食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu05600660149
タイトル 欧州食品安全機関(EFSA)、リスクコミュニケーションの分野における技術的支援に関する科学的報告書を公表
資料日付 2021年4月29日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  欧州食品安全機関(EFSA)は4月29日、リスクコミュニケーションの分野における技術的支援に関する科学的報告書(2021年3月21日承認、113ページ、doi: 10.2903/j.efsa.2021.6574)を公表した。概要は以下のとおり。
 透明性規則(the Transparency Regulation)は、特に、改正一般食品法規則(the General Food Law Regulation)で定められたリスクコミュニケーションの目的と一般原則を達成するために、欧州委員会に「リスクコミュニケーションのための一般計画(General Plan for Risk Communication:GPRC)」を施行法によって採択する権限を与える新たな条項を導入している。その一般計画は、欧州連合(EU)レベルと加盟国レベルの両方において首尾一貫し体系的な方法で、リスク評価者及びリスク管理者の両方が従う、統合的なリスクコミュニケーションの枠組みを促進する必要がある。
 GPRCを作成するにあたり、欧州委員会は、特にEFSAやEU加盟国と緊密に協力することを求められている。EFSAは、社会調査の方法と助言に関するEFSAの専門家ワーキンググループを通じて、社会科学的なエビデンスと手法に基づき、GPRCの実施への貢献として、リスクコミュニケーションの分野における技術支援を欧州委員会に提供することを要請された。
 欧州委員会の要請を受けて、EFSAは、既存の枠組みを含む関連する科学的文献及び灰色文献を特定し、レビューし、このエビデンスを評価し、本科学的報告書の形で助言を行った。本報告書は、欧州委員会の要請に対応し、エビデンスベースを完成させるための3つの外部委託タスクによって補完されている。これらのタスクには、以下に関するマッピングと報告が含まれている
i) 大規模なエンゲージメントモデル(engagement model)とツール
ii) コミュニケーションツールとチャンネル
iii) リスク評価者とリスク管理者の国及び連合レベルでのコミュニケーション能力とコミュニケーションプロセス
これらのタスクは本レビューと並行して実施され、必要に応じて本報告書において情報源として使用され、参照された。
 委任事項に概説されている広範な疑問点と問題点に答えるためには、スコーピングレビューが最適の手法と考え、情報源として既存のレビューを優先した。データは、主に査読済みの文献からなる学術研究データベースから入手した。関連文献を特定するために、2020年2月と3月にGoogle scholar、PubMed、Scopus、Web of Scienceのデータベースに対して、最初の広範な検索を行った。またEFSAは、ワーキンググループが合理的なプロセスを維持するために、構造化され対象を絞った方法でデータギャップを埋め、追加のエビデンスの供給源を特定することを支援するために、ターゲットを絞った協議を実施した。EFSAはまた、一般市民を含む全ての利害関係者を対象とした科学的報告書草案に関する意見公募を実施し、この意見公募から本報告書を完成させるのに役立つ多くの追加参考資料が作成された。
 EFSAは文献調査から得られた知見を要約し、任務(mandate)の特定の質問に関して依頼者へのアドバイスを策定した。EFSAは任務で依頼された情報の目的に応じて、エビデンスベースを記述し、知見、結論、及び提言を策定することを決定した。
 第一に、委任事項における重要な概念を定義し、文献では曖昧な概念を明確にした。第二に、リスク認知に影響を与える要因、リスクの決定におけるトレードオフ、オーディエンスをセグメント化するためのアプローチなど、オーディエンス分析の主要な側面を説明した。続いて、オーディエンスのニーズに合わせて情報を調整する方法の評価を行い、そのために利用できるツールやチャンネルを要約した。第三に、リスクコミュニケーションへの構造化された手法における重要な要素、すなわち文献に記載されている一般的なリスクプロファイリングとリスクコミュニケーションモデルを組み合わせるためのツールを検討した。EFSAは、科学的諮問機関と意思決定者の両方を含む超国家レベル/EUレベル/加盟国レベルでの調整されたリスクコミュニケーションのための既存のモデルに関して、利用可能な限られた文献を評価した。
 EFSAの評価の最後の部分では、透明性規則で強調されている以下の主要な課題に関するコミュニケーション戦略の策定に利用するための情報を提供する。
・「リスク分析の結果に対する信頼性を高めるために、リスク評価者とリスク管理者のそれぞれのタスクと責任を含め、リスク分析に対する一般市民の理解を促進する」
・「全ての利害関係者のリスク認知を考慮に入れる」
・「ハザードとリスクの違いに対する一般市民の認知の曖昧さ」
・「虚偽情報の流布とその情報源との戦いに貢献する」
 本報告書全体を通じ、任務における特定の質問毎に結論を出し、レビューから得られた最も重要な知見を全体的結論にまとめた。最後に、EFSAは欧州委員会によりなされる検討のために、GPRCの設計と実施を支援するための行動と、EUにおける適切なリスクコミュニケーションの更なる情報提供のために極めて重要と考える研究ニーズの両方の観点から、いくつかの提言を行う。これらの提言は特に、一般的なリスクプロファイリングのための提案された枠組みをテストする方法、リスク評価者とリスク管理者の間の共通のコミュニケーションプラットフォームに関する作業、及び食品安全の分野における虚偽情報に取り組むための実際的な方法等を含む。
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州食品安全機関(EFSA)
情報源(報道) 欧州食品安全機関(EFSA)
URL https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6574
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