食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu05560250294
タイトル 世界保健機関(WHO)、ロシア連邦におけるヒトの鳥インフルエンザA(H5N8)ウイルス感染に関する情報を公表
資料日付 2021年2月26日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  世界保健機関(WHO)は2月26日、ロシア連邦におけるヒトの鳥インフルエンザA(H5N8)ウイルス感染に関する情報を公表した。概要は以下のとおり。
 2021年2月18日、ロシアの担当部局(IHR Focal Point for the Russian Federation)は、7人の臨床検体で鳥インフルエンザA(H5N8)が検出されたことをWHOに届け出た。これらはヒトにおいて初めて報告された鳥インフルエンザA(H5N8)の検出である。陽性の臨床検体は、ロシア連邦アストラハン州の家きん農場で検出された鳥インフルエンザA(H5N8)の集団感染を封じ込めるための対応作業に従事した家きん作業従事者から収集されたものであった。陽性症例7人の年齢は29歳から60歳までで、5人が女性であった。
 12月3日から11日の間に、当該農場の採卵鶏90万羽のうち合計10万1000羽が死亡した。この高い死亡率のため迅速に調査が開始された。これらの鳥類から検体が収集され、ロシアの地域獣医研究所によって一例目の鳥インフルエンザA(H5N8)が検出された。12月11日、国際獣疫事務局(OIE) リファレンスラボラトリー及びロシア連邦ウラジミールにある連邦動物衛生センター(FGBI-ARRIAH)によって当該集団感染が確認された。感染封じ込め作業はすぐに開始され、家きん農場の規模が大きいため、作業は数日間続いた。
 当該農場での作業に加えて、血清学的検査のために、陽性のヒト症例7人から急性期及び回復期の血清が採取された。その結果は、最近の感染を示唆するものであった。
 当該症例は経過観察期間中(数週間)ずっと無症状のままであった。鼻咽頭スワブが医学的観察期間中に継続して収集されたが、鳥インフルエンザA(H5N8)についての検査は陰性であった。医学的監視下にある農場従事者、その家族、又は症例7人の濃厚接触者の誰からも、明確な臨床所見は報告されなかった。
 アストラハン州での当該家きんの集団感染から分離されたインフルエンザA(H5N8)ウイルスは、鳥インフルエンザA(H5Nx)ウイルスのクレード2.3.4.4bに属していた。2020年には、ブルガリア、チェコ共和国、エジプト、ドイツ、ハンガリー、イラク、日本、カザフスタン、オランダ、ポーランド、ルーマニア、英国及びロシアの家きん又は野鳥でも、鳥インフルエンザA(H5N8)ウイルスが検出された。
・WHOリスク評価 (抜粋)
 2004年以降、鳥インフルエンザA(H5)ウイルスは、野鳥を介してアジアから欧州に広がった。遺伝子クレード2.3.4.4のH5ウイルスは、他の鳥インフルエンザウイルスとの間で遺伝子再集合を起こすことが多く、その結果、鳥インフルエンザA(H5N1)、A(H5N2)、A(H5N3)、A(H5N5)、A(H5N6)及びA(H5N8) ウイルスが発生し、そのいくつかは多くの国々の鳥類で検出されている。ロシアでは、クレード2.3.4.4の鳥インフルエンザA(H5N8)が、極東ロシア北部の野鳥から2014年に初めて分離された。
 前述のように、PCR陽性の結果が得られた7症例は全て、臨床的に無症状であった。これらの症例の全ての濃厚接触者は臨床的に監視され、疾患の兆候を示した者はいなかった。同じクレード(H5 クレード2.3.4.4)の鳥インフルエンザウイルスによる感染は、2014年以降中国から、感染鳥類にばく露された人々の間で報告されている。インフルエンザA(H5N8)ウイルスのヒト感染の可能性は低いと考えられている。
 リスクを完全に評価するには、更なる遺伝的及び抗原特性評価、並びに陽性症例の接触者間のセロコンバージョンに関する情報が必要である。
 現在入手可能な情報に基づくと、ヒトからヒトへの伝播のリスクは引き続き低いままである。
・WHOの勧告(抜粋)
 これらの症例により、動物及び季節性ヒトインフルエンザの公衆衛生対策並びにサーベイランスに関する現在のWHOの勧告が変更されることはなく、その勧告は引き続き実行される必要がある。
 インフルエンザウイルスは絶えず進化するため、ヒト(あるいは動物)の衛生に影響する可能性のある循環しているインフルエンザウイルスについて、そのウイルス学的、疫学的及び臨床的変化を検出するための世界的監視、並びにリスク評価のための適時のウイルス共有の重要性をWHOは引き続き強調する。
地域 その他
国・地方 その他
情報源(公的機関) 世界保健機関(WHO)
情報源(報道) 世界保健機関(WHO)
URL https://www.who.int/csr/don/26-feb-2021-influenza-a-russian-federation/en/
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