食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu05480220149
タイトル 欧州食品安全機関(EFSA)、穀類及び豆類の種子処理後の植物における農薬有効成分Pseudomonas chlororaphis MA342株による移行の可能性に関する声明を公表
資料日付 2020年10月24日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  欧州食品安全機関(EFSA)は10月24日、穀類及び豆類の種子処理後の植物における農薬有効成分Pseudomonas chlororaphis MA342株による移行の可能性に関する声明(2020年9月23日採択、25ページ、doi: 10.2903/j.efsa.2020.6276)を公表した。概要は以下のとおり。
 Pseudomonas chlororaphis MA342株は種子処理に使用する防かび剤として2004年以降認可されている有効成分である。P. chlororaphis MA342株の認可更新のピアレビューに関するEFSAの結論(2017年)において、遺伝毒性を有する代謝物2
,3-ジオキシ-2
,3-ジデヒドロ-リゾキシン(2
,3-deepoxy-2
,3-didehydro-rhizoxin: DDR)へのばく露によるヒトへのリスクに関して重要な懸念領域が特定された。問題が意思決定にとって重要であるため、欧州委員会はEFSAに対して、認可更新書類で利用できるP. chlororaphis MA342株に関する全ての関連データをレビューし、P. chlororaphisの植物への移行、並びに穀類及び豆類の種子処理の後の増殖の能力を評価し、この微生物により産生される代謝物への消費者、労働者及び住民のばく露量の評価を完了及び精緻化することが可能か検討するよう要請した(2020年欧州委員会)。代謝物DDRの異数性誘発能に関する更なる検討(付録A参照)及び遺伝毒性の可能性に関して無毒性量(NOAEL)を設定することが可能かに関しても要請された。
 本声明に関して、EFSAの植物保護製剤及びその残留物に関する科学パネル(PPRパネル)は認可更新に関する書類で利用可能な全ての関連するエビデンス及び情報を検討した。
 試験の多くは報告の質が限られ、他の種又は株と一緒に実施され、信頼できず又は不完全で、書類中で重要な情報が欠落していた。
 書類の試験に基づき、文献データの裏付けをとり、種子処理による生物防除剤として使用されるP. chlororaphis MA342株は可食植物の組織内に存在し得ると想定することが可能である。これらのデータに基づき、内部に存在する細菌は植物内で生存し、移行し、最大推定濃度10の5乗cfu/gまで増殖することが可能である。植物内部でこの微生物によりDDRが生産される可能性は排除できない。書類で利用可能な情報では、植物内の微生物の量から生産可能なDDRの量を推定することは可能ではない。
 植物の可食部を洗浄するだけでは、付着した又は内部化した細菌の細胞を除去することは可能ではない。したがって、生の作物を摂取することにより P. chlororaphis MA342に若干ばく露することは想定しなければならない。しかしながら、十分な加熱を含む方法(例:十分な時間/温度を組み合わせた加熱調理又はベーキング過程)でこれらの生の作物を加工すると細菌は死滅する。
 様々な成長段階におけるDDR又はP. chlororaphis MA342株による他の関連する代謝物の産生に関する書類での情報は限られているか、全くない。DDRのバックグラウンドレベル又は土壌中の産生、植物による吸収及び他の植物の部分への移行に関する情報は何も利用できない。したがって、土壌中又は植物中のDDRの存在/産生に由来する植物中のDDRの残留物の可能性を確認又は除外することは可能ではない。収穫時の穀類又は豆類中のP. chlororaphis MA342株の生存可能及び生存可能ではない残留物を調査する圃場での残留物試験はなかった。処理済みの穀類の種子から成長した様々な植物の部分におけるDDRの成分を分析する温室での試験は、含有濃度が定量限界(LOQ<1-3μg/kg)を下回ることを示した。しかしながらこれらの試験の信頼性は低いと考えられた。PPRパネルは、DDRは消費される前に一定程度分解すると十分に考えられるが、この分解の程度を量的に推定するための関連データ(例:代謝及び加工試験)が書類で利用できない。全体的な結論は、DDRは可食作物中に低いレベルで存在する可能性があるが、具体的な量を結論付けることはできない。したがって、代表的な作物中のDDRのレベルに関して、穀類中のDDRに関するLOQに基づくばく露量は、書類で利用可能な情報を使用して更に精緻化することはできないと結論付けられた。豆類に関して、DDRの残留物のレベルに関する試験又は情報は書類にはなかった。
 PPRパネルはEFSAの科学委員会の遺伝毒性に関する常任ワーキンググループに対して代謝物DDRの異数性誘発能に関する意見を求めた。遺伝毒性に関する利用可能な2つの試験が再評価され、DDRは染色体の損傷を引き起こすが、異数性誘発能の影響に関する信頼できる結論を引き出し、異数性誘発能に関する閾となる用量を測定することはできないことが確認された。
 代謝物DDRの推定ばく露量や毒性のエンドポイントが書類で利用可能なデータを使用して精緻化できないため、PPRパネルは消費者に関するリスク評価を改定し、書類の情報に基づきDDRへばく露された労働者及び住民に関するリスク評価を完了することはできないと結論する。したがって、2017年のEFSAの結論において特定された懸念は依然として残る。
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州食品安全機関(EFSA)
情報源(報道) 欧州食品安全機関(EFSA)
URL https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6276

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