食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu05610270475
タイトル フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)、ニジマスにおけるグリホサートの急性ばく露の影響に関する研究結果を公表
資料日付 2021年5月7日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)は5月7日、ニジマスにおけるグリホサートの急性ばく露の影響に関する研究結果を公表した。
 ANSESの研究者らは、高濃度のグリホサートが、ニジマスのウイルス感染に対する抵抗力を低下させないことを明らかにした。しかし、化学的ストレスを受けた後に感染ストレスを受けた場合、魚においてエネルギー代謝に関わる一部の酵素の活性が変化することが明らかになった。
 ANSESの研究者らは、低用量の純粋なグリホサート又は補助剤を混合したグリホサートの慢性ばく露の影響について調べた。ふ化後5か月のニジマスを0.5mg/Lのグリホサートに4日間ばく露させた。この濃度は、欧州食品安全機関(EFSA)がニジマスに定めた半数致死量である38mg/Lの76分の1である。純粋なグリホサート及び2種のグリホサート製剤を用いた実験では、ニジマスに大きな生理的変化は起こらなかった。
 ニジマスには重大な障害は認められなかったが、グリホサート及び/又は補助剤へのばく露の影響は魚の代謝に影響があり、その後の環境ストレスに対して影響を受けやすくなる可能性があると考えられる。研究者らはグリホサートへのばく露後のウイルス感染に対するニジマスの抵抗力を調べた。
 グリホサートへばく露されたグループとされなかったグループで、死亡率に大きな違いは認められず、ウイルスが原因である死亡率は60~70%であった。しかし、2種のストレス要因の組み合わせは、エネルギー代謝に関わる一部の酵素活性に影響を与えた。例えば、ウイルスに感染した96時間後では、酸化ダメージの修復に関わる酵素G6PDHの活性は、純粋なグリホサートにばく露されたニジマスでは65%、1種のグリホサート製剤にばく露されたニジマスでは138%上昇した。また、アセチルコリンエステラーゼの活性は、純粋なグリホサートにばく露された後は62%、1種のグリホサート製剤にばく露された後は79%上昇した。もう一種のグリホサート製剤にばく露されたグループについては、対照群と同じであった。
 これらの結果によって、化学物質の動物への影響の評価に感染性物質のような環境要因を考慮することが重要であることが確認された。
 当該論文要旨は下記URLから入手可能。
https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0048969721022324
地域 欧州
国・地方 フランス
情報源(公的機関) フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)
情報源(報道) フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)
URL https://www.anses.fr/fr/content/les-cons%C3%A9quences-d%E2%80%99une-exposition-aigu%C3%AB-au-glyphosate-sur-les-truites
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