食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu05570290475
タイトル フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)、ビスフェノールBはヒト及び環境生物に対して内分泌かく乱物質であるという評価結果を公表
資料日付 2021年3月9日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)は3月9日、ビスフェノールB(BPB)はヒト及び環境生物に対して内分泌かく乱物質であるという評価結果を公表した。
 ANSESは、内分泌かく乱物質についての国家戦略の一環でBPBを評価した。ANSESは、入手可能なデータに基づいて、BPBは世界保健機構(WHO)の定義及び欧州委員会の2013年の勧告に従って、内分泌かく乱物質として定義するための全てのハザード基準を以下のように満たしていると証明した。
・内分泌活性:BPBは女性ホルモンであるエストロゲンの産生を増加させ、エストロゲン受容体を活性化させることによってエストロゲン様作用を示す。
・男性生殖機能への有害影響:精子の日常的な産生量の減少、男性生殖器の相対的な重量の減少
・内分泌活性と上記の有害影響との生物学的な関連性があり得る。
 これらの作用は、げっ歯類及び魚類でも一致して認められ、欧州で既に内分泌かく乱物質として認められているビスフェノールA(BPA)と同程度の用量では、同程度かわずかにそれを上回る。そのため、BPBはヒトの健康に深刻な影響を与える可能性があり、環境生物の健全性をかく乱させる可能性がある。
 また、BPBにばく露した場合、BPBの作用は、ヒト及び環境生物がばく露される可能性のあるBPAやビスフェノールS(BPS)のような同様の性質を持つ他のビスフェノール類の作用と相加的になる可能性がある。より多くの研究がなされているBPAとの類似性は、ビスフェノールBは雌の生殖や代謝といった他の影響を引き起こし、多くの環境生物に影響を与える可能性が高いことを示している。
 BPBは、一部の国、特に食品と接触するコーティングやポリマーに使用される、間接的な食品添加物として登録されている米国で、BPA及びBPSの一部の用途のための代替化合物として使用されている。REACH規則では、欧州における化学物質としての製造又は使用のために登録されていないが、欧州のヒト集団の生物学的検体及び中国の環境中で検出されている。
 BPBの内分泌かく乱物質の性質はREACH規則において十分に懸念すべきレベルであり、ANSESは、高懸念物質(SVHC)として認定することを提案する。
 この認定によって、BPAの代替物としての使用又は製造の拡大を抑制することを目的とする。また、0.1%を超える濃度のBPBを含む製品の輸入業者による申告が義務となる。
 ANSESが提案した認定の資料について、欧州化学品庁(ECHA)のウェブサイトに4月23日まで意見募集される。このアプローチはBPA及びBPBに類似した化学構造及び作用を持つ他のビスフェノール類についても適用することができる。
 意見書(フランス語)は下記URLから入手可能。
https://www.anses.fr/fr/system/files/REACH2019SA0221.pdf
地域 欧州
国・地方 フランス
情報源(公的機関) フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)
情報源(報道) フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)
URL https://www.anses.fr/fr/content/le-bisph%C3%A9nol-b-un-perturbateur-endocrinien-pour-l%E2%80%99homme-et-l%E2%80%99environnement
(※注)食品安全関係情報データベースに関する注意事項
本データベースには、食品安全委員会が収集した食品安全に関する国際機関、国内外の政府機関等の情報を掲載しています。
掲載情報は、国際機関、国内外の政府機関等のホームページ上に公表された情報から収集したものですが、関係する全ての機関の情報を確認しているものではありません。また、情報内容について食品安全委員会が確認若しくは推薦しているものではありません。
掲載情報のタイトル及び概要(記事)は、食品安全委員会が和訳・要約したものであり、その和訳・要約内容について情報公開機関に対する確認は行っておりませんので、その文責は食品安全委員会にあります。
情報公表機関からの公表文書については、個別項目の欄に記載されているURLからご確認下さい。ただし、記載されているURLは情報収集時のものであり、その後変更されている可能性がありますので、ご了承下さい。