食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu05550310314
タイトル ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)、ドイツ国民におけるヨウ素摂取量を改善するためのモデルシナリオに関する意見書を公表
資料日付 2021年2月9日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)は2月9日、ドイツ国民におけるヨウ素摂取量を改善するためのモデルシナリオに関する意見書(2021年2月9日付No.005/2021)を公表した。概要は以下のとおり。
1. 概要
 ヨウ素は食物とともに摂取する必要がある。土壌中のヨウ素濃度が低いため、農産物にはヨウ素がほとんど含有されていない。一方、海産物はヨウ素含有量が高いが、消費頻度が低いため、ヨウ素摂取量への寄与は低い。総じて、食品が天然に含有するヨウ素量は、現時点で、ドイツ国民にとって必要なヨウ素摂取量を担保するためには十分ではない。1980年代半ばから、食品業界及び個人家庭におけるヨウ素添加塩の利用が推奨され、ドイツ国民のヨウ素摂取量は改善された。飼料添加物としてヨウ素を使用することにより、生乳や乳製品のヨウ素含有量が向上し、状況の改善にも貢献した。しかしながら、ドイツ国内における代表的な健康調査の最新データから、国民のヨウ素摂取量は最適ではない、又は、減少傾向にあることが示されている。同時に、ギーセン大学による最新の市場調査の結果は、近年、加工食品の製造に利用されるヨウ素添加塩の使用量が減少していることを示している。
 ドイツでは、製品にヨウ素添加塩を使用するかは製造者自身で決めることができる。法により定められた添加量の現在の上限は15~25mg/kgである。食品の最終製品中の糖分、脂質及び塩分含有量の低減を推進する政策を背景に、これらの含有量は近年徐々に減少している。しかし、ヨウ素添加塩を介したヨウ素摂取量の減少にも繋がりかねない。対策として、ヨウ素添加塩中のヨウ素含有量を増加することが考えられる。
 BfRは、モデル計算を用いて、食塩中のヨウ素に関して決められている最大含有量である25mg/kgを30mg/kgに引き上げることにより、一日当たりの摂取上限(許容上限摂取量:Tolerable Upper Intake Level
, UL)を超えることなく、ヨウ素摂取量が不十分となるリスクを低減することに繋がるかについて推定を行った。ULを超えてのヨウ素の長期摂取は健康にとって有害な影響となる場合がある。
 現時点では青少年及び成人に関するモデルシナリオは、塩中のヨウ素含有量が5mg/kg増加した場合(BMELの「最終製品中の糖分、脂質及び塩分を削減する革新的な政策(NRI)」の一環として塩分摂取の10%減少が成功することを考慮)、ドイツ国民全体におけるヨウ素摂取量の中央値は僅かに上昇するものの、ヨウ素摂取量が不十分であることのリスクは、特に出産可能年齢の女性において僅かに低下したに過ぎなかった。
 したがって、単に塩中のヨウ素含有量を5mg/㎏増やすだけでは、工業及び職人による食品製造に使われるヨウ素添加塩の使用割合を増加させないと、適切とは言えない。
2. 結果
 BfRは、塩分摂取量を10%減らすことは、塩中のヨウ素含有量を上限値である30mg/kg(又は平均で25mg/kg)に増加させることにより補われるとの結論に至った。塩分摂取量が減少しても、ヨウ素摂取量の中央値は微増すると考えられるからである。
 しかしながら、ヨウ素摂取が不十分となるリスクの現在の割合(Pravalenz)(特に出産可能年齢の女性の集団において40~50%と多い)は、大幅に低減されるとは考えられない。
 単に塩中のヨウ素含有量を5%増やすだけでは、工業及び職人による食品製造におけるヨウ素添加塩の使用程度を増大させないと、適切ではない。BfRは、工業及び職人による食品製造のどちらにおいてもヨウ素添加塩の使用を増やす政策を取るべきと考える。
 安全上の観点からは、量産食品へのヨウ素添加塩の使用割合が29%である現時点において塩中のヨウ素の最大含有量を30mg/kgに引き上げることは、塩分摂取量が低減されないとしても、安全であるとの判断が可能である。
 ヨウ素の最大含有量(30mg/kg塩)が限界に達する場合、ヨウ素添加塩の使用割合を50%とするモデルシナリオでは、ヨウ素を含有する食品サプリメントを併用する若年層の男性においてULを超過すると考えられる。
 ヨウ素添加塩の使用割合を80%とするモデルシナリオでは、食品サプリメントの使用を考慮しなくても、若年層の男性でULを超過する。
 最悪のケースを想定したシナリオ(ヨウ素添加塩の使用割合が100%)では、女性の1.5%及び男性の11.2%でULを超過すると考えられる。
 総じて、BfRは、塩中のヨウ素含有量を25mg/㎏から30mg/kgに増やすことに関しては、全ての食品を通じてヨウ素添加塩の使用割合が36%以上に達しかつ42%を大幅に上回らない場合に適切であるとの判断が可能であると結論付ける。
地域 欧州
国・地方 ドイツ
情報源(公的機関) ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)
情報源(報道) ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)
URL http://www.bfr.bund.de/cm/343/ruecklaeufige-jodzufuhr-in-der-bevoelkerung-modellszenarien-zur-verbesserung-der-jodaufnahme.pdf

