食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu05470320149
タイトル 欧州食品安全機関(EFSA)、EU域内における遺伝子組換えトウモロコシMON810の栽培に関する2018年度市販後環境モニタリング報告の評価について声明を公表
資料日付 2020年10月12日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  欧州食品安全機関(EFSA)は、10月12日、EU域内における遺伝子組換えトウモロコシMON810の栽培に関する2018年度市販後環境モニタリング報告の評価について声明を公表した(8月31日採択、PDF版42ページ、doi: 10.2903/j.efsa.2020.6245)。概要は以下のとおり。
 欧州委員会からの要請を受け、EFSAは、Cry1Ab(訳注1)を発現するトウモロコシイベントMON 810の栽培に関する2018年度市場後環境モニタリング(PMEM)報告書を評価した。
 前年同様、スペインのMON 810品種栽培農家において、待避要件(訳注2)の準拠が部分的であった。ヨーロッパアワノメイガ(European corn borer (Ostrinia nubilalis))及び地中海アワノメイガ(Mediterranean corn borer (Sesamia nonagrioides))の個体群を、2018年のトウモロコシの生育期にスペイン北東部から採取し、Cry1Ab感受性についてテストした結果、トウモロコシMON 810に対する耐性の兆候は示されなかった。農業従事者アンケート及び関連する科学出版物を評価した結果、トウモロコシMON810の栽培から発生するヒトの健康、動物衛生、環境に対する予想外の悪影響は示されなかった。本報告書では、環境モニタリングに関与する既存のネットワークの利用に関する情報は提供されない。
 総括して、EFSAは2018年PMEM報告にて提示されたエビデンスは、トウモロコシMON 810の安全性に関するEFSAの既存の評価を無効にするものではないと結論する。しかしながら、前年度同様、EFSAは将来の報告書にて修正を要する耐性モニタリングにおける不備を特定した。中でも、2018年に実施されたモニタリング計画は、推奨される3%の耐性対立遺伝子頻度の検出に十分な感度を有していないことが指摘される。
 上記に鑑み、EFSAは、同意保持者に以下を強く推奨する。
(1) トウモロコシMON 810の栽培採択率が高い地域において、待避義務を確実に遵守する。
(2) モニタリング計画の感度を向上させ、指摘されている耐性モニタリングの制限に対処する。
(3) スペイン北東部のアワノメイガ個体群に対し、F2スクリーニングを実施する。
 適格な農業従事者警告システムは、MON 810品種の栽培に関連する予期しない悪影響の検出に有益となり、現在の農業従事者調査システムの代替となる可能性がある。加えて、関連するステークホルダーは、遺伝子組換え植物の総体的監視に向け、環境モニタリングに関与する既存のネットワークを確実に、かつ、最大限活用可能とするための方法論的フレームワークを実施する必要がある。
(訳注1) Cry1Ab: Bacillus thuringiensis subsp. Kurstaki由来cry1Ab遺伝子にコードされるデルタ-エンドトキシン。鱗翅目昆虫の中腸内層を選択的に損傷することにより、耐性を付与する。
(訳注2) 待避要件: 遺伝子組換え作物を栽培する際、遺伝子組換え作物を作付けない待避区(refuge)を設けることを義務づける要件。
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州食品安全機関(EFSA)
情報源(報道) -
URL http://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6245
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