収集された直近の存在量データの評価は、今や多くの食品中のカドミウムの存在量を低減することが達成可能であることを示している。したがって、カドミウムに関する現行の基準値の引き下げ、又はこれらの食品に関する基準値を設定することは適切である。 
 したがって、欧州委員会規則(EC) No 1881/2006を改正すべきである。
 カドミウムは弱い間接的な遺伝毒性を持つ発がん物質であり、その結果カドミウムの存在は公衆衛生に対するリスクを高めることを考慮すると、カドミウムに関する新たな基準値に適合せず、本規則の施行前に販売されるカドミウムを含有する製品は短期間に限りマーケットに留まることが認められるべきである。
 以上の経過及び観点から、欧州委員会規則 (EU) 2021/1323を採択する。
第1条 欧州委員会規則(EC) No 1881/2006附属書を本規則附属書の規定に従って改正する。
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州連合(EU)
情報源(報道) 欧州連合(EU)
URL https://eur-lex.europa.eu/legal-content/EN/TXT/PDF/?uri=CELEX:32021R1323&qid=1628943596753&from=EN
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