利用上の注意事項

本データベースに掲載された情報の利用の際は、以下1、2をご理解ください。ご利用に当たって、以下3に同意したものとみなします。

1 情報の収集・要約・翻訳について

 (1) 掲載情報は、食品安全に関係する国際機関や国内外の政府機関等の公式ウェブサイト等から収集しています。ただし、すべての国や関係機関を網羅し、また各機関が公表しているすべての情報を収集しているわけではありません。
 (2) 掲載情報は、発信元の機関から提供されている情報の趣旨を出来る限り改変しないよう翻訳・要約しています。
 (3) 掲載情報の翻訳には、細心の注意を払っているが、誤訳や間違いを含む可能性があります。掲載情報と情報発信元の文章に相違がある場合は、情報発信元の文章が常に優先されます。
 (4) 掲載情報は、情報収集時点のものであり、その後の新たな知見等により更新されている可能性があります。情報元のURLや記事内のリンクについては、リンク切れとなっている場合があります。
 (5) 食品安全委員会が行った翻訳及び要約内容について、情報発信元の機関に確認は行っておりません。

2 掲載情報と食品安全委員会の立場について

 (1) 食品安全委員会は、国際機関、海外の政府機関や研究機関の情報をありのままにわかりやすく提供することがリスクコミュニケーションに資するものと位置付け、発足以来、本データベースを運用しています。
 (2) 本データベースは、海外の評価機関、研究機関の公表情報を翻訳・要約・集約したものであり、食品安全委員会としては、掲載情報の内容を検証しておらず、具体的には、その正誤及び真偽を一切確認していません。また、科学的な観点からの正確性を保証するものではありません。
 (3) 本来は、収集された情報に対し食品安全委員会としての見解を付与しデータベースに掲載することが最善ではありますが、日々収集される情報1つ1つの内容を確認・検証し、食品安全委員会としての見解をまとめることは不可能であることから、やむを得ず情報発信元の情報をそのまま掲載しております。
 (4) このため、掲載されている情報に記載されている意見・見解・主張は、情報発信機関又はその情報内で取り上げられている機関等によるものであり、食品安全委員会の考え方と異なる場合があります。

3 利用者の責務

 (1) 情報の利用に当たっては、必ず利用者自らが情報発信元の公式サイト等で最新の情報を確認し、利用者自身の責任で行うこと。専門的又は法的な判断が必要な場合には専門家に相談するなどにより最新の正確な情報を入手すること。
 (2) 2(2)~(4)のとおり、掲載されている情報は、
  ① 食品安全委員会として内容の正誤及び真偽を一切確認しておらず、
  ② 食品安全委員会の考え方とは異なる場合があることから、これを食品安全委員会の発信する情報として引用・転用することはせず、情報発信元の情報を直接、当該情報発信者のルールに基づき引用・転用すること。
 (3) 情報発信元の情報に誤り等があることや、掲載情報の利用によって生じたいかなる損害や不利益についても、食品安全委員会は一切の責任を負わないこと。