食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu05600480149
タイトル 欧州食品安全機関(EFSA)、新ゲノム技術を介して作出された植物のリスク評価に関するEFSA及び欧州国家管轄当局公表の科学的意見書の大要に関する科学的報告書を公表
資料日付 2021年4月29日
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概要(記事)  欧州食品安全機関(EFSA)は4月29日、新ゲノム技術を介して作出された植物のリスク評価に関するEFSA及び欧州国家管轄当局公表の科学的意見書の大要に関する科学的報告書を公表した(2020年10月10日承認、PDF版43ページ、DOI:https://doi.org/10.2903/j.efsa.2021.6314)。概要は以下のとおり。
 欧州委員会からの要請を受け、EFSAは、新ゲノム技術(NGT)を介して作出された植物のリスク評価に関する大要を提供するよう求められた。本大要において、EFSAは、特定のNGTを介して作出された植物について新たな意見書を作成するようは要請されていない。むしろ、EFSAは、既存の科学的意見書、本トピックに関する続行中の作業、ならびに利用可能である場合は管轄当局及び国家機関から2012年以降に公表された意見書を考慮するよう要請された。EFSAは、レビューした科学的意見の批判的評価を実施するようには要請されていない。
 本任務(mandate)の枠組みにおいて、欧州委員会により提示された定義は、以下である。
「NGTは、生物の遺伝物質の改変を可能とし、2001年のGMO(遺伝子組換え生物)法の採択以降に出現又は開発された技術として定義される」
 (欧州委員会からEFSAに提供された)欧州連合加盟国により発行された科学的意見書16件、及び、NGTに関するEFSAのGMOパネルの科学的意見書3件が評価され、これらの技術により作出された植物について、記述/定義と関連する情報、ならびに、リスク/安全性評価と関連する情報が抽出され、要約された。加盟国発行の科学的意見書に関しては、EFSAは、調達の枠組みにおいてオランダ国立公衆衛生環境研究所に意見書に記載されている関連情報を評価し、要約するよう要請した。内容が広範囲に渡る加盟国の意見書からNGTに関する関連情報を抽出するため、多数の包含基準/除外基準が定義された。
 本任務に際し欧州委員会から提供されたNGTの定義を考慮し、2011年公表の新植物育種技術に関する共同研究評議会(Joint Research Council (JRC))の報告書、ならびに、最新のNGTに関しては、欧州健康食品安全委員会(European Commissioner for Health and Food Safety(EC- SAM))の農業バイオテクノロジーにおける新技術に関する説明文(2017)が、本報告書に記述されるNGTの種類と性質に対するベースラインと判断された。これらの報告書に基づきNGTのリストが定義され、利用可能な場合は、これらのNGTを単独で、あるいは、複数を統合して作出された植物に関する技術を記述した情報、及び、リスク評価の側面に関する情報が本大要において記述されている。以下のNGTがリストされている。
(1) シスジェネシス及びイントラジェネシス
(2) ジンクフィンガーヌクレアーゼ技術(広義には、部位特異的ヌクレアーゼ技術として定義される)
(3) オリゴヌクレオチド指向性突然変異誘発
(4) RNA依存性DNAメチル化
(5) (遺伝子組換え台木への)接ぎ木
(6) 逆育種
(7) アグロ-インフィルトレイション
(8) 合成ゲノミクス
加えて、最近開発されたNGTである、ベース編集/プライム編集は、加盟国による意見書4件とEFSAのGMOパネルによる意見書1件で議論されているため、本手法に関する情報も本大要に記述されている。
 EFSAによる意見書に関しては、3種の部位特異的ヌクレアーゼ(SDN)ベースのNGT(SDN-1、SDN-2、SDN-3)に加えて、ODM、シスジェネシス/イントラジェネシスに関する情報も抽出された。さらに、ベース編集/プライム編集に関する複数の情報が、EFSAのGMOパネルによるSDN-1/SDN-2及びODMに関する2020年の科学的意見書から抽出された。欧州委員会からの任務に則し、NGTに関するEFSAのGMOパネルによる科学的意見書2件(シスジェネシス/イントラジェネシスに関する意見書(2012a)、SDN-3に関する意見書ル(2012b))は、以下に焦点を当てている。
・NGTを介して作出される植物と、従来育種手法及びトランスジェネシス等の現在適用されている遺伝子改変手法により作出される植物とを比較することにより、ヒト、動物、環境に対するリスクに対処する。
・検討対象であるNGTにより作出される植物の評価に対する、EFSAのGMOパネルによる遺伝子組換え植物リスク評価ガイダンス文書の適用性を評価する。
SDN-1、SDN-2、及びODMアプローチを適用して作出される植物の安全性評価に関するGMOパネルの科学的意見書(2020)は、以下を評価することにより、ヒト、動物、環境への影響の観点においてリスクに対処した。
(a) SDN-3に関するEFSAの意見書のセクション4において特定され、議論されたハザードの適用可能性
(b) SDN-1、SDN-2、及びODMによって作出された植物の安全性評価の文脈における、SDN-3に関するEFSAによる意見書の結論の妥当性/適用可能性
 加盟国による意見書に関しては、合成ゲノミクスを除き、2011年JRC報告書において定義された全NGTと関連する情報、ならびに、ベース編集を含め、CRISPRテクノロジーに基づく技術等の新たに開発されたNGTに関する情報が抽出された。さらに、加盟国による意見書2件では、別種のNGTを様々に組み合わせて適用する手法について議論している。加盟国による意見書は、大臣や省庁(Ministry)への提言として作成された文書もあれば、技術的報告書又は科学出版物として公表された文書もある。加盟国による意見書の一部では、SDN及び中間植物と関連して、指令2001/18/ECの解釈について議論がなされていることに留意すべきである。しかしながら、そのような情報は、欧州委員会からの本任務の範囲外であり、本報告書では記述されない。
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州食品安全機関(EFSA)
情報源(報道) 欧州食品安全機関(EFSA)
URL https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6314
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