食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu05610540475
タイトル フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)、クマリンを含む植物のサプリメントの過剰摂取に対して注意喚起
資料日付 2021年5月12日
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分類2 -
概要(記事)  フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)は5月12日、クマリンを含む植物のサプリメントの過剰摂取に対して注意喚起した。
 ANSESは、主にサプリメントとして摂取される可能性のある一部の植物のクマリンの含有量に関連するリスクを評価した。クマリンは、シナモンのような一部の植物に存在する芳香のある天然の物質で、スパイスや天然の香料成分として食品に使用される。クマリンは、高用量摂取されると、肝障害を引き起こす可能性がある。ANSESは、欧州食品安全機関(EFSA)が設定した耐容一日摂取量(TDI)を超えることを避けるために、サプリメントによるクマリンの摂取量を60kgの成人では4.8mg/日未満にすることを推奨する。また、肝臓に既往歴のある者は、シナモンを多く含む食品及びクマリンを含むサプリメントを摂取しないよう推奨する。
 クマリンは、芳香のある天然の物質で、一部の化粧品及び日用品(香水、芳香剤等)に使用されるほか、食品にも使用される。クマリンは、シナモン、トンカ豆、スイートクローバー等の一部の植物に自然に含まれている。これらの植物に含まれるクマリンの含有量は非常に多様であり、これらの植物は、クマリンの含有量の制限を示すことなくサプリメントに使用することができる。
 ANSESは、クマリンへの食品によるばく露、及びTDIを超えた場合のリスクを評価するために、自ら評価を実施した。
 約40%の成人及び43%の子供は、主に、ソーセージの調味料(ハーブ、スパイス)、ビエノワズリ、菓子、ケーキ、ビスケットといった食品を介してクマリンにばく露される。
 クマリンを高用量摂取すると肝毒性のリスクがある。EFSAは、食品によるばく露を制限するために、TDIを0.1mg/kg体重/日に設定した。フランス国民のクマリンへのばく露は、サプリメントからの摂取以外で、TDIの20%まで達している可能性がある。中国産のシナモンのようなクマリンが豊富な植物を含むサプリメントを多く摂取する者は、TDIを超えるリスクが高い。
 ANSESは、最もばく露量が多い者におけるTDIの超過を避けるために、サプリメントに含まれるクマリンの摂取量を、体重60kgの成人について4.8mg/日未満にすることを推奨する。この値は食品によるばく露のみを考慮しており、化粧品、芳香剤、日用品のような、他のばく露経路からのクマリン摂取量を推定する必要性を強調する。
 主にサプリメントに使用されるシナモンのエッセンシャルオイルは、肝臓及び胃腸における症状のような栄養監視システムに登録された有害影響(28件の分析可能な事例のうち16件)の主な原因である。用量や摂取頻度といった食品の使用条件は、全ての国民層が特に注意をする必要がある。ANSESは、摂取者による安全な使用を保証するために、サプリメントの構成成分に、シナモンや他の植物の種類及びクマリンの含量を明記する必要性を製造業者に強調する。
 ANSESは、最もリスクが高い集団を保護するために、肝臓疾患の既往歴がある者や、肝臓の有害影響を引き起こす可能性のある薬剤を摂取している者に対して、シナモンを豊富に含む食品又はクマリンを含むサプリメントを摂取しないように推奨する。
 意見書は下記URLから入手可能。
https://www.anses.fr/fr/system/files/NUT2018SA0180.pdf
地域 欧州
国・地方 フランス
情報源(公的機関) フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)
情報源(報道) フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)
URL https://www.anses.fr/fr/content/compl%C3%A9ments-alimentaires-%C3%A0-base-de-plantes-contenant-de-la-coumarine-attention-%C3%A0-la
